AWS上でのRails+PostgreSQL運用:RDS vs EC2直接インストールの選択
本記事では、個人開発環境においてRailsとPostgreSQLをAWS上で運用する際の選択肢として、Amazon RDS(マネージドDBサービス)とEC2に直接PostgreSQLをインストールする方法を比較・検討します。各選択肢のメリット・デメリットを整理し、具体的なインストール手順も解説します。
1. 選択肢の比較
1.1 各選択肢の特徴
選択肢 | おすすめの対象 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
EC2にPostgreSQLを直接インストール | 完全無料で運用したい個人開発者 | - 無料枠終了後も追加料金なし - RDSにかかる月額費用が発生しない |
- バックアップなどの運用管理は手動対応 - EC2のリソースに依存する場合あり |
Amazon RDS(無料枠あり) | 管理を簡素化したい、運用の手間を減らしたい方 | - 自動バックアップ機能や障害時の復旧が自動 - EC2と分離して負荷分散可能 |
- 無料枠は12ヶ月限定 - 無料枠終了後は月額約$15〜20程度のコストが発生 |
2. 結論
個人開発において、コストを抑えつつシンプルな運用を行いたい場合は、EC2に直接PostgreSQLをインストールする方法が最適です。
一方で、運用管理の手間を最小限にしたい場合や本番環境を見据えるなら、Amazon RDSの利用も検討してください。
3. EC2にPostgreSQLをインストールする手順
以下は、EC2インスタンス上にPostgreSQLをインストールする基本的な手順です。
3.1 前提条件
- EC2インスタンス(Amazon Linuxなど)の作成済み
- インスタンスにSSH接続できる状態
3.2 インストール手順
# パッケージ更新
sudo yum update -y
# PostgreSQLのインストール(postgresql-server, postgresql-contribのインストール)
sudo yum install -y postgresql-server postgresql-contrib
# データベースの初期化
sudo postgresql-setup initdb
# PostgreSQLサービスの起動と自動起動設定
sudo systemctl start postgresql
sudo systemctl enable postgresql
この手順で、EC2上にPostgreSQLの基本環境が構築されます。
4. まとめ
-
EC2にPostgreSQLを直接インストール
- 個人開発では無料運用が可能
- 管理作業(バックアップ等)は手動対応が必要
-
Amazon RDSの利用
- 自動バックアップや運用管理が容易
- 無料枠は12ヶ月限定、以降は月額費用が発生
各選択肢の特性を把握し、自分の運用環境や将来のスケールを考慮して選んでください。個人開発でコストを重視する場合は、EC2に直接PostgreSQLをインストールする方法がおすすめです。
この記事が、AWS上でのRails+PostgreSQL運用の選択の参考になれば幸いです。