はじめに
本記事はモブプロ開発を行っているチームでやっている取り組み Advent Calendar 2022の19日目の記事です
今回はチームで実験的に行っている「留学制度」について紹介します
留学制度自体は割と行われている企業はあるかと思います。私たちのところも割と同じ感じで行っていますが、その経緯などが面白いかなと思うので簡単に紹介します
前回
Chapter#18 新人現る
ミュート「じんさんいます?」
じん「はい、いますよ」
ここはZOOMの中なので、よく見る光景だ
ミュート「私のところに2年目の新人の方がきて、お弁当注文のリマインドをするラインボットについて話してたんだけど」
じん「あー、お弁当注文のボットその方が作ってるみたいな話してましたね」
ミュート「その人が、2年間ほぼ開発というよりはログ調査ばかりの運用が多くて、自分で何か作ったのにとても感動したっていってたんですよ」
じん「それはよかったですね!しかし、私たちの会社ではチームで設計から運用までしているので、運用だけしかやらせてもらえていないのはかわいそうですね」
ミュート「運用とか軽微な修正ばかりで、それ以外はメンターの人が作業しちゃうらしいですよ、納期が早いとかで」
じん「それはチーム的にはあまりよくないですね。全員がすべての作業について把握して、できる状態でないといまキーパーソンで開発している方が辞めた際には積みますよ。あと、せっかくの新人の大事な期間にその作業させてるのはだめですね」
ミュート「一番モチベーションの高い期間ですもんね」
アール「私はじんさんのおかげで、いろいろ経験させてもらってるのでチームに恵まれました」
じん「それが普通になってないとだめなんですよ。いまのやり方では負債が増えてアジャイルなんて到底できているとは言えません」
ミュート「それでそのあと相談されたんだけど、今の仕事じゃなくてデザイナーチームに移動したいって言ってました」
じん「なるほど。デザイナーチームに移動はできなくはないと思いますが、コーディングは最低限出来ないと厳しいと思いますね」
ベープ「ワンさんってフロントエンドとかある程度かけるんですか?」
その2年目の新人の方は、犬派とすごい主張していたことから「ワンさん」と呼んでいる
ちなみに私とベープさんが猫派
ミュート「いやー、ほとんどやらせてもらってないみたいで、JSも危ういと思います、、」
じん「それは彼女のキャリアのためにもまずいですね」
ミュート「そうだよね、、」
じん「では、うちがそろそろ新しい案件やることになるのでその案件に参加してもらって画面のデザインをFigmaでつくってもらってReact+TypeScriptで実装してもらうのはどうでしょう?みなさん教えられますよね?」
そうして、その日のうちに話は進み、上長の許可をとってワンさんの案件参加がきまった
留学制度について
留学制度は、社内の別のチームに勉強をするために数カ月ほど移籍する制度のことを呼んでいます
私のチームではアジャイルがある程度進んでおりよくなっているので、この習慣や雰囲気、モチベーション、技術を次は別チームに普及するフェーズだと考えていました
そこで行った取り組みの一環が留学制度になります
ここでは、私たちが使っているフロントエンドの技術を学んでもらったり、モブプログラミングをはじめとしたスクラムについて学んでもらおうと2カ月ほど取り組んでいます
やったこととしては
- 要件定義から画面設計を行い、Figmaでデザインする
- JavaScriptの基本的な学習
- TypeScriptの学習
- React+ChakraUIを利用した画面作成
までを2カ月ほどかけて行いました
デザインがとても好きだった方だったので自由にFigmaでデザインをするのが楽しかったようで、それがそのままReactで再現できたがよい経験と本人はお話ししておりました
基本的には留学制度できた方がReactになれるまではひたすらモブプログラミングでタイピストをやってもらっていました
また、チームとしてはReactを別の人に教えるという経験を通してより深く理解することができました
今回はたまたま本人が相談してくれたので、私たちのチームが本人のために動くことができました
しかし、社内にはおそらくそのように感じている新人がまだいますし、新人にログ調査ばかりさせているチームも存在します。そのような現状を改善しなければならないという課題を理解することができ、これからもどんどん留学制度をしていく必要があるなと感じました
今回の留学制度は「BIRDプロジェクト」と呼んで行っていました
「Basic Department Reserch」からそのように読んでおり、今回のチームは「カワセミ」と鳥の名前を付けています
これからもどんどん留学制度で数カ月のチームができて色々な鳥の名前がついてくれたらと考えています
次回
おわりに
今回は留学制度の簡単な説明と、私が経験した課題について書きました
留学制度はアジャイル組織を作るのには必須な制度だと思っています。チームを強くして組織を強くするのに大事です
またここではBIRDプロジェクトとして鳥の名前をチームにつけていますが、チームに何かしらの名前をつけて愛着をもつのもかなりおススメなのでやってみてください