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システムのスピードと品質を両立する為のエラーバジェットとSLI/SLOという考え方

Last updated at Posted at 2020-01-07

システムのスピードと品質を両立する為のエラーバジェットとSLI/SLOという考え方

システムの可用性と機能のイテレーションスピードや市場投入までの時間はトレードオフ
(GoogleのGCPは機能のイテレーションスピードや市場投入までの時間を重要視している)

機能のイテレーションスピードを最大化した上で、システム可用性を担保する為にどうすれば良いか?

その最適解の1つがエラーバジェットという考え方

エラーバジェットとは?

エラー予算
損失可能なシステムの信頼性
許容できる可用性低下の妥協点とも言えます。

開発チームはこのエラーバジェットが基準値を下回ったタイミングでイテレーションは停止して以下を行います。

  • システム信頼性の獲得
  • エラーバジェットの消費状況の分析/原因特定/対処を行います。

システム信頼性はどう計測し、基準値はどうすれば良いか?
これがSLI/SLOです。

SLI/SLOとは?

SLI

システムの信頼性/安定稼働というものをどう計測するかの指標です。
例えば、リクエスト成功率、レイテンシなどを選定します。

シンプルに以下の様な感覚です。

  • エラーがたくさん出たら安定稼働できていない
  • レスポンスタイム低下していたら安定稼働できていない

SLO

SLIの数値をモニタリングして、何をもってシステムの信頼性が高いと言えるか、安定稼働しているといえるかの基準値がSLOです。

この運用によって生まれる開発風景

  • エラーバジェットが尽きるまでは、機能のイテレーションスピードや市場投入までの時間を重要視する事ができる

  • エラーバジェットが尽きた後は、新機能の優先度を下げ以下を行います。

  • システム信頼性の獲得

  • エラーバジェットの消費状況の分析/原因特定/対処を行います。

エラーバジェット消費の対応例

  • QA環境や試験セットを改善し、本番環境への移行前に多くのリリースエラーを見つけ出す。
  • ロールアウトの自動化
  • モニタリング改善
  • 不具合のあるリリースをより迅速に発見しロールバックする方法を開発する。

この結果、リリースの頻度が減ったり、リリースごとの変更点が減少してエラーバジェットへの影響が小さくなったりすることもあります。
しかし、一時的にリリースのスピードを落とす事は、将来的に元のスピードで安全にリリースできるようにするためです。

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