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LAN ケーブル、どう選ぶ?

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要旨

家電量販店に行くと、多くの LAN ケーブルが売っています。
Cat 5 / Cat 5e / Cat 6 / Cat 6a / Cat 8。
(果ては規格が存在しない Cat 6e / Cat 7 (RJ45) などの謎ケーブルまで)

『ウチのインターネット遅いから新しいケーブルに買い替えないと』
そう思っている方も多いと思います。

ケーブルの買い替えにあたって、どの規格を買えばいいのでしょうか?
この記事では、『数字が大きい方が良い!』という幻想を消して、現実的な一つの選択肢を与えたいと思います。

ケーブル、どう選ぶ?

ケーブルを選ぶ際に、ケーブルの性能を語るのは、サギ師か家電量販店の店員くらいです。

例えば私の場合は、以下のような分類ごとに用途とリンク速度を考えます。
(なお、逸般の誤家庭や大企業でのリンク速度です、一般の御家庭には不要な速度です)

分類 リンク速度 用途
フロアケーブル 1Gbps フロアスイッチ - パソコン間のケーブル
基幹ケーブル 10Gbps フロアスイッチ - 基幹スイッチ間のケーブル
SAN ケーブル 40Gbps ストレージ - サーバー間のケーブル
WAN ケーブル 1Gbps 基幹スイッチ - インターネット (ONU) 間のケーブル

こういった分類を行い、必要な規格、必要なコネクタ、必要なスイッチを選ぶというのが選定方法です。
大切なのは、安定してリンク速度を出すためには、どのような選択があるかを考えることです。
『40Gbps だから Cat 8 だな!』のような考え方は絶対にしません。

(あと、当たり前の話ですが LAN ケーブルをいくら早くしても、プロバイダ契約以上に早くはなりません。)
(アパートぐらしのときは、モデムと電話線を利用した接続で 40Mbps がインターネットの最大速度でした)

どのケーブルがいいの?

品質が安定していて、今後のリンク速度向上を考えると、フロアケーブルは『Cat 6a』が最適な選択肢です。
Cat 6a の最大リンク速度は 10Gbps です。
現在の、一般的なパソコンやスイッチの最大リンク速度が 1Gbps であることを考えると、10倍の性能を有したケーブルであり、十分な性能があることがお分かりいただけるかと思います。

また、パソコンなどの一般的な接続端子である『RJ45』でそもそも安定した運用ができるのは、現時点で Cat 6a までです。

もしあなたの利用しているパソコンが、一般的な接続端子であるなら、Cat 7 などの規格はそもそも不正なものです。

早いケーブルがいい!

逸般の誤家庭や、会社などの基幹ケーブル・SAN ケーブルなどには 10Gbps や 40Gbps のリンク速度を持つ製品が利用されています。

であれば、自宅のケーブルも同じような 40Gbps のリンクを行いたい! と考える方もいると思います。

現実の話をします。
これらの接続は、家電量販店で販売されている LAN ケーブルとは全く別物です。

基幹スイッチ間の接続で利用されるのは、LC SMF / LC MMF といった光ケーブルです。
通常の LAN ケーブル (UTPケーブル) では伝送距離やノイズの影響があるため、まず利用されません。

これらの高速通信には、一般的に利用される RJ45 でなく、SFP+ や QSFP+ という専用モジュールを備えたケーブルが利用されています。

高速通信の現場でも、Cat 7 などのケーブルは、一般的に利用されていません。

逸般の誤家庭の話

じゃあ、逸般の誤家庭はどんな構成を組んだの? という話をします。
ここでの話は N=1 の話なので、話半分でお願いします。

家を立てるとき

家を立てるとき、どのケーブルを選んだらいいか悩みます。
それこそ、CAT 8 ケーブルを入れたいと考えるかもしれません。

しかし、家を立てるときこそ使う選択肢は一つしかありません。
『空配管を通してください』とオーダーしてください。

家は 30年40年持ちますが、LAN ケーブルは消耗品です。 
壁の中に消耗品を埋設しないでください。

規格が古くなった、通信が安定しなくなった、コネクタが壊れた。
引き直しが必要となる機会はたくさんあります。

埋設したケーブルは交換できないため、交換できる空配管しか選択肢はありません。

また、家を立てたあとにケーブルを増やすことができません。
多少お金がかかっても、今後必要になるかもしれない場所に埋設で事前に通しておくとよいです。
一度、配管が通っている場所には、簡単に端子を増設できます。

ケーブルを買うとき

では、家が建ったあとにはケーブルを購入しに行きます。

とりあえず、フロアケーブルなので『Cat 6a』とします。
しかし、いろいろな長さや、特徴のあるケーブルが売っているため、製品選定に悩むものです。

その時は、『300m 巻きバルクケーブル』を買ってください。
端子がついただけで、値段が跳ね上がるケーブルを買う必要は全くありませんし、長さが足りないみたいなことからも開放されます。

必要なときに、必要な長さを切り出して、自分でカシメるのが正しい LAN ケーブルの買い方です。

私は、ケーブルと RJ45 はサンワサプライ、モジュラージャックは Panasonic を選びました。

ルーター / スイッチを買うとき

まず、ここまでたどり着いた人には 無線 LAN ルーターのような製品を買う人はいないと思います。

すべて同じメーカーで、集中コントロールが可能なアクセスポイント・スイッチ・ルーターを購入してください。

昔は、きしめんケーブルで繋いで、1台ずつ制御していましたが、時間の無駄を悟りました。
今の時代は、Web GUI / 集中コントロールが正義です。

QSFP+ は不要でも、最低でも SFP、あれば SFP+ があると、今後の拡張の際に心の余裕ができます。
また、PoE+ に対応していると、アクセスポイントの電源を取る必要がないため余裕ができます。

私は、Meraki Go を利用しています。
プロ用の機材を購入する際は、年次ライセンスが必要な製品であるかは事前確認が必要です。(1敗)

まとめ

  • LAN ケーブル (UTP ケーブル)は Cat 6a があれば十分。
  • 家を立てるときは、『空配管』を通して自分で施工する。
  • ネットワーク構成の集中制御の便利さには抗えない。

以上

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