はじめに
本記事は、なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である 中島聡 (著)
という本のまとめと感想文です。(Prime会員なら無料で読めます!おすすめです!)
みなさん、締め切りって、だいたいいつも苦しみながら乗り越えるもんですよね?
(3敗)(エンジニア消防士)(コーナーケースで差をつけろ)
自分自身も、弊社の新卒研修として社内のMVP投票という制度のための簡単な(?)
社内アプリ開発を任されました。
しかし、最後はやはり納期との戦いになってしまいました。
(自分は諸事情で最後までアサインできずでしたが・・・)
次こそはと何回も、以前からそう考えていました。
締め切り随分前に終わらせていたら・・・夏休みの宿題、卒業論文、ポスター...
ですが、分かっていて、それが実行できるならそれほど楽なことはありません。
「炎上」なんて言う言葉も生まれないことでしょう。
そこで、今回はこの本を読んでみて感じた、「なぜあなたの仕事は終わらないのか」
また、「仕事を終わらせるためのデザインパターン」について記事にしようかと思いまして、
ざっくりとですが、書かせていただきました。
なぜ仕事は終わらないのか。
それは、仕事とは本来永遠に終わらないものだからです。そのため納期というものが存在し、
そこまでに必要要件揃ったモノを作って一区切りするということが慣例になっている訳です。
仕事とは、突き詰めようとすればするほど、無限に質を高くできることでしょう。
ですがそれでは仕事は永遠に終わらないのです。
顧客への価値を提供するのが仕事だとするなら、そのゴールは提供した時点がゴールです。
つまり、完璧なシナリオ、綺麗な仕様設計など、なんでもいいですが、
ゴールに到達しなければ会社貢献という意味では何の意味も無いのです。
"Done is better than perfect"とも言いますが、
質というのは追えばキリがないのです。
そこが、まず仕事を終わらせる第一ポイントなのかなと思います。
また、仕事を任されると言うことは、仕事をやることを任されたのではなく
仕事を完遂することを任されたということなのです。
例えば、本書の例で書けば、
「花を注文しろと言われた時にすべきことは、会場に花がある状態を作れということで、
注文するだけが仕事ではない。注文なら誰でもできるのだ。」ということです。
ここの責任感の違いが、仕事の終わる人とそうでない人との違いだと思われます。
耳が痛いですね・・・
確定した未来を作る
「仕事を完遂する」というのはどういったことを指すのでしょうか。
それは、「エンジニアリング組織論への招待 広木 大地 (著)」でも語られていましたが、
未来への不確定な要素を無くし、今ある現実のモノに落とし込むことだと私も考えます。
つまり、仕事を完遂する確率をあげるために重要なのは、
いかに不確定な部分を効率よく削ぎ落としていくかなのではないかと私は考えます。
夏休みの宿題を例にあげれば、
最初はどの科目にどれくらい時間がかかるか分からないものですよね?
8月31日までに宿題が完成している未来を作るためには何が必要なのでしょうか。
それは、紛れもなく、不確定な要素を除いていく他にないわけです。
そのために、何でも先にある程度まで手を進めておくことは非常に大事なことです。
最初の数日だけ頑張って、完成とまでは行かないものの、できるところを全教科やる。
そうすることで、あと何日使えば完成するかくらいな物は想像できてくるはずです。
どの教科が重くて、どの教科は軽いか。重ければ、協力を仰ぐ手段もあります。
そうすれば、完遂した未来ができる可能性はグンと上がりますよね?
そうはいっても、できたら苦労しない
そうですよね〜・・・わかります。
でも、重要なポイントというのは、やはり不確定性なのです。
完遂した未来を作るということは、不確定な要素を削っていくに他なりません。
だから、夏休みの例では、最初の数日だけ頑張るだけでいいのです。
何も分からない状態で時間を過ごすことは、不確定なまま動きませんので、
完遂できないリスクだけが猛烈に上がっていきます。
ですが、最初の数日だけ頑張って、何がどれくらい重いのかだけを判断するのが重要なのです。
それだけで不確定だった要素は大分絞られ、完遂できないリスクを抑えられます。
つまり大事なのは、最初の数日に頑張るだけです。
それだけならできそうな気がしませんか?
仕事を終わらせるデザインパターン
ここでは、本書で紹介されていた例と共に、仕事をきっちり間に合わせるデザインパターンをご紹介していきたいです。
最初に本気を出す
冒頭でも述べた通り、最初に本気を出すことが一番重要になります。
本書では80%の成果物を20%の時間で一気に作り上げることが大事だと書かれています。
そこまでストイックにやる必要はないかと思いますが、
そのくらいの意気込みでやらないと最初はどうやっても同じ轍を踏んでしまうように思います。
また、0→80%までと80→95%までの作業は結構同じだったりするんじゃないでしょうか?
分からないところがわかって、あとは単純作業みたいなことをひたすらやってく時がまさに
80→95%のフェーズだと思うんですけど、それって結構時間をとりますし。
どこまでがクリアラインなのかも、80%できてるならおおよそ考えられる範囲に入ってるのではないでしょうか。
そこから時間を逆算することもできますし、そうすることで完遂できないリスクも減らせます。
なので、最初に本気をだす。20%の時間は20倍界王拳で叩く!と本書でも書かれていました。
何度でも言いますが最初に本気を出すことは重要なのです。
スラックを持つ
本書では、時間的余裕のことを「スラック」と呼んでいます。
本書にあったある例を紹介しましょう。
ある病院では手術できる医師は多くいたものの、手術室が足りないという問題がありました。
手術件数を増やすために病院がとった行動はどのようなものだったかと言うと、
手術室を増やす訳でもなく、逆に減らすことで手術件数が5%ほど上がったと言う話です。
何をしたのかと言うと、手術室を常に一つは開けておくようにしたのです。
そうすることで、急患がきても大丈夫なようにしておくことで、スケジュールが乱れず、
医師も残業をする必要がなくなり効率化したと言うものです。
最初に頑張ると言っても、がむしゃらに頑張ることはアンチパターンだったりします。
常に時間的余裕を持って、最初だけ頑張って、あとは流しで仕事をする。
不測の事態に備えると言ったことで、ペースを常に一定に保つと、業務が効率化します。
本書のまとめをすると
- 不確定性を無くすために、20%の時間で80%の仕事を最初にしましょう。
- そのためにも、20倍界王拳が出せるための環境を作りましょう。(無理なら転職も視野に)
- 常に仕事にスラックを持つこと。そうすれば納期もわかるし緊急対応もできます。
- 仕事とは仕事をすることが仕事なのではなく、確定させた未来を作ることが仕事。
おわりに
この記事も、実はこのメソッドを使って作られています。
80%程度の完成度でさっと集中タイムを作り、それだけに2時間をかけ荒い原稿を書く。
そうして、表現が難しかったり、作業量の多いものはあえてバッサリ切って記事を作る。
その後で、何が足りない、ここは書きすぎという具合で流しで作業していくという感じです。
今年のQiitaAdventCalendarは、会社アカウントと個人アカウントで10記事ほどを予定していますが、12月1日現在で7記事を書き終わったところですから、
本当にやることが早くなりましたね。
ありがたいです。
時間は有限です。しかしどんな人にも平等に与えられています。
この仕事術を駆使してどんどん馬力をあげていきたいものですね。
読んで下さってありがとうございました。