はじめに
技術だけで他の候補者と競う時代は終わりました
AIの登場によってエンジニア業界は大きく変わりました。この変化は目に見えるところから、気づいている人が少ない箇所まで様々あります。実はこの変化はこれからエンジニアになりたいあなたのポートフォリオにも大きく影響しています。
AIの登場以前は評価されるポートフォリオといえば、CI/CDやIaCなどを活用したポートフォリオでした。
しかし、AIが発展してChatGPTに聞けば答えを教えてくれる現代において、以前評価されていたポートフォリオの基準に多くの人が届くようになってしまいました。
IaCであれば、ChatGPTが正確に生成してくれます。
つまり、技術だけではなかなか差別化がしづらくなっているのです。そうなると他の比較しやすいものとして「候補者の性格」「候補者のコミュニケーション力」「候補者の年齢」というなかなか勉強して伸ばしづらい特徴で決まってしまうこともあります。
この記事では、そんなインフレしてしまった駆け出しエンジニアのポートフォリオ事情において私なりにここを意識すると差別化ができて就活がうまく運べるという点についてまとめていきます。
あなたがエンジニアになって理想的な生活を手に入れられることを願っています。
技術のインフレが起きている
AI(ChatGPT)の発展によって、技術はインフレするようになりました。スクールに通って卒業すれば誰でもRailsなどを使ってログイン認証のあるアプリケーションを作れるようになっています。
クラウドなども手軽に使えるようになったことから、CI/CDなども多くの人が実装していますし、IaCも簡単に実現できるようになりました。
この記事は2020年ごろに高度なポートフォリオとして紹介されていたものです。
大きな特徴としては、AWS(ECS)を使ってデプロイ、CircleCIを使ったCI/CDなどですがここは頑張った人であれば現代ではある程度やっている人がいるレベルになっています。
もし技術のインフレを超えるようなポートフォリオを作ろうとしたら1年どころか2年くらい勉強しないといけないと思います
たとえば、クリーンアーキテクチャにしたり、エラーハンドリングをかなりこだわったり、監視ツールを導入したり…
現代のインフレを超えるのはなかなか難しい領域に達しています
技術以外の箇所でしっかりと差別化することがポートフォリオを作る上で大切になっています
なぜポートフォリオが大切なのか
未経験からのエンジニア転職において、ポートフォリオは1番大切なものだと個人的には考えています。
経験者の転職であれば、面接で聞かれることは以前どのようなプロジェクトでどんな技術を使っていたかなどの経験やスキルに関してがほとんどになります。
しかし未経験に対しては過去の実務経験について聞くことができません。つまり、それに近いどのような勉強をしてきたか、どんな考えでポートフォリオを作ってきたかなどアウトプットに対しての質問が増えることになります。
ポートフォリオを技術だけでなく、面接で実務経験のように話せるように意識して作成することはとても大切になってきます。
差別化をするためのポイント
ここでは、私が考える現代においての価値からポートフォリオを作るときに意識しておくべきポイントを紹介していきます。
1. ユーザーへの価値を考える
ポートフォリオを作るときに大切なのは、「何を作るか」というところです。ここをミスしてしまうと作りきってもあまり評価されないポートフォリオになってしまうかもしれません。
例えばよくあるのが「TODOリスト」「メルカリクローン」「管理アプリ」などです。
このようなアプリでは、あなたが作ったアプリを使う理由を説明することが難しくなってしまいます。
ここで意識してほしいのはあなたのアプリでユーザーにどんな価値が届くのかという観点です。
会社はお金を設けることが第一に大切なことです。
ビジネス的な観点をもってしっかりとどんな価値が届くのかを説明できるようなアプリを作ることは大きく評価される項目です。
ポートフォリオに着手する前にしっかりとアプリの構想を練ってから手を動かすことが大切です。スクールの先生などとしっかりと壁打ちをしていくことも大切になります。
- 作ったアプリは誰に価値が届くのか
- 既存の似たアプリとの違いは何か
- どのようにマネタイズすることが可能なのか
- 今後どのように利用者を広げていくのか
ここの観点をしっかりと作るようにしましょう
2. リリースされて運用されている
作ってもリリースされていなかったり、まったく運用されていなかったらユーザーに価値を届けるという考えと反しています。
しっかりとリリースをして、メンテナンスをしながら利用してくれる人を増やすような取り組みをすることは大切なのです
個人的にはここまでできている人は少ない気がします。特にリリースして終わりパターンは多く見てきました。
本当にそのアプリケーションがユーザーに価値が届くと信じているならユーザーに価値を届けるために動いていないと意思に反しています。
もしあなたのアプリケーションにユーザーがついて、なんならマネタイズしているようなものであれば実務経験にもまさるものだと考えています
もし仮に1万ユーザーがいて、毎年1000万円マネタイズしているようなサービスを運営していたらそれは実務経験といっても過言でないとは思っています。
実務経験を自分で作り出すように行動していくことは大切です。
3. UI/UXにこだわっている
アプリを使おうとしたときに見た目はものすごく大切です。
パット見て使いづらそうだったり、古い見た目であったら使う前からユーザーは離脱してしまいます。
多くのユーザーが愛用しているようなアプリケーションはUI/UXがものすごくこだわられています。
いまではコンポーネントライブラリなども充実しているので、うまく活用しながら「最初の印象でいい感じ」と思われるようなデザインにしておくことは印象を決めるので大切です。
「人は見た目が9割」という言葉がありますが、これはアプリケーションにも共通しています。
まずはアプリケーションの機能をしっかりと作って、そこから時間の許す限り見た目を作り上げていくことは時間をかけた分だけリターンがあるかと思います。
4. 技術選定に理由がある
「なぜその技術を選定したのですか?」
「〜と比べて選んだ理由は何ですか?」
ここは100%聞かれる質問だと思います。
スクールで学んだ技術だからと言ってしまってはアウトになります。
色々な技術と比較してこの技術を選んでいますというのを説明できるようにしておきましょう。
私が運営しているプログラミングコーチングJISOUではここをかなり意識して技術選定をしています。
例えばReactを使っているのは、Reactであればちょ間的に素早くものが作れるので競争力が大切な現代において素早く新しい価値を生み出すことが可能です。
ユーザーに素早く価値を提供するという1で説明したユーザーへの価値提供をするための理由付けをすることで、考え方に一貫性を持たせるようにしています。
なるべく利用した技術全てにしっかりと理由を用意して、説明したときに納得感があるようにしましょう。どの技術を利用するかも事前にチェックしてもらうとよいのかもしれません
5. 技術はある程度のレベルに
ここまで「技術」というよりは、技術以外の箇所での差別化を説明してきました。
しかし、技術もやはりある程度のレベルは必要になってきます。
- バックエンド
- フロントエンド
- CI/CD
- クラウド
などインフレしている箇所だからこそ、利用しておかないと周りと技術力で差がついてしまいます。
技術に関して周りよりも1つ頭を出すということは難しいですが、他よりも低いということだけは避けたほうが良いと思います。
いまでは多くの記事などがネットにはありますので、時間をかければ独学でも十分可能かと思います。
6. CI/CDやIaCについて理解している
CI/CDやIaCまでやりきる未経験の方は以前に比べて増えました。
更に差別化するならなぜCI/CDやIaCをするのかというところをしっかりと説明することができるようにするとよいです。
JISOUではCI/CDをやる理由として、先程のユーザーへの価値提供に結びつけてメリットを理解できるようにカリキュラムを組んでおります。
実際に使ってみてCI/CDやIaCなどをしといて良かったと思えるようなエピソードを用意しておくと説明もしやすいですし、説得力も増すのでとてもおすすめです
おわりに
今回は私が実際に未経験の人に教える中でこのようにポートフォリオを作ると良いと教えていることについてまとめていきました。
ポートフォリオを作る箇所に関しては有識者に聞くか聞かないかで就職活動が大きく変わるようなことだと考えています。
ぜひともここだけでも有識者やメンター、スクールなどを活用してしっかりと進めていくと色々うまくいくようになるはずです。
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また明日の記事でお会いしましょう!
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