はじめに
私は4月に新卒として株式会社Relicに入社し、現在はバックエンドエンジニアとして働いています。私たちのチームは全国各地に散らばっており、ほぼ完全にリモートでコミュニケーションを取っています。しかしリモートでのコミュニケーションには課題があり、特に心理的安全性を確保することが難しいと感じています。
この記事では、リモートでのチーム開発における心理的安全性の確保に向けた私たちの取り組みを紹介します。
会議中は基本ミュートにしない
オンライン会議ではミュートに設定される方も多いと思います。しかし会議中ミュートにする人が多いと以下の現象が起こる可能性があり、コミュニケーションが困難になることがあります。
- 全員が考え込むと誰も話さない時間が生じる
- ミュートにしない人同士でしか会話をしなくなってしまう
- 誰からも返事がなくて嫌な気持ちになる
- ミュートを解除してから話すのだと返事が遅れてしまう
このような状況を避けるために、基本的にミュートにはせず、積極的に発言して会議に参加することが重要であると考えます。最低限自分に関係する話題をしている時は相槌を打ったりなにか聞かれたらすぐに反応するように心がけると良いかと思います。
デイリーミーティング
デイリーミーティングはプロジェクトの進捗を確認するだけでなく、以下の目的で実施しています。
- 悩みを抱えているのなら相談する
- みんなに話したいことを共有する
- 雑談がしたければ雑談する
デイリーミーティングは毎日の開発の中で全員が絶対に発言する絶好の機会であり、他のメンバーの状況を知るための非常に重要な時間です。リモートのチームでは基本的にメンバーの状況が不透明であり、悩みを抱えていても気づきにくいため、全員が集まってなんでも話せるこの時間で問題を解決していきます。
ちょっと悩んでも分からなかったことはSlackですぐ聞く
前述した通り、リモートのチームでは基本的にメンバーの状況が不透明であるため、わからないことがあっても聞きにくいと思ってしまうことがあります。しかし、わからないことはSlackでチャンネルに投稿し、時間がある時に分かる人が回答したりハドルなどで相談にのるという運用にしておけば、メンバーの状況が分からなくても気軽に相談できるようになります。
当たり前のことだと思われるかもしれませんが、一人で悩んで時間を無駄にしたり、期限までにタスクが終わらないことは避けるべきなので、いつでも気軽に相談できる仕組みや環境づくりをすることはとても重要であると考えます。
Gatherなどのツールを用いて心理的距離を縮める
私たちのチームではGatherというサービスを用いて、バーチャルオフィスに気が向いた時に集まるようにしています。いつ集まるかなどは特に決めていませんが、「今から1時間ほどGatherにいます」とSlackで誰かが投稿すると、時間のある人がGatherに集まるような運用をしています。
Gatherに集まっているときは話したくなったらすぐに話しかければ良いだけなので、比較的現実に近い形のコミュニケーションを取ることができます。
勉強会を開く
チーム内での知識の格差を埋めるために、不定期でチーム内勉強会を開催しています。内容についてはDatadogを用いたエラーログの見方、OAUTH2.0、インボイス制度についてなど様々ですが、基本的にチームメンバーが気になることを、知っている人が説明していく会になっています。全員で知識を共有することで、一人しかできない仕事をなくすことができたり、作業の分担ができるようになったり、全員が議論に参加できるようになることがメリットです。
リモートでのチームは複数人がまとまって知識を共有する機会は作ろうとしなければできないので、意図的にこのような時間を作ることも大切であると考えます。
おわりに
様々なリモートでのチーム開発における心理的安全性の確保のための工夫をご紹介しました。リモートでの開発は対面よりもどうしてもコミュニケーション量が減ってしまうものですが、相談しやすく、何でも話せるチーム環境を築いていくことがほぼの業務の質にも繋がってくるのかなと思います。