vCSAの構築が苦手なので、備忘録として構築手順をまとめてみました。
何回作ってもいつも変なところで詰まるので、二度の失敗をしないために・・・
この手順通りにすれば、環境の差異がなければ問題なく構築できると思います。
※この手順はとりあえずvCSAを構築する場合です。
ちゃんとしたDNSサーバがある場合は、1と2の作業は不要です。
<手順概要>
- DNSサーバを構築する
- DNSを設定する
- ESXiでDNSサーバを設定する
- 作業端末でvCSAインストールをする(Step1)
- Step1終了後、vCSAで疎通確認する
- ESXiで疎通確認する
- vCSAインストール(Step2)をする
- エラーなく構築完了!
##1.DNSサーバを構築する
vCSAのインストール中に名前解決が必要なので、DNSサーバを構築しましょう。
構築するDNSサーバの場所は、踏み台サーバ上でもESXi上でもOK。
ESXiとvCSAとネットワークが繋がっているところであれば大丈夫。
##2. DNSを設定する
私はいつもWindow ServerでDNSサーバを立てています。
設定内容は以下の通り。
- 正引きでゾーンを作成(ゾーン名はなんでも良い)
- 逆引きでゾーンを作成(ネットワーク内容を記載)
- ゾーン内にESXi、vCSA、DNSを登録
※PTNも一緒に作成する
※DNSサーバを構築後にDNSサーバのネットワーク設定で自身のDNSがDNSサーバに設定されていない時がたまにあります。再度ネットワーク設定を見直してみてください。
「DNSサーバ構築→DNS役割→DNS設定→ネットワーク設定」だと自身がDNSだと自動的に設定が入るみたいですが。
私は一回これが設定されてなくて詰まったことあります。
##3. ESXiでDNSサーバを設定する
vCSAを載せるESXi構築の際にDNSサーバを設定していない時があります。
その際は忘れずにESXiのネットワーク設定でDNSを設定してください。
また、ESXiのネットワーク設定後は再起動が必要なので、仮想マシンは落としてくださいね。
(ESXiのコマンドでネットワークのみ再起動ってあるのかな)
##4. 作業端末でvCSAインストールをする(Step1)
vCSAのisoファイルを作業端末にマウントして、vCSAのインストールをしましょう。
この時、ネットワーク設定でDNSサーバを指定してください。
また、SystemNameはFQDNじゃないといけないので、「test.local」と言った、ドットをつけましょう。
##5. Step1終了後、vCSAで疎通確認する
Step1終了後、すぐにStep2に進まずに疎通の確認をしましょう。
※Step2でこけてしまったら、またStep1をしないといけないので・・・
- ESXi Host ClientでvCSAのコンソールを開く
- コンソール上で[Alt]+[→]を押下してコマンドコンソールを開く
- rootユーザでログインする(パスワードは設定したもの)
- 「ssh」を実行してSSHシェルに入る
- 以下のコマンドを実行して、疎通の確認をする
nslookup 'ESXiのIPアドレス'
→「'ESXiのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'」が表示されること
nslookup 'DNSのIPアドレス'
→「'DNSのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'」が表示されること
nslookup 'vCSAのIPアドレス'
→「'vCSAのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'」が表示されること
ping 'ESXiのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'
→疎通が取れること
ping 'DNSのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'
→疎通が取れること
ping 'vCSAのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'
→疎通が取れること
VMware公式サイトの方にはショートネームで疎通が取れることも確認してくださいと記載がありましたが、
実際はショートネーム(ホスト名のみ)で疎通が取れなくても大丈夫だったので、無理に設定しなくても良いと思います。
##6. ESXiで疎通確認する
ESXiで疎通確認しましょう。
急いで構築した際にESXiのホスト名を設定し忘れていてStep2がこけていたこともあるので、
ホスト名の確認も最後に付け加えました。
- ESXiにteratermなどでログインする
- rootユーザでログインする(パスワードは設定したもの)
- 以下のコマンドを実行して、疎通の確認をする
nslookup 'ESXiのIPアドレス'
→「'ESXiのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'」が表示されること
nslookup 'DNSのIPアドレス'
→「'DNSのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'」が表示されること
nslookup 'vCSAのIPアドレス'
→「'vCSAのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'」が表示されること
ping 'ESXiのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'
→疎通が取れること
ping 'DNSのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'
→疎通が取れること
ping 'vCSAのホスト名'.'DNSで設定したゾーン名'
→疎通が取れること - 以下のコマンドを実行して、ホスト名の確認をします。
hostname
##7. vCSAインストール(Step2)をする
ブラウザを起動して、「https://:5480」にアクセスすると、
vCSAインストールのStep2に進むことができます。
ウィザードに従ってドメインなどを設定して進めていきましょう。
インストールに進むと、途中で中止して再実行などはできないので、最後の確認項目ではしっかり設定を確認しましょう。
##8. エラーなく構築完了!
名前解決で詰まるときは2%くらいで止まるので、そこで察します。
そこを乗り切ったら名前解決で詰まることはないので大丈夫です。
#補足
インストールの時のみの一時的なDNSサーバの場合は、以下のことをしてからDNSサーバを削除しましょう。
vSphere Web Clientは名前解決が必要なので、hostsをいじらないとコンソールを起動できなくなります。
※hostsファイルはDNSサーバよりも優先されますが、プロキシサーバの設定をインターネットでしていると注意です。
私が構築していたときは、全然nslookupで名前解決されなくて詰まっていて、いろいろ調べた結果、プロキシ設定がされていたことが原因でした。
ブラウザのプロキシ設定がされていると、hostsよりもプロキシサーバの名前解決が優先されるようです。
参考サイトさん