はじめに
最近、『ロジカルライティング』という本を読みました。
文章を書くとき、どうすれば読み手にしっかり伝わるか、そのために何を意識すべきかが具体的に書かれていて、とても勉強になりました。
この記事では、本で学んだ内容を自分なりに整理してまとめています。自分のための備忘録ですが、誰かの参考になれば幸いです。
ロジカルライティングとは?
本の中では、ロジカルライティングを「論理的にわかりやすく書くスキル」と定義していました。
言われてみれば当たり前ですが、意識していないと「何が言いたいのかわからない文章」になりがちです。例えば:
- 主張が曖昧:「この商品は良いです」と言われても根拠がない
- 根拠が不十分:「なぜそう言えるのか?」が説明されていない
- 読みづらい:長すぎたり、話が飛びすぎて混乱する
ロジカルライティングは、これらの問題を解決して「分かりやすく、主張の伝わる文章」を作るための技術です。
学んだ5つの基本ルール
本を読んで、特に重要だと感じた5つのルールをまとめていきます。
1. MECE(漏れなく、重複なく)
MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)は、「漏れなく、重複なく」情報を整理するための考え方です。
仕事のタスクを整理する場合
- 緊急かつ重要なタスク
- 緊急ではないが重要なタスク
- 緊急だが重要ではないタスク
- 緊急でも重要でもないタスク
こうした整理をすると、次に何をするべきかが明確になる、という話です。
2. Why so? / So what? の連鎖
「Why so?(なぜそうなの?)」と「So what?(だから何?)」を繰り返して文章を確認すると、論理の飛躍を防げるという話が印象的でした。
Why so? / So what? を使って文章を強化する
主張:「この商品は売れています。」
- Why so?:「なぜ売れているのか?」→「低価格で品質が高いから」
- So what?:「だから何?」→「市場で他商品と差別化でき、顧客満足度も高い」
こうやって論理をチェックすることで、説得力のある文章が作れるようになります。
3. 曖昧な言葉を避ける
曖昧な表現は、読み手によって解釈が異なるため、なるべく具体的に書くことが大切だと学びました。
【例】曖昧な表現を具体化する
- Before:「多くの人に支持されています」
- After:「ユーザーの90%が満足していると回答しています」
具体性があると、読み手に「なるほど、そうなんだ」と納得してもらいやすくなります。
4. 具体的な言葉で説明する
本では、抽象的な表現を避け、具体的に書くことで説得力が増すと説明されていました。
【例】具体的な言葉を使う
- Before:「この機能は便利です」
- After:「この機能を使うと、月末の報告書作成時間を50%短縮できます」
数字や具体例を使うと、読者にメリットが伝わりやすくなります。
5. 読者の問いに答える
最後に大切だと感じたのが、「文章は読み手のために書く」という考え方です。
「この文章が本当に読み手の知りたいことに答えているか?」を考えることが重要だと学びました。
読者の疑問に答える
- 読者の問い:「この商品の利点は?」
- 答え:「業務効率を30%向上させ、コストを20%削減できます。」
コミュニケーション設計の重要性
本の中で特に印象的だったのが、「文章を書く前に、どんなコミュニケーションを設計するかを考えるべき」という話でした。以下の4つのポイントが挙げられていました。
1. 伝えたいメッセージを明確にする
書く前に、「この記事で何を伝えたいのか」を一言で表現する。
「このツールを使えば、業務効率が30%アップします!」というようにシンプルにまとめます。
2. 読者に期待する反応を考える
「読者にどう行動してほしいか?」も事前に考える。
「商品の購入を検討してほしい」「無料お試しに登録してほしい」など。
3. 読者の背景を考える
読者がどんな立場で、何を求めているのかを考えることも重要です。
例えば、忙しいビジネスパーソンなら、「短時間で読める」「ポイントを簡潔にまとめる」工夫が必要です。
4. 書き手の立場を明確にする
自分がどんな立場で文章を書いているかを意識することで、説得力や信頼感が増すという話も印象的でした。
文章を書くときのステップ
-
目的を明確にする
- 誰に何を伝えるかを最初に決める。
-
主張を先に書く
- 結論を先に述べ、その理由や根拠を具体的に説明する。
-
読者の目線で見直す
- 「この文章で読者が疑問に思うことはないか?」をチェック。
-
簡潔にする
- 冗長な表現を削り、シンプルにまとめる。
まとめ
今回、『ロジカルライティング』を読んで学んだことをまとめてみました。
文章を書く際に、以下のポイントを意識すると、読み手に伝わりやすくなると感じました。
- MECEで情報を整理する
- Why so? / So what? で論理をチェックする
- 曖昧な言葉を避け、具体的に書く
- 読者の疑問に答える
文章を書くたびに試行錯誤が必要ですが、この本で学んだことを活かしながら、少しずつ改善していきたいと思います。
参考文献