目的
- AMD CPU搭載PCでAVDのVMアクセラレーションを有効化する。
環境
- PC:Ryzen 5 3400G, ASUS TUF B450M-PLUS GAMING
- OS:Windows10 Professional 21H2
- Android Studio 3.6.3
準備
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AMDのCPUでAVDのVMアクセラレーションを有効とするには、以下の条件がある。
- Android SDK Toolsのバージョンが26.1.1以降。
後述するWindows ハイパーバイザープラットフォーム(WHPX)を使う場合は27.3.1以降。 - x86ベースのシステムイメージを持つAVD。
- Windows10 Ver1803以降。
- 異なるVM(VMware, Virtual Box等)内では有効化できない。VMアクセラレーションを使用するAVDは別のVM内からではなくホストPCから直接実行すること。
- CPUはRyzen推奨。
- Android SDK Toolsのバージョンが26.1.1以降。
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AMD CPU搭載PCの場合、AVDのアクセラレーションを行うには以下2つの選択肢がある。ここでは下記(2)を選択し、(1)については説明しない。
(1) AVDと同時にHyper-Vを実行する必要がない場合、
* Android Emulator Hypervisor Driver for AMD Processorsを使う。
(2) AVDと同時にHyper-Vを実行する必要がある場合、
* Windowsハイパーバイザープラットフォーム(WHPX)を使う。
作業手順
(1) PCのBIOS(UFEI)でAMD-Vを有効化
個々の環境によるのでPCやマザーボードのマニュアルを参照する。うちの環境では以下の”SVM Mode"を”Enabled"とした。
(2) Hyper-Vとハイパーバイザープラットフォームを有効化する。
タスクバーの検索で「Windowsの機能の有効化または無効化」と入力し、「Windowsの機能」ダイアログを表示後、「Hyper-V」と「Windows ハイパーバイザープラットフォーム」を有効化(チェックボックスをON)する。有効化した後、PCを再起動する。
(3)ハイパーバイザープラットフォームによるアクセラレーション有効化の確認
- 上記(2)でPC再起動後、アクセラレーションが有効となっているかどうかをエミュレータから確認できる。
(Android SDKのインストールフォルダ)/emulatorフォルダ以下にあるemulator.exeからAVDを "-avd" オプションで指定して実行する。"Windows Hypervisor Platform accelerator is operational." と表示されればアクセラレーションは有効化されている。
その他
- コマンドラインによるアクセラレーション有効化は確認できたものの、アクセラレーションの効果(どれくらい速くなったか)は未検証。
- Android Emulator Hypervisor Driver for AMD ProcessorsとWHPXを同時に有効にした場合、次回のシャットダウンまたは起動時に前者のドライバが自動的にアンインストールされるっぽい。時間がかかるので間違えて両方ともインストールしないこと。
参考
変更履歴
- 2022/1/1 初版