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電気の超基礎知識

Last updated at Posted at 2020-02-04

はじめに

この記事は,電子回路を学習中の自分の知識整理と確認の為にまとめたものである.

アナログ電子回路とは

アナログ電子回路とは,受動素子(抵抗や容量,インダクタ)と能動電子デバイス(ダイオードやトランジスタ,信号源など)から構成される.信号源とは,電圧源や電流源のことである.電圧や電流を入出力信号として,出力端に現れる信号の時間変化周波数変化を利用して,増幅,周波数選択,周波数変換などの機能を実現する.

電流,電圧,電力

電荷・・・電気を担った実体,あるいは帯電した物体が持っている電気のこと.また電荷の量を電気量といい,単位はクーロン[C].
電子・・・負の電荷を持つ.
原子核・・・複数個の陽子(正の電荷)と中性子で構成される.

物体を構成している原子モデルは,正の電子を持った原子核を中心に,その周りを負の電荷を持つ電子が飛び飛びの半径で複数個周回している.この原子の大きさはおよそ10^-10[m]程度.

また電子が持つ電気素量(これ以上細分することのできない最小単位)の大きさは

e = 1.602 * 10^-19[C]

で,これは1個の電子の電気量である.

なお,正に帯電した原子核と電子の間にはたらく引力をクーロン引力という.この引力は両者の距離の2乗に反比例するため,半径が大きいほど引力は弱くなる.そうすると外側の電子が外れやすくなり,自由電子となる.

電流

電流とは,電気の流れ,負の電荷を持った自由電子の集団の流れである(電気の流れの大きさ).上記で記述した自由電子は,電流の担い手となっており,電流を流れやすくする.金属に電流が流れやすいのはこのためである.
水で例えると,川の流れる速さのことである.

電流の大きさIは,導線の断面を通過する電気量Qを計測時間tで割ったものであり,式は下記である.

I = Q/t [A]

電流は正極から出て負極に向かう,すなわち電流の流れる方向と電子の流れる方向はお互いに逆向きである.
また回路図の電流の矢印の先端は,正電荷が流れる方向を指す.

電圧

電圧とは,電気を流そうとする「圧力のようなもの」であり,電池の正極から電気を押し出す力である(電流を流す力の大きさ).
また電位とは,力学における位置エネルギーの位置に相当する概念であり,電位差とは,正極の持つ高電位と負極の持つ低電位との差である.
電圧とは,電位差のことである.
水で例えると,水のある高さのことである.

電圧Vは,正電荷を移動させる際に必要なエネルギーWを,この電荷の大きさqで割ったものであり,式は下記である.

V = W/q [V]

また起電力を表す場合はEを用いる.
なお回路図の電圧の矢印は,低電位から高電位へ矢印が書かれている.

電力と電力量

電力とは,電気エネルギーにより単位時間あたりにする仕事量,すなわち仕事率である.
1[w]とは,1秒間に1[J]の仕事をする電力のことである.

t秒間にw[J]の仕事をするときの電力P[w]の式は下記である.

P = W/t [w]
P = IV [W]
P = RI^2 [W]

なお,電力は電流と電圧の積,または電流の二乗に比例する.

また電力量とは,ある一定時間経過後の積算した仕事のことで,単位は[J]または[W・s]で式は下記である.

w = Pt [J] = Pt [W・s]

なお,一般の家庭で使用される電力量には**キロワット時[kW・h]**という単位がよく用いられる.([W・s]では値が大きくなってしまうため)

オームの法則

抵抗とは,導線内の電気の流れを妨げ,導線を流れる電気エネルギーを熱エネルギーや光エネルギー(豆電球など)として消費することである.

電流I,電圧V,抵抗Rの間にはオームの法則という関係があり,下記はその関係式である.

I = V/R [A]

電流の大きさIは,電気抵抗Rの大きさに反比例し,電気抵抗の両端の電圧Vに比例する.

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