はじめに
私は4月に新卒で株式会社Relicに入社し、現在バックエンドエンジニアとして働いています。
私が配属されたチームではスクラム開発を採用しており、プランニングの前日にプランニングポーカーを実施するようになった結果、様々なメリットがあったのでご紹介させていただきたいと思います。
プランニングポーカーとは?
プランニングポーカーとは、プロダクトバックログアイテム(以下PBI)やタスクの見積りを行う際に使う手法になります。
私のチームで行っているプランニングポーカーの手順としては以下のようになっています。
- 次のスプリントで着手するPBIをまとめる
- 各PBIについて、やるべきことをある程度リストアップしておく
- 開発メンバー全員で各PBIがどの程度のポイントなのかを考え、同時に提出する
- なぜ自分がこのポイントをつけたのか根拠を発表し、最終的なポイントを全員で検討する
このポイントは実際にかかりそうな時間を元に出すのではなく、前のPBIのポイントなどを参考にした相対見積もりで考えます。
また、ポイントはフィボナッチ数を用いることが一般的です。
プランニングポーカーを行う上で大事なこと
基本全員が参加すること
ポイントの見積もりはできる人だけでやればいいと思うかもしれませんが、ポイントは一人で見積もりするよりもチーム全員で見積もったほうが正確で早く見積もることができます。初心者も含めた、開発メンバー全員で各PBIに向き合いましょう。
人のポイントや意見に文句を言わないこと
プランニングポーカーにおいて大切なことは、メンバー全員が納得してポイントを決めることです。ポイントを出した人にはその人なりの根拠があるので、自分と違う意見だったとしても真っ先に否定するのではなく、聞き入れて全員で納得した状態でポイントを決められるようにしましょう。
ツールや実際のカードなどを使用して全員同時にポイントを出すこと
例えば、一つのPBIに対して、あるメンバーが13ポイントと提案し、別のメンバーが5ポイントを提案した場合、どうすべきでしょうか?自分の提案が過大評価だと感じて、他のメンバーに合わせようとするかもしれません。
しかし、プランニングポーカーでは各自が自身の判断を持ち、それに根拠を持ってポイントを示すことが重要です。他のメンバーが見逃しているかもしれない側面があるため、全員が独自のポイントを同時に示すよう心掛けましょう。
ちなみに私達のチームでは以下のサービスを使用しています。
プランニングポーカーを実施するメリット
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各PBIでやることが明確になる
- 同じPBIでも人によって捉え方は違うので、自分ひとりでは気づけないタスクなどに気づくことがあります
- また、全員でやることを議論していく中で新たなタスクが見つかることもあリます
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プランニング時に工数を見積もりやすくなる
- 議論を行うことでやることが明確になるので工数が見積もりやすくなります
- 着手後に思ったより工数がかかってしまい期限までに間に合わない...という状況が少なくなります
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開発メンバー全員が各PBIの仕様を知ることができる
- メンバー全員が当事者となって参加するので、 各PBIの仕様を全員で共有することができます
- 各PBIの仕様を把握していると、リリース時の手動テストなどを行うときや、実装のアドバイスを求められる際に役立ちます。
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大きすぎるPBIを分割することができる
- 工数が多くて1スプリントで終わらないようなPBIがあった場合分割することができます
- ポイントはフィボナッチ数列に基づいてつけられるので、例えば最終的なPBIのポイントが13であれば、5と8に分割することを検討することができます
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コミュニケーションが取れる
- 自分と他のメンバーのポイントを比べてみたり、意見を共有することはとても楽しいです
- プランニングポーカーでは、全員がポイントに基づいた意見を交換するため、普段あまり話さないメンバーも議論に参加する機会があります
おわりに
この記事では私たちのチームで行っているプランニングポーカーのメリットについて紹介しました。時間がかかってしまうなどのデメリットも存在するかもしれませんが、上記のメリットを考えると、プランニングポーカーを導入する時間はチーム全体でPBIについて議論するための貴重な時間であると言えます。導入されていない方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。