はじめに
2024年度の地図XMLデータは4月に公開されましたが、6月19日に変換済みデータも公開されました。関係の皆様のご尽力に感謝します。
便利な変換済みフォーマットですが、利用の注意点に気がついたのでここでメモしておきます。
注意すること
その1:同一のファイル名
変換済みのデータは2024年度は1945(GeoJSON)あると思いますが、APIでダウンロードしたところフォルダに1932件しか残っていませんでした。調べてみたところ、同一市区町村で法務局が複数ある場合(そして双方の座標系が一致する場合)には、同じ名前のファイルになってしまうようです。これは2024年度からの設定です。
下図は東松山市の例ですが、2024年度はシェープファイル形式、GeoJSON形式ともに2つのファイルがあることがわかります。
ブラウザでダウンロードすると二つとも保存してくれますが、curl等で直接ダウンロードするときは上書きしてしまわないように注意しましょう。
このようなケースは、東松島市のように、複数の法務局があるところであります。ほかにも、新潟市の北区とか松山市とかあります。全国で13市区町村くらいあるのではないかと思います。
GeoJSONの名前で調べると以下のファイルは同一のファイルがあります。
- 04213_栗原市_公共座標10系_筆R_2024.geojson
- 04214_東松島市_公共座標10系_筆R_2024.geojson
- 09201_宇都宮市_公共座標9系_筆R_2024.geojson
- 12211_成田市_公共座標9系_筆R_2024.geojson
- 15101_新潟市北区_公共座標8系_筆R_2024.geojson
- 15213_燕市_公共座標8系_筆R_2024.geojson
- 21220_下呂市_公共座標7系_筆R_2024.geojson
- 33101_岡山市北区_公共座標5系_筆R_2024.geojson
- 33103_岡山市東区_公共座標5系_筆R_2024.geojson
- 33201_岡山市_公共座標5系_筆R_2024.geojson
- 33214_真庭市_公共座標5系_筆R_2024.geojson
- 33681_加賀郡吉備中央町_公共座標5系_筆R_2024.geojson
- 38201_松山市_公共座標4系_筆R_2024.geojson
APIを使ってデータを入力する方は、上記13市区町村はウェブブラウザからダウンロードしてファイルをリネームすることで対応できると思います。
その2:シェープファイルの文字コード(ArcGISで使う場合のみの注意点)
2024年のシェープファイルはZIP圧縮されていますが、Windowsのデフォルトの解凍機能やWindowsPowerShellで解凍するとファイル名が文字化けすることがあります(これは7zipなどで解凍すると避けられます)。
さらに、シェープファイルはShift JISにてデータを格納しているようですが(注:地図XML自体はUTF8)、シェープファイルをArcGIS などで読むと属性テーブルも文字化けすることがあります。
その場合、ダウンロードしてきたSHPデータ中のcpgファイルを見てみましょう。
左が2023年のもの、右が2024年のものです。私の場合、2024年のファイルのshift-jisをSJISに修正することでArcGIS上での文字化けを回避できました。
ポイント
- 解凍の際は7ZIPなど文字化けしないものを使う。
- ArcGISで文字化けする場合はcpgファイルを調整してみる。
まとめ
2024年度の地図XML、変換済みデータを使うときの注意点をまとめました。上記の「その1」については2024年度からの課題です。上記その2は前年からあったのかは確認していません。
とても便利なデータですので、利用の際の細かいコツを踏まえたうえで活用をしていきたいと考えています。
謝辞
データ変換をしてくださった関係の皆様に感謝します。