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【概要編】結局エンジニアの職務経歴書はどのように書くのがベストなのか

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職務経歴書とは

職務経歴書は書類選考の合否を左右する重要な書類になります。
直近コロナウイルスの影響により、一旦落ち着きを見せましたがエンジニアの需要は年々増加傾向にあります。
そのため、まずはお話を聞いてみたいというようなケースも増えていることから、一見書類への重要度が下がっているようにも思われます。
しかし、転職においてのファーストステップとなるものが職務経歴書であり、その後の面接内容すらも左右するものであるため、丁寧に作り込むことが大切になります。

どの程度作り込む必要があるのか

職務経歴書は自分を知ってもらう最初の接点になります。
自身がこれまで何をしてきたのかについて「正確に」伝えることが必要となります。
「正確に」というのは「具体化」されているかどうかが重要となります。

例えば「金融系プログラマとして主に開発業務を担当していました。」
極端な例になってしまいましたが、上記に対して金融内の業種や何名体制の中で行っていたのか、またその開発工程の中でどういったシステムの開発を担っていたのか...等初めに具体化して伝えられる情報はもっとあるはずなのです。
職務要約の部分にこれを記載するのであれば問題ないのですが、主な業務内容として記載する場合は情報が不足していると思われます。

また、これが面接になった場合、面接官がこれらの「足りない情報」の確認をするとなると、まさに「経歴確認のみの面接」になってしまいます。
要するに書類に記載されている内容についての再確認になります。

面接の時間は限られており、多くの企業は約1時間前後で行うため、面接の時間が確認の為の時間だけになってしまうことは非常に勿体ないと言えます。
そのため職務経歴書には予め具体化しておき、面接の場面で理解を深めてもらうようにしましょう。

キャリアの棚卸し

では具体化していくとしてもどのように考えていけばいいのか。
ここでは「キャリアの棚卸し」をポイントに考えていきます。
自身のこれまでのキャリアを振り返って頂き、今までに何をしてきたのかを思い出してみてください。

次に良くも悪くも印象的であったプロジェクトを思い出してみましょう。
なぜ印象的だったのか「エピソード」を思い出してみてくだい。
エピソードの中で自身が何をしてきたのかを思い出すだけでも、「こんな問題があって大変だった」「〇〇な部分が特殊だった」「経験したことない分野だった」等色々と出てくるのではないかと思います。
それを一つ一つ分解してみてください。

事象  内容|
問題 こんな問題があって大変だった
問題の背景 なぜそういった問題が発生したのか
改善検討、実施 その問題を払拭するために何が必要と考え対処したのか
結果 結果どのように収めることができたのか
今後の見通し 再発防止としてなにか考えたか

このように、一連の流れで問題発生の要因から解決と対策に至るまで語ることができるようになります。
エピソードとして考えることで具体化がなされるため、キャリアの棚卸しとして自身の経歴を振り返り、印象的なエピソードを用意しましょう。

過去、現在、未来について考える

転職理由やキャリアビジョンを語る上で欠かせないのが、過去・現在・未来になります。
過去:これまでにどのような経験をしてきたのか
現在:今何をしているのか
未来:これから何をしていきたいのか。

+α未来の為に:実現したい未来に向かってどのようなことを行っているのか。

転職をする際、現状の何かを変えたいという理由が多いのではないかと思います。
それを考えるにあたって今どういった不満を抱えているのかを紐解いていきましょう。

なぜ「不満」を感じているのか

例えば...年収が低いという不満を抱えていたとします。
Q.なぜ年収が低いのか
 A1.経験が不足しているから
 A2.評価制度が機能していない
 A3.市場感と比較して低いとは言えない

原因は様々であり、主観のみでは気づけないものもあります。
上記A1~A3に対して端的に結論を出すことは簡単で、経験が不足しているのであれば経験が積めば良いですし、評価制度が納得いかないのであれば改善やするように働きかければ良いのです。

しかし、そうもいかないから転職を検討していると思いますので、ここでも分解して考えてみたいとお思います。

A1. 経験が不足しているから
ここに対して紐解いていくと...
 A1-1.なんの経験が不足しているのか
 A1-2.それを補うことはできるのか(実務又は自己研鑽で)
 A1-3.補った結果評価されるのか
 A1-4.評価された結果、給与に結びつくのか
これにより根幹となる原因が分けられます。

「A1-2」の場合、実務で経験できるのか、自己研鑽に割く時間があるのか
「A1-3」の場合、補うことによってそういった行動を評価してくれるのか
「A1-4」の場合、給与へ還元される評価項目となっているのか
※あくまで主観的な視点も含めるため、自分自身ができたと思っていても、それができているとは限りません。
しかし、「自身がなぜ不満を感じているのか」ではなく、「どこに不満を感じているのか」をはっきりさせるだけでも方向性も定めることができ、具体化して現状について述べることができるようになります。

未来のために

「今まで(A)を経験してきた。これからは(B)がしたい。」
ここに必要となることが、以下2点になります。
・なぜ(B)を経験したいのか
・(B)を経験するために何か行っていることはあるのか

例:「今まで(インフラ)を経験してきた。これからは(開発)がしたい。」
なぜ開発がしたいのか?また、そのために開発の勉強はしているのか?
純粋に気になると思います。
そのために「理由」と「行動」を示すことが必要となります。

更に理由として、「知人に開発エンジニアがおり、楽しそうだったから」
何が楽しそうだったのか?
ここに関して「楽しそうだった」からという理由でも「行動」に落とし込めているのであれば、あくまで「興味を持ったきっかけ」に過ぎないので問題ないのですが、「行動」が伴っていない場合、「楽しそうだった」という浅い理由で終わってしまいます。
楽しそうだったに対して、実際に触れて「〇〇なところが面白い」等「行動」に落とし込むことで、「興味」の枠を越えていけます。


例文...
「これまで(A)を経験し、中でも(A+)の業務を多く担当してきました。」
「そのため私の強みは(A)or(A+)であると考えており、今後はひとつ上を目指して(B+)の経験も積みたいと考えております。」
「そのため、(B+)の勉強としてまずは(B++)の資格取得に向けて、日々勉強しております。」


考え始めてしまうときりがないのですが...
 「なぜ強みと考えているか」
 「一つ上として(B+)の理由は?」
 「(B+)の勉強としてなぜ(B++)が妥当と考えたのか」
等々掘り下げる要素は無数にあります。
ここに関してはしっかりと裏付けがあるのであれば記載していきましょう。

まとめ

職務経歴書はどれだけ自分をアピールできるのか以前に、自身をどれだけ知っていただけるのかが重要になります。
また、これは理想の企業に行くための方法ではなく、自身の転職における満足度を高めるための行動であると思ってください。
転職理由の根幹を理解=自己分析であり、そこから導き出された企業の方が転職後の満足度は高いはずです。
何から書いて良いのか、どこまで書けば良いのかについて、まずは順を追ってやってきたことを一通り記載し、その上で肉付けをしていきましょう。

次回は具体的な記載方法についても記載していきます。

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