9
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

PLATEAUの3D都市モデルを地面に接地させる方法

Last updated at Posted at 2025-02-02

対象者

Cesium JSやRe:Earth等のWeb GIS でPLATEAUの3D都市モデル(3D Tiles)を表示する際に、地面とPLATEAUデータが接地しない問題に直面した方向けの記事となっています。

PLATEAUのデータが浮く理由

PLATEAUの3D都市モデルは東京湾平均海面を基準とする標高に基づいてデータが作成されています。そのため、Web GISでPLATEUデータを扱う場合は、地形(Terrain)も3D化する必要があります。 下図のように地形を2Dの状態にしたままにすると建物が浮いて表示されます。

image.png

地形を3D化しても建物とうまく接地しない

Cesiumが提供するCesium World Terrainを利用(Re:EarthでTerrainを有効化した場合デフォルトではCesium World Terrainが利用されます)しているにもかかわらず、建物が地面にめり込んでいる、うまく接地しない場合があります。

image.png

image.png

これは、Cesium World Terrainの精度が起因となり発生します。
Cesium公式サイトには地域毎の地形データの精度が記載されています。Cesium World Terrainが提供する日本の地域における地形データの分解能が粗いために、うまくPLATEAUのデータとマッチしないということが発生します。

image.png

より高精度な地形データを利用することで、この問題を解消することができます。
PLATEAUでは国土地理院が整備した基盤地図情報数値標高モデル5mメッシュに基づいて、作成された地形データ(PLATEAU-Terrain)が提供されています。PLATEAU-Terrainを地形データとして用いることで、Cesium World Terrainより精度の高い地形データを利用してPLATEAUの3D都市モデルを表示することができます。

image.png

PLATEAU-Terrainを利用する方法

PLATEAUからPLATEAU-Terrainを利用するための、アクセストークンおよびアセットIDが提供されています。これをCesium JSもしくはRe:Earthに入力することで、PLATEAU-Terrainを有効化することができます。アクセストークンとアセットIDは以下のURLから確認いただけます。(試験験運用であるため、提供期間やサービスレベルについては保証されていないとのこと)

加えて、Cesium公式からもJapan Regional Terrainとして、日本の高精度の地形データが配信されています。ご自身でCesium ionにサインインいただき、Japan Regional Terrainをアセットに追加することでも利用することができます。

PLATEAU-TerrainのreadmeにCesium JSの実装例は記述されていますので、本記事ではRe:EarthにおけるPLATEAU-Terrainの有効化の方法を解説します。(今後、Re:EarthのアップデートによりUIが変更される場合があります)。

Re:Earth編集画面からScene > Terrain を選択し、"Terrain type"をクリックします。

image.png

"Terrain type"を"Cesium ion"に変更します。すると下記のようなUIに変わるので、PLATEAU-Terrainのreadmeに記載されているアセットIDとアクセストークンを入力します。
image.png

PLATEAU-Terrainを有効化することで、建物が接地されるようになります。

image.png

参考資料:

国土交通省 「TOPIC 3|3D都市モデルデータの基本[4/4]|CityGMLの座標・高さとデータ変換」: https://www.mlit.go.jp/plateau/learning/tpc03-4/

Cesium GS, Inc「Cesium World Terrain」: https://cesium.com/platform/cesium-ion/content/cesium-world-terrain/

9
5
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
9
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?