受験の概略
- 日時
2022年11月20日 - 受験項目
統計検定一級統計数理と統計応用人文科学 - 受験歴
5年前に準一級取得。3年前に統計検定一級を受験するものの不合格。
参考書など
確率統計演習が基礎固めの演習書、現代数理統計学と心理統計学の基礎が教科書、公式問題集が過去問と実践演習という立ち位置です。
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確率統計演習1確率-国沢清典編(培風館)
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確率統計演習2統計-国沢清典編(培風館)
基本的に統計数理の問題とリンクしており、仮に、2冊の演習問題の解答を素早く再現できる能力があれば、統計数理の合格最低点と言われている6割得点はカタいのではないかと思います。問題点としては、豊富な一方で問題過多な部分もあり、特に1確率の方では1章の事象と確率、6章7章の大数の法則周りは出題傾向とずれており2統計は点推定と標本論以外の部分は問題過多だと感じました。 -
新装改訂版 現代数理統計学-竹村彰通(学術図書出版社)
教科書として演習の補助に使用しました。 -
統計検定一級・準一級公式問題集-日本統計学会編(実務教育出版)
実力試しというよりは、最重要演習書として、繰り返し解いています。 -
心理統計学の基礎-南風原朝和(有斐閣アルマ)
大学時代に繰り返し読んでいた本ですが、人文科学の因子分析や共分散構造分析の教科書として使用しました。
過程
9月中旬に学習を開始しました。勉強内容と感想、各過程におけるもしこのタイミングに統計検定一級を解いたらこれくらい取れるだろうという予想得点も付しておきます。
日時 | 勉強内容 | 感想 | 統計数理期待点数 | 統計応用期待点数 |
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9月中旬9月末 | 確率統計演習1確率の演習。 確率密度関数とそのモーメントである期待値や分散・モーメント母関数の値の計算。 また有名な分布(二項分布やポアソン分布など)の性質を、確率変数の変数変換を通して分布どおしの関係性を交えて学習 |
大学受験よろしくの積分計算。変数変換のくだりでヤコビアンの計算とかをしたときは大学の数学でなんかやったやつだなあと感慨深くなった。 確率変数の期待値と分散は1、既知の期待値と分散から導出する。2、モーメント母関数の微分により導出する。3、確率変数のモーメントを愚直に積分するという3つの方法があり、後者になるほど大変であることがわかった。 |
25 | 10 |
10月上旬 | 確率統計演習2統計の演習。 2-1章の推定法と標本平均と標本分散、5-1章の標本分布論を優先的に学習。確率変数から独立に生成される標本の平均や分散などの性質を集中的に学習。 |
頻出の標本平均を含む変数の高次モーメントの導出で、計算量に辟易した記憶あり。 | 30 | 10 |
10月中旬 | 確率統計演習2統計の演習。 推定論と検定論を学ぶ。推定量の不偏性や有効性そして充足性(十分性)の学習。最尤推定による点推定や、既知の分布をあてがうことで区間推定や検定をする方法を学習。 |
例えば推定量を適当な値にして、その値が標本平均と比較してどのように優れていないのかを考察する推定量がどうあるべきかを問う問題は、区間推定の信頼区間を求めるような計算問題と比較して、統計学の芯の部分に触れているようで、解いていて楽しかった。 反省点として、推定論・検定論に関しては、培風館の演習書が内容過多気味であったということ。過去問をもう少し解いて傾向を把握しておく必要があった。 |
35 | 10 |
10月下旬11月上旬 | 過去問演習。 統計数理と人文科学を2014年〜2019年まで二回ずつくらい。 数理は補強で頻出の順序統計量とベイズ統計学を学習、また頻出のデルタ法も学習。 人文科学はイチからスタートであったが、項目反応理論と標本抽出論?は捨て問題として、その他の範囲の問題を学習。因子分析を始めとする共分散構造分析まわりは南風原先生の心理統計学の基礎をパラ読みしながら学習。 |
統計数理はいざ過去問を解くと演習したことがあるような問題があまりに解けず、少し過呼吸気味になった。原因は明らかで演習した問題が、なんとなくわかったきになっていただけで、演習問題を正確に再現する実力が身についていなかったからだ。 人文科学は基本的に統計検定の過去問だけでカバーするつもりである。 |
50 | 40 |
本番に向けて
昨日2021年度の過去問を解き自己採点したところ数理が50〜60点、人文が40点くらいでした。数理、人文ともに試験時間に追われて解けない問題があり、特に数理に関しては、時間さえあれば、60点は取れそうだという見通しが立ってきたので、とにかく過去問を中心に素早く解答を再現する力を身につけていきたいと考えています。人文に関しては、まだシンプルに公式(や解法)の暗記や運用のレベルが怪しいので、復習を徹底していきたいと思います。