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Laravel Sail 開発環境のカスタマイズ

Last updated at Posted at 2023-10-11

この記事でやりたいこと

Laravel Sail 開発環境で、

  1. タイムゾーンをJST(日本標準時)に変更する
  2. MySQLの文字コードをutf8系に変更する

上記2点のカスタマイズを行う。


動作環境

  • macOS 13.5.2
  • PHP 8.2.11
  • Laravel Framework 10.28.0
  • Docker version 23.0.5, build bc4487a

詳細

Laravel Sail は、LaravelでDockerコンテナによる開発環境を提供してくれるコマンドラインインターフェースであるが、タイムゾーンMySQLの文字コードの変更は、開発を始める前にやっておくべきである。

Sailは docker-compose を利用してDockerコンテナを起動し、開発環境を立ち上げている。
Dockerコンテナの設定は Dockerfile に記述されており、この Dockerfile をいじることで開発環境を独自にカスタマイズすることができる

下準備

まずはターミナルで下記のコマンドを実行して、アプリケーションルートに docker ディレクトリを作成する。

sail artisan sail:publish

(これにより、docker-compose.yml の記述が一部変更され、docker ディレクトリおよびその中の Dockerfile が利用できるようになった。)

ここで、dockerディレクトリを覗いてみると、いくつかの子ディレクトリが存在することが分かる(筆者の場合、8.0、8.1、8.2、8.3 の4つの子ディレクトリがあった)。
このうち実際に使用されるのは1つだけであり、どれが使用されるかは docker-compose.yml の services.laravel.test.build.contextの箇所に記載されている。

docker-compose.yml
services:
    laravel.test:
        build:
            context: ./docker/8.2   # ← ココを見る
            dockerfile: Dockerfile
            args:
                WWWGROUP: '${WWWGROUP}'
        image: sail-8.2/app
# 以下略...

筆者の場合、docker/8.2 のディレクトリが使われていることが分かったので、以降はdocker/8.2/Dockerfile を編集していく。
以上で下準備は完了。


本題1: タイムゾーンのカスタマイズ

ようやく本題に入る。
タイムゾーンをJST(日本標準時)に変更 していく。

やることは単純で、Dockerfile内の ENV TZ の箇所を 'Asia/Tokyo' に変えるだけである。

docker/8.2/Dockerfile
# ENV TZ=UTC  コメントアウトまたは削除
# ↓ 追加
ENV TZ='Asia/Tokyo'

変更後はDockerイメージを再ビルドする必要がある(しばらく時間がかかる)。

sail build --no-cache

再ビルド完了後、 sail up -dコマンドでDockerコンテナを起動してから、下記のコマンドでDockerコンテナにログインして日付を確認してみる。

(sail up -d コマンドを実行してから行うこと)
sail shell

date

すると、例えば Thu Feb 24 00:00:00 JST 2023 のように時刻が表示される。
JST となっていれば無事成功。


本題2: MySQLの文字コードを変更する

2つ目の本題に入る。
MySQLの文字コードが正しいもの設定されていない場合、文字が適切に表示されなくなってしまうので、これもカスタマイズする必要がある。

docker/8.2 ディレクトリ(← 8.2 の部分は適宜自身のものに読み替えること)に my.cnf ファイルを新規作成し、以下の内容を記述する。

docker/8.2/my.cnf
[mysqld]
character-set-server = utf8mb4
collation-server = utf8mb4_bin

[client]
default-character-set = utf8mb4

その後、MySQLの設定ファイルとしてこのファイルをMySQLコンテナの /etc ディレクトリに配置するように docker-compose.yml に追記する。下記のように、mysqlvolumesの欄に './docker/8.2/my.cnf:/etc/my.cnf' を追加する。

docker-compose.yml
services:
    laravel.test:
       # (中略)
    mysql:
        image: 'mysql/mysql-server:8.0'
        ports:
            - '${FORWARD_DB_PORT:-3306}:3306'
        environment:
           # (中略)
        volumes:
            - 'sail-mysql:/var/lib/mysql'
            - './docker/mysql/create-testing-database.sh:/docker-entrypoint-initdb.d/10-create-testing-database.sh'
            - './docker/8.2/my.cnf:/etc/my.cnf'    # この1行を追加!!!!!!!
        networks:
            - sail
        # 以下略...

完了したら、sail downコマンドで一度コンテナを停止させ、再度sail up -dで起動してから、下記のコマンドで文字コードを確認してみる。

sail mysql

mysql > show variables like '%char%';

画像のように、Value欄がutf8系になっていればOK!
スクリーンショット 2023-10-12 0.31.54.png

以上です。


参考

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