はじめに
自作コマンドを作成・登録し、「Winキー + R」からファイル名を指定して実行することで、
普段の仕事の作業効率を上げようというのが趣旨です。
この記事を読むと以下のことができるようになり、仕事の作業効率が格段に上がります。
(所要時間約10分)
- 普段よく使うアプリをワンコマンドで立ち上げ
- 普段よく使う作業フォルダをワンコマンドで立ち上げ
- 普段よく使うサイトへのワンコマンドでアクセス
なので、
急に「メモして」「計算して」と上司に言われてWordやExcelの立ち上げに慌てていた人や、
会社のPCでよく使う作業フォルダまでデスクトップからダブルクリックして入っていた人、
毎朝の勤怠打刻をBookmarkからアクセスしてログインしている人、
とかはこれらすべてがワンコマンドで0.1秒でできるようになります。
かなり知れ渡っていますので今更感もありますが、
新社会人や大学生の中には知らない人もいるかと思いますので改めて整理しました。

「Winキー + R」の「ファイル名を指定して実行」とは
WindowsのPCでは、デフォルトで「Windows」と「R」キーの同時押しで「ファイル名を指定して実行」というコンソール画面が立ち上がり、ここに特定のコマンドを打つとアプリが立ち上がる仕組みになっています。

デフォルトだとこんなプログラムが既に登録されており、コマンドプロンプトやメモ帳やコンパネはよく使います。
試しに「Windows」と「R」キーの同時押しで出てきた「ファイル名を指定して実行」の中"notepad"と打ち込んでEnterを押下するとメモ帳が立ち上がるので確認してみてください。
| 起動するプログラム | 入力するコマンド | 
|---|---|
| コマンドプロンプト | cmd | 
| メモ帳 | notepad | 
| 電卓 | calc | 
| Cドライブ | c:| | 
| デスクトップ | Desktop | 
| ダウンロード | Downloads | 
| Firefox | firefox | 
| コントロールパネル | control | 
| iTunes | itunes | 
| ペイント | mspaint | 
| レジストリエディタ | regedit | 
| システム構成 | msconfig | 
| Windows Live Messenger | msnmsgr | 
| システムのプロパティ | sysdm.cpl | 
| スクリーンキーボード | osk | 
| ワードパッド | wordpad(write) | 
| ワード | winword | 
| エクセル | excel | 
| パワーポイント | powerpnt | 
(他にもたくさんあるので調べてみてください。)
自作コマンドの登録
で、ここからが本番。
以下の手順で上記「起動するプログラム」と「入力するコマンド」を自作で作ります。
① 自作コマンド登録用のフォルダを作成
② 作成フォルダ内にショートカットファイルを配置
③ 環境変数を変更してファイルパスを通す
①自作コマンド登録用のフォルダを作成
まず、Cドライブに適当にフォルダを作りましょう。ここでは例として"winR"というフォルダを作っています。

②作成フォルダ内にショートカットファイルを配置
次に、登録したいショートカットファイルを配置します。
例えばIntellij IDEAというアプリを登録したい場合は、Windowsボタンを押下してファイル検索で"Intellij"と検索した後、ファイルの場所を開くを選択すれば、ショートカットファイルが配置されているフォルダに飛べるはずです。

このショートカットファイルを先ほど登録した、"winR"フォルダにコピーします。
なお、ショートカットファイル名がそのままコマンドになるので、短くてわかりやすい名称に変更するのがおすすめです。
ここでは、"IntelliJ IDEA Community Edition 2018.3.5"から"IJ"に変更しておきます。

この時点では「Winキー + R」から「ファイル名を指定して実行」で"IJ"と打ってもアプリは立ち上がりません。
winRフォルダにファイルパスが通っておらず、簡単に言うとPCがコマンドを認識していないからです。
そこで最後に環境変数を変更してファイルパスを通してあげる必要があります。
③環境変数を変更してファイルパスを通す
「Winキー + R」から「ファイル名を指定して実行」で、"sysdm.cpl"と入力し実行します。
「システムのプロパティ」が起動したら、「詳細設定」タブ→「環境変数」を押します。

そして、「"ユーザー名"のユーザー環境変数」の「新規」を押します。
以下の内容を記述して、OKを押します。
 ・変数名(N) : Path
 ・変数値(V) : C:\winR ← ここには先ほど作ったフォルダの位置を入力

これで準備は完了!!
「Winキー + R」から「ファイル名を指定して実行」で"IJ"と打つと"IntelliJ IDEA"が立ち上がるようになりました。
自作コマンドの登録(ひと工夫編)
①よく使う作業フォルダの登録
フォルダのショートカットファイルでも上記と同じ要領で自作コマンドを作ることができます。
よく使う作業フォルダにアクセスし、フォルダパスの左側をC:\winRにドラッグ&ドロップします。
するとフォルダのショートカットファイルが作成されるので、先ほどと同じ要領で短くてわかりやすい名称に変更します。
(例として%UserProfile%\Desktop\tmpを"tmp"として登録しました)

この状態で「ファイル名を指定して実行」で"tmp"を入力して実行すると、%UserProfile%\Desktop\tmpのフォルダが一発で立ち上がります。

②よく使うサイトの登録
Google Chromeのショートカットファイルを使えば、よく使うサイトへのアクセスも一発で出来ます(Edgeはできない模様?)。
まずは今までと同じ要領で、Google ChromeのショートカットファイルをC:\winR配下にコピペします。
そのショートカットファイルを右クリック -> プロパティを選択して、ショートカットタブを確認すると以下のような画面が出てきます。

ここでリンク先について、すでにある値("XXX\chrome.exe")の後ろに以下のように「(半角スペース)"すぐにアクセスしたいサイトのURL"」を追記します。
(例: "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" "https://qiita.com/TATETATE0927/items/30c8f38ee4bb91c6fe1f")

あとはOKを押して、今までと同じ要領でChromeのショートカットを分かりやすい名称に変更して、「ファイル名を指定して実行」するだけです(ここでは"DeepL")。

まとめ
普段よく使う①アプリ、②作業フォルダ、③サイトの立ち上げを0.1秒のワンコマンドでできるようになるため、地味ですが作業効率改善になります。
あとはpowerpointとかも既存でコマンド登録されていますが、"ppt"とかで登録しなおすことで一瞬で立ち上げられるようになるのでお勧めです。
上級者はこれに加えて自作batファイルも作って、会社PCにログインしてワンコマンド打った瞬間、勤怠を打刻、仕事の作業ワークスペース、進捗確認用のDashBoard(GHEとかRedmine)、Outlookの立ち上げを実行できるようにしてもいいかもしれません。
あと記事まとめる中で、paintでできる簡単なモザイクのかけ方とかが勉強になりました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。