#edit Tango
Wikimedia Advent Calender 2020にて、「たんご百科事典」(https://edit-tango.webnode.jp/?fbclid=IwAR0uH3QWfv08X80_5Pfuf6lKiz79gf9SEcFyzdrUDCPe07TRapSae7MVl7I)が公開されています。
edit Tangoの創造したアーカイブは、Wikipedia/Wikimedia上で更新可能な点が優れていて、見て読んで楽しいコンテンツになっています。
また、2019年5月時点の名刺には「(エディット丹後、通称ET/エディタン)は誰でも編集できるオープンソースによる丹後地域の情報発信をサポートするボランティアです。」と記されていましたが、そこから成長し洗練されています。
【2020/12/25/01:08現在】
#3Qタウン Wikipedia Town in 琴引浜
2019.05.26に開催されたこのイベントの素晴らしい点は、
地元の方が気軽にWikipediaの編集ができるように、予めサポートボランティアが活動していることです。
Wikipediaの編集に必要な画像があり、イベント当日の撮影だけでは補えない場合もあるのですが、サポートボランティアの方が予め撮影した複数の画像をコモンズにUPされていたので、簡単に画像を使用することができました。
当日の編集対象は、以下の4テーマ。
「琴引浜」(加筆)
「鳴き砂」(加筆)
「琴引浜鳴き砂文化館」(新規立項)
「はだしのコンサート」(新規立項)
筆者が参加したグループは「琴引浜」でしたので、そこで編集作業中に気付いた点をメモします。
##特筆性の確認
1.はじめに
「琴引浜」の加筆前の記事をモニター画面に表示し、鳴き砂・琴引浜鳴き砂文化館・ナホトカ号事故についての記述が既にあり、それらに言及する必要があるか、聞いてみた。
→アイスブレイクというか、考える練習。
→→アカウント未作成の人は、この時間に作成。
2.役割分担
「琴引浜」に必要な記述、節を設定する。由来2名、地理3名、歴史3名に分かれて作業開始。
筆者は、節の構成変更・ギャラリーへの画像の追加、表記の校正を行った。
『丹後竹野郡掛津村耕地図』については舞鶴市に著作権があり、二次使用ができないため、使用を断念した。歴史節の内容を検討していた際、白滝神社については資料があるが琴引浜について記述がない、白滝神社≠琴引浜となり、琴引浜が登場する作品に節が変更となった。更に、琴引浜の生態系に特筆性があることが明らかになり、自然の節を設ける。
3.学校司書の存在
このグループには学校司書と高校生が参加していたので、初心者である高校生のサポートは学校司書が行った。筆者は図書館用語(書誌など)を使いがちなので、翻訳して頂き、助かった。
##出典明記
1.ガイドライン
「琴引浜」のTOPに「出典明記」のガイドラインが貼られている。加筆するとき、どの文献に載っている内容か(複数の文献に記載されていることが望ましいが)必ず明記するよう、促した。
2.引用と表現
作業中、学校司書が高校生から消しゴムを借りる場面があった。自分の表現で記すため、メモ用紙にシャープペンで文章を書き、推敲していたからだろう。
文献からの引用も、表記できない漢字があったりして、工夫が要る。百科事典の文章らしく書くことに、皆、集中していた。
3.参考文献
当日のタイムスケジュールに間に合わなかったので、翌日、マークアップを整理して加筆した。
##余白
○地元の参加者・初心者が多かった所為か、講評が甘かった。
「琴引浜」は、①海蔵寺や白滝神社などの史跡②山陰ジオパークなどの地質学知識③微小貝について、記述がない。
文学作品の引用は出典明記ガイドラインに則したマークアップが相応しい。
英語版にKotohiki beach(スタブ項目)とあるが、そこも加筆するべきではないか。なお、コモンズにUPされている画像ファイルはKotohikihama Beachとローマ字表記である。など、ツッコミどころあり。
edit Tangoのブラッシュアップに期待します。
##後日談
2019.06.02 Wikipedia日本語版メインページの新しい記事に、「琴引浜鳴き砂文化館」が掲載されています。
2019.06.03 Wikipedia日本語版メインページの新しい記事に、「はだしのコンサート」が掲載されています。
edit tangoにて継続的にブラシュアップされており、これから先も記事の精度が上がる可能性が高いです。
2019.09.07 ウィキペディアにゃウンの開催と日々の活動を、見守りたいと思います。
##続、後日談
2019.11.29 Wikipedia日本語版メインページの強化記事に、「琴引浜」が掲載されました。
※筆者は Wikipedia日本語版の利用者ですが、ウィキペディアンではありません。知識循環型社会(吉見俊哉)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsr/65/4/65_557/_article/-char/ja/
を理想とする、市民です。