RPGツクールMZの発売日(8月20日)が発表されました。
プラグイン作者として、どの新機能に魅力を感じるかを記事にしたいと思います。
プラグインコマンドの改善
ユーザビリティを強化(ツクールMZ公式)
プラグインコマンドに型が付きました。
旧型式では、上記画像のようにただ文字列を並べるのみだったので、ヘルプを読みに行って調べる必要がありました。
しかし、ツクールMVのプラグインパラメータに類似した形式をとるようになり、入力間違いを警戒する必要がなくなりました。
変数を設定することも可能なので、戻り値を持ったプラグインコマンドのようなものも作れるでしょう。
現時点では不明ですが、アクター指定部分に直指定と変数指定の2バージョンを個別に作る必要がありそうなのが難点です。
今後の発表に期待です。
競合解決への手段の増加
プラグインの配布URLが追加可能になり、最新版を参照してもらいやすくなりました。
また、導入順序に対する警告が可能となったことで、警戒すべきプラグインへの対策が少しは改善しました。
必須プラグインの概念の導入は、複数ファイルで構成されたプラグインや他のプラグインの拡張用プラグインの配布を容易にします。
公式プラグインの強化
今回はツクールMVのプラグイン作者として有名なトリアコンタンさんが公式プラグインの担当に加わりました。
発売後もメンテナンスされるでしょうから、自分のプラグインの足りない機能を借りることができるでしょう。
特に動的文字列プラグインなど汎用的なプラグインの機能を借りることができるのは大きいです。
タイムプログレス戦闘の標準実装
いわゆるATB戦闘プラグインです。
名称が異なるのは、ATB(アクティブタイムバトル)が商標登録されているからという噂。
ツクールMVにATBプラグインは複数ありましたが、問題が多くて作者がさじを投げてサポートが止まっています。
中身が汚く複雑で問題が多く、問題が次から次へと出てくるATB系プラグインは公害と呼ぶのがふさわしい内容です。
もちろん、プラグインを使う一般ユーザーはお構いなしにそのサポートを他のプラグイン作者に投げてきます。
プラグイン作者の間では「ATB系プラグインの話が来たらサポートしないのが基本」という雰囲気が作られていました。
しかし、公式が実装することで統一された標準が生まれ、対処が容易になりました。
これからはATB戦闘に頼って特別感を出すことは不可能となるでしょう。
アニメーションエディタにEffekseerを採用
RPGツクールのアニメーションエディタはツクール2000の頃の設計を長く引きずっていました。
20年も古い設計を引きずっていれば、使い勝手の悪さが目立ってきます。
Effekseerは10年ほど前からあるオープンソースのパーティクルアニメーションツールです。
ツクール上で使えたら便利だろうと思っていたので、公式による採用は大歓迎です。
なお、海外フォーラムではElfkisserという奇妙な別名が付いています…
終わりに
箇条書きするとこれだけですが、まだ何か隠されているらしいです。
ツクールMZはツクールMVの問題点を改良した良い新作です。
これを機にMVのサポートを切って引っ越すプラグイン作者も多いでしょう。
複雑化したプラグインをゼロベースで書き直す良い機会です。