はじめに
動機
ここ最近、不動産情報ライブラリのAPIを使って、地価公示のポイントをウェブ地図化しようとしていました。不動産情報ライブラリのサイトをよく見ると、このソースデータと思われる2024年度版の地価公示データが国土数値情報としてダウンロードできるようなので、データを直接ベクトルタイルにしてしまうことにしました。
これは作業のメモです。
私の環境
- Windows PC
- Ubuntu 22.04.4 LTS (GNU/Linux 5.15.146.1-microsoft-standard-WSL2 x86_64)
- tippecanoe v.2.53.0 (WSL上で動きます)
手順
Step1: データのダウンロード
国土数値情報のHPから「地価」で検索して、2024年度版の地価公示情報を見つけます。
https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-L01-2024.html
そして、L01-24_GML.zipというファイルをダウンロードします。
Step 2: 解凍
ZIPファイルにはXML、GeoJSON、SHPとそれぞれの形式のデータが入っていますが、tippeanoeでのベクトルタイル作成の目的なのでGeoJSONだけ解凍しておきます。
サイズは80.8MBでしたが、緯度経度座標ですし問題なさそうです。EPSGの番号設定はなさそうですが、作成したデータは地理院地図(JGD2011)に重ねるので、タイル化の際にあえてEPSGの設定はしなくてよいと思います。
Step 3: WSL2でタイル化
Windows Subsystem for Linux でUbuntuを立ち上げ、GeoJSONファイルがあるフォルダに移動します。その後、以下のコマンドを実行します。
ファイル名はL01-24.pmtilesとして、レイヤ名はhitsとし、ズームレベルは13から15にしておきます。ファイル名からわかるようにpmtiles形式(オプションo)で作成します。
tippecanoe -o L01-24.pmtiles --no-tile-compression --no-feature-limit --no-tile-size-limit --drop-rate=1 -Z13 -z15 -L hits:L01-24.geojson
結果
数分でファイルができました。100MBを超えてしまいました。
最大ズームを14、13までにしたパターンも作ってみました。最大ズーム13のものはサイズが20MB程度なので扱いやすそうです。
まとめ
WLS2を使ってtippecanoeを実行することで、データのダウンロードから数分でベクトルタイル化が完了しました。
参考ページ