はじめに
内部利用のために構築したカスタムJDBC Driverをお持ちですか?またTableauやPower BIのようなビジュアライゼーションツールでの活用を検討していますか?これらのツールはODBCコネクションを利用するためJDBCドライバを直接利用することはできません。一方、Progress DataDirect SequeLinkは、JDBCドライバのODBCアクセスや、ODBCドライバのJDBCアクセスに役立つAPIブリッジソリューションです。今回はJDBCドライバとProgress DataDirect SequeLinkを使ってODBCアクセスを行う方法を一通り説明します。
Progress DataDirect SequeLinkにはサーバーコンポーネントとクライアントコンポーネントという二つの構成要素があります。この記事ではJDBCソケットとODBCクライアントを使いODBCコネクション経由でJDBCドライバにアクセスします。
またStocks-AlphaVantage API用に、Progress DataDirect OpenAccess SDKで構築したカスタムJDBCドライバを利用します。ドライバ構築について詳しくはこちらをご覧ください。
前提条件
動作環境:
Windows 7 64ビット以上
JDK 1.8 32ビット以上
ダウンロードとインストール:
1.Progress DataDirect SequeLink のダウンロードページへ行き、ダウンロードボタンをクリックします。
2.ダウンロードページのServer for JDBC SocketにあるServer for Windowsをダウンロードします。
3.使用する予定のアプリケーションアーキテクチャに合わせてClient for ODBCにある32ビットまたは64ビットのWindows版をダウンロードします。
4.Server for JDBC Socket (sl600odbc64cl.zip)を開き、setup.exeを実行してサーバーをインストールします。
5.インストール中は、以下にある“SequeLink Service for JDBC Socket Settings”を除きdefaultsを選択してください。
6.各項目には以下のとおり入力してください。
J2RE Path: C:\Program Files (x86)\Java\jdk1.8.0_161\jre
Driver Class Path: customJDBCDriver.jarまでのパス(C:\ProgramFiles...\customJDBCDriver.jar; のような形式)
Driver Class Name: <自分のJDBC Driver Class名>
Connection URL: <自分のJDBC Connection URL>
7.Nextをクリックしてインストールを完了します。
8.スタートメニューからSequeLink Management Console Snap-inを開きます。管理コンソール内で
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SLAgent60とSLSocketJDBC60がどちらもactive/runningであることを確認してください。
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JDBCドライバの設定を変更したい場合には、以下から変更できます。
SLSocketJDBC60 -> Data Source Settings -> Default -> General -
ドライバのクラスパスを変更したい場合には、以下から変更できます。
SLSocketJDBC60 -> Service Settings -> Environment -
JVMのメモリ不足でドライバが実行できない場合には、こちらのサポート情報で解決方法を確認ください。
9.先へ進み、手順3. でダウンロードしたSequeLink ODBC clientをインストールしてください。
sl600odbc64cl.zipを開きsetup.exeを実行して、SequeLink ODBC driverをインストールします。
ODBCクライアントを設定する
1.インストールしたドライバに合わせてODBCデータベースアドミニストレーター(32ビットまたは64ビット)を開いてから、DataDirect SequeLink 6.0を選択してクリックします。
2.以下のように詳細情報を入力します。SequeLink JDBC Socketの実行先はSLSocketJDBC60 -> Service Settings-> Generalで確認できます。
3.Test ConnectをクリックすればDataDirect SequeLink 6.0に接続できます。
Power BIに接続する
1.Power BIを開きConnect to Other -> ODBCを開きます。先ほど作成したデータソースが確認できるはずです。
2.Power BIからカスタムJDBCドライバに接続できるようになりました。
3.こちらがStocks-AlphaVantage API用のカスタムJDBCドライバを使ってPower BI上に作成したビジュアルのサンプルです。
Progress DataDirect SequeLinkはどのJDBCドライバでも利用でき、アプリケーションにODBCコネクションとして接続できるようになります。また、ADO.NETやOLEDBといったレガシーテクノロジーにアクセスする必要がある場合にも、SequeLinkはこれらをサポートしています。是非Progress DataDirect SequeLinkを試してみてください。
参照:https://www.progress.com/tutorials/jdbc/use-your-custom-jdbc-driver-with-microsoft-power-bi