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Spring Boot解説第14回(開発環境編:Egit)

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こんにちは!
情創 技術開発局
前回担当した記事で初めてコメントをいただき、調子に乗ってる @TEBASAKI です。

今回は Egit について説明していきます。
なお、ブランチについてはまたの機会に説明します。

Egitとは

第8回でも少し触れましたが、 Egit は Eclipse で Git を扱うためのプラグインです。
Egit は Jgit という Java の Git ライブラリを使用しています。
なので、Gitのコマンドラインツールなどを別途導入する必要はありません。
なお、Jgit は Eclipse 傘下のプロジェクトです。

使い方

ここでは Egit による Git の操作方法を解説します。
リポジトリの作成に関しては第8回で解説しているので、そちらを参照してください。

プル

プルの操作自体は簡単です。
プロジェクトを右クリックして、チーム→プルを選択するだけです。
image

なお、プルはフェッチ→マージの順に操作することと同じです。

コミット、プッシュ

コミット、プッシュは第8回でも解説しましたが、再度説明します。

コミットはプロジェクトを右クリックして、チーム→コミットを選択します。
image

その後コミット・メッセージの記入と、コミットするファイルを選択して、コミットします。
image

プッシュはプロジェクトを右クリックからチーム→アップストリームへプッシュを選択します。
image

特に変更することなくOKを押下して完了ですが、
以下のように「拒否」のメッセージが表示されることがあります。
image

これは競合が発生している場合に起きるもので、プッシュに失敗してしまいます。

競合の解消

上記の通り、プッシュはリモートリポジトリと競合が起きている場合は失敗してしまいます。
チームでの作業には、競合は付き物です。
競合はファイルの内容を比較してマージすることで解消できます。
一連の流れについては後述することにして、ここではマージ作業について説明します。

競合しているファイルをマージツールで開くと、以下のように表示されます。

TestController.java
<<<<<<< HEAD
package com.qiita.demo.web.controller;

import java.util.List;

import org.springframework.beans.factory.annotation.Autowired;
import org.springframework.stereotype.Controller;
import org.springframework.web.bind.annotation.RequestMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.ResponseBody;

import com.qiita.demo.domain.tbl.TestBean;
import com.qiita.demo.service.test.TestService;


@Controller
public class TestController {
   @Autowired
   private TestService testService;

  @RequestMapping("/test")
  @ResponseBody
  public String home() {
	  String returnStr = "temp";
	  List<TestBean> list = testService.selectAll();
	  for (TestBean testBean : list) {
		  returnStr += "id  :" + testBean.getId() + " ";
		  returnStr += "name:" + testBean.getName() + "<br>";
	  }
	  return returnStr;
  }



}
=======
package com.qiita.demo.web.controller;

import java.util.List;

import com.qiita.demo.domain.tbl.TestBean;
import com.qiita.demo.service.test.TestService;


@Controller
public class TestController {
   @Autowired
   private TestService testService;

  @RequestMapping("/test")
  @ResponseBody
  public String home() {
	  String returnStr = "test";
	  List<TestBean> list = testService.selectAll();
	  for (TestBean testBean : list) {
		  returnStr += "id  :" + testBean.getId() + " ";
		  returnStr += "name:" + testBean.getName() + "<br>";
	  }
	  return returnStr;
  }



}
>>>>>>> branch 'master' of http://(サーバー名)/gitbucket/git/(ユーザー名)/gitgradle.git

"======="で区切られた上の部分がローカルリポジトリの内容で、
下の部分がリモートリポジトリの内容です。
見比べてみるとimport文とreturStrの初期化部分が異なっているのが確認できます。

それを踏まえて、以下のように修正します。

TestController.java
package com.qiita.demo.web.controller;

import java.util.List;

import org.springframework.beans.factory.annotation.Autowired;
import org.springframework.stereotype.Controller;
import org.springframework.web.bind.annotation.RequestMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.ResponseBody;

import com.qiita.demo.domain.tbl.TestBean;
import com.qiita.demo.service.test.TestService;


@Controller
public class TestController {
   @Autowired
   private TestService testService;

  @RequestMapping("/test")
  @ResponseBody
  public String home() {
	  String returnStr = "test";
	  List<TestBean> list = testService.selectAll();
	  for (TestBean testBean : list) {
		  returnStr += "id  :" + testBean.getId() + " ";
		  returnStr += "name:" + testBean.getName() + "<br>";
	  }
	  return returnStr;
  }



}


このようにして競合部分を修正します。
今回はローカルを優先した修正を行いましたが、
場合によってはリモートを優先したり、
掛け合わせたような修正を行うこともあり得ます。

チーム開発での流れ

チーム開発の現場ではどのような流れになるでしょうか?
その状況を想定した手順を説明します。

1.リモートリポジトリとの比較

まずはローカルリポジトリとリモートリポジトリの比較を行います。
Gitパースペクティブからリモートトラッキングのマスターを選択し、
右クリックからワークスペースと同期化を選択します。
Gitパースペクティブの開き方は第8回で解説しているので、そちらを参照してください。
image

すると同期化パースペクティブが開かくかどうかを尋ねられるので、はいを押下します。
image

同期化パースペクティブ内の表示は以下のようになっており、
赤色矢印が競合しているファイル(以下競合ファイル)、
灰色矢印がコミット対象のファイル(以下コミット対象ファイル)、
青色矢印がプル対象のファイル(以下プル対象ファイル)
をそれぞれ表現しています。
image

2.競合の有無の確認

競合ファイルの有無によって、対応方法が異なります。

競合ファイルがひとつもなければ、以下の操作を行えば完了です。

コミット対象ファイルがある→コミット、プッシュ
プル対象ファイルがある→プル

しかし、競合ファイルがひとつでもある場合は3.以降の処理が必要です。

3.ローカルリポジトリへのコミット

まずはプル対象ファイルを対処します。
Ctrlを押しながらクリックして、プル対象ファイルを全選択します。
その後、右クリックから上書きを選択します。
image

この操作を行うことでリモートの変更をローカルに反映させます。
この時、プル対象ファイルのアイコンが赤色矢印になりますが、問題ありません。

そして、プロジェクトを右クリックからコミットを選択します。
image

コメントを記入してコミットボタンを押下します。
image

4.競合の確認と解消

プロジェクトを選択して、プルボタンを押下します。
image

すると表示が変化し、赤上矢印が表示されるようになります。
※競合ファイルの表記と非常に似ているので注意してください
image

左が競合ファイル、右が赤上矢印のイメージ画像です。
image

この赤上矢印のファイルが修正すべき競合ファイルとなるので、ダブルクリックします。
マージツールが開くので、比較しながら修正を行います。
修正に関しては競合の解消を参照してください。
image

修正が完了したら保存し、対象ファイルを右クリック→マージ済みとマークを選択します。
image

以下のような表示になったらOKです。
image

以上の操作を赤上矢印のファイルすべてに対して行います。

5.リモートリポジトリへの反映

すべての競合ファイルを修正し終えたら、プロジェクトを右クリックからコミットを選択します。
image

ここでGit管理から外したファイルがチェックされている場合があります。
この時チェックボックスの操作ができないので、コミットをキャンセルします。
その後 Java パースペクティブを開き、
対象のファイルを右クリックして、
チーム→拡張→変更なしを想定 を選択します。
そして同期化パースペクティブへ戻り、再度プロジェクトを右クリックからコミットを選択します。

問題がなければコミットボタンを押下します。
image

コミット対象ファイルのみであることを確認して、プッシュボタンを押下します。
image

問題なければOKボタンを押下して完了です。
image

以上が競合解消の一連の流れになります。

Egitの注意点

Egitを使う上で、ファイルの操作には注意が必要です。
まず、ファイルの追加・削除ですが、Eclipse上の右クリック操作から行います。
これはOSでのファイル操作を行うと、Gitのインデックスが崩れてしまうためです。

ファイルの追加の手順を説明します。
ファイルを追加するフォルダを右クリックして、インポートを選択します。
image

一般→ファイル・システムを選択し、次へ進みます。
image

追加したいファイルを選択したら完了ボタンを押下すればOKです。
image

ファイルの削除は説明するまでもないとは思いますが、
対象ファイルを選択して右クリックから削除を選択するだけです。
image

ファイルの移動に関しては、ドラッグアンドドロップを使えばGitが追従してくれます。
image


今回はここまでです。
開発環境編も残り少なくなってきました。

それではみなさん、またお会いしましょう!

参考URL

Eclipse EGit の使い方(1/2) | hiromasa.another :o)

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