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Windows + Visual Studio 2019 で EDK2 の OVMF をビルドする【1.ビルド環境の準備】(1/2)

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【目標】

『Windows 10 に EDK2環境 を構築し、Visual Studio Community 2019 を
 使って OVMF(OvmfPkg) をビルドする。』

【背景】

少し前から『ゼロからのOS自作入門』(通称:"みかん本")をゆるゆると
読み進めています。
また、この読み進めにあたって(記事として書いていますが)、
Linuxを介さずにWindowsだけでできないかを少しだけチャレンジ
しています。

この "みかん本" でも使用されている EDK2環境 ですが、何もない
状態から新たに構築する方法について、Linuxでの方法はネットに
結構出ているけれど、Windowsでの方法はあまり多くない印象でした。

情報が多くないということは需要があまりないかもとは思いますが、
Windowsでの環境が構築できたので、情報として残しておきたいと
思います。

なおEDK2の公式サイトにある英語での環境構築方法に沿いながら
すすめています。正しくは公式サイトをご覧ください。
https://github.com/tianocore/tianocore.github.io/wiki/Windows-systems

【今回の目標】

ビルド環境に必要なツール類のインストールと設定をします(1回目)
※書いていて長くなったので2回に分けて記載します。

【必要なツール類】

バージョンの記載があるものは私が使用した時点でのバージョンです。
・ Windows 10 が動作しているPC
・ Visual Studio Community 2019 (※1)
・ Python 3.9.5 (※2)
  https://www.python.org/downloads/windows/
・ NASM 2.15.05 (※2)
  https://www.nasm.us/pub/nasm/releasebuilds/2.15.05/win64/
・ ASL 20210331 (※2)
  https://acpica.org/downloads
・ Visual Studio Code (※3)
・ Git 2.31.1 (※2)
  https://git-scm.com/download/win
※1 Visual Studio Community 2019 は、VS2017 でも OK です。
※2 Python、NASM、ASL、Gitは公式のEDK2環境構築方法に
  記載があるため必須となります。
※3 Visual Studio Code は必須ではないです。お好みで。

【ツール類のインストール(1/2)】

ツール類のインストール方法について、デフォルト設定から
変更した箇所などを説明します。
なお、インストール順は以下の通りです。
 ~ 今回はここから ~
 (1) VS Community 2019
 (2) Python 3.9.5
 (3) NASM 2.15.05
 ~ ここまで ~

 (4) ASL 20210331
 (5) Visual Studio Code
 (6) Git 2.31.1

(1) Visual Studio Community 2019 のインストール
・インストーラーを使ってインストールします
「ワークロード」では「C++によるデスクトップ開発」
 をチェックします

・同じウィンドウ右側の「インストールの詳細」
 項目が増えますので、下のほうにスクロールして
 「MSVC v140 - VS 2015 C++ ビルドツール(v14.00)」
 もチェックします

 ※もともとチェックのある項目は変更しません
  VS 2015 C++ ビルドツールはEDK2のBaseToolsのビルドで
  使用します
 VS2019画像1.png
「言語パック」では「英語」にチェックをして「日本語」の
 チェックを外します

 ※日本語のままだとビルド時に文字化けが発生してメッセージが
  読めなくなることの対策です
VS2019画像2.png
その他の項目はお好みで設定してください。


(2) Python 3.9.5 のインストール
64bit版のインストーラーを使ってインストールします
・「Install Python 3.9.5 (64bit)」では、
 「Add Python 3.9 to PATH」にチェックをします
Python39画像1.png
・「Advanced Options」では、「Customize install location」を
 "C:\Python39" に変更
します
Python39画像2.png
その他の項目はお好みで設定してください。


(3) NASM 2.15.05 のインストール
64bit版のインストーラーを使ってインストールします
・「Choose Install Location」では、「Destination Folder」を
 "C:\NASM" に変更
します
NASM画像1.png
・インストールが終了しましたら、手動で環境変数を設定します
 設定する環境変数は NASM_PREFIX と PATH です
 設定する手順は以下のとおりです
 1) システムのプロパティを開いて、詳細設定タブ にある
   [環境変数(N)] をクリックします
 2) ユーザーの環境変数 にある [新規(N)] をクリックします
 3) 変数名に NASM_PREFIX 、変数値に C:\NASM\ を入力して
   を入力して[OK]をクリックします
 4) システム環境変数 の Path で [編集(I)] をクリックします
 5) 環境変数名で [新規(N)] をクリックします
 6) C:\NASM を追加します
 7) 環境変数名で [OK] をクリックします
 8) 環境で [OK] をクリックします
 9) システムのプロパティで [OK] をクリックします


長くなってきましたので今回はここまでにします。
次回は続きです。ありがとうございました。

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