CloudCompare におけるPCDファイルのカスタムフィールド

困った

CloudCompare でPCD形式の点群ファイルを読み込んで可視化し確認していた時のこと。点群にはxyz座標・RGBチャネルに加えてクラスタを識別するカスタムフィールドlabel（4byte unsigned int）が記録されている。PCDファイルはPCLライブラリを用いてpcl::PointXYZRGBL型で出力したもの。

Property->Colors->Scalar fieldと設定して、当然こんな感じで表示されるのを期待していたが…

実際に表示される画面は真っ青！labelの値が0に張り付いてる！？

環境

• PCL 1.9.1 x64
• CloudCompare v2.10.2 Stereo 64bit

原因

CloudCompare は符号なし整数型のカスタムフィールドをPCD形式で読んでくれない模様。試した限りで正しい値で読み出せたのは、

• 浮動小数型
• 符号あり整数型

加えて、CloudCompare で点群をPCD形式で出力すると、カスタムフィールドは浮動小数（4byte float）に強制的に変更される。現バージョンでは出力時に値の型を選択するなどのオプションも無い。

対処方法

一番簡単なのは、符号あり整数型として CloudCompare に読んでもらうこと。0 ~ 2^31-1の範囲の値なら符号あり・なしでも32bitのビット列は同値なので、バイナリ型でもデータの中身を弄る必要はない。PCDファイルのヘッダを少し変更すればよい。labelに対する型TYPEの情報をU -> Iに書き換える。

• Unsigned Int
• Int (signed)

*.pcd

  # .PCD v0.7 - Point Cloud Data 
  file format
  VERSION 0.7
  FIELDS x y z rgba label
  SIZE 4 4 4 4 4
- TYPE F F F U U
+ TYPE F F F U I
  COUNT 1 1 1 1 1
  WIDTH 1858475
  HEIGHT 1
  VIEWPOINT 0 0 0 1 0 0 0
  POINTS 1858475
  DATA binary
  ...binary data is written here...

毎回この作業をするのも面倒なのでsigned int型のpcl::PointXYZRGBLなんて代物を用意しておけば便利そうですね。