0. 白地図にポイントを記入する方法
シリーズ「Rで地図を描く」では、3回にわたって白地図の作り方をご紹介しました。「その4」では、白地図にポイントを記入してゆく方法について解説します。
1. point関数を用いる
白地図にポイントを記入するには、R
のpoints
関数を用います。maps
パッケージで描いた白地図だろうとraster
パッケージで描いた白地図だろうと変わりません。至ってシンプルです。
1.1 points関数の使い方
基本的な使い方は次の通りです。x
はポイントを打つ$x$座標(経度)、y
は$y$座標(緯度)を指定します。
points(x, y) # このRコードは実行しないでください
実際に地図を作成していると、ポイントに色をつけたい、ポイントの形(丸、三角、四角など)を指定したい、といったポイントをカスタマイズする場面にしばしば遭遇します。この時有効なのが、col
やpch
などのオプションです。col
は色を指定し、pch
はポイントの形を指定します。
points(x, y, col, pch) # このRコードは実行しないでください
詳細な使い方を確認したい場合は、下記リンク先の記事をご参照ください。1.2以降で、points
関数を使って地図にポイントを打つやり方を具体的に見ていきます。
1.2 地図にポイントを打ってみる
R
で次のコードを実行すると、添付の地図のように兵庫県明石市付近に赤いポイントが打たれます。
library(maps)
map("world", xlim = c(125, 145), ylim = c(30, 45))
map.axes()
map.scale(x = 135, ratio = F)
points(135, 35, col = "red", pch = 19)
1.3 地図に複数のポイントを打ってみる
複数のポイントを同時に打つこともできます。その際、points
関数に緯度経度を一つづつ与えるのではなく、緯度のベクトルと経度のベクトルを与えることとなります。では、以下のコードを実行し、明石付近(135, 35)と那須付近(140, 37)の2箇所に点を打ちましょう。
library(maps)
map("world", xlim = c(125, 145), ylim = c(30, 45))
map.axes()
map.scale(x = 135, ratio = F)
xcoor <- c(135, 140) # 経度のベクトル
ycoor <- c(35, 37) # 緯度のベクトル
points(xcoor, ycoor, col = "red", pch = 19)