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AWS SysOpsアドミニストレータの再認定試験の対策について

Last updated at Posted at 2019-02-27

はじめに

前職の会社の目標として設定させられしたのをきっかけに学習を始めたAWSの資格、現在はソリューションアーキテクトとSysOpsアドミニストレータの2つを取得、再認定での継続をしております。
資格は取得しているものの、今のところ業務で触る機会はなく、これまでも業務でAWSを扱った経験もあまりなく(VPC+シングル構成のEC2+VPN、DNS移行程度)、知識先行でかなり頭でっかちな状況ではあります。
そんな状況の私ですが、最近、AWSのSysOpsアドミニストレータの再認定を受ける時期になり、かなりいろいろ忘れていた状態から実質1カ月程度(週4時間程度の学習時間)のフォローアップで何とか再認定をいただくことができました。
今回は再認定試験を受験するにあたってどんな対策をしてきたかを簡単にご紹介いたします。これからSysOpsアドミニストレータを初めて受験される方にも参考にしていただけると思います。
※実際に試験で出題された内容を開示することはできないため、あくまで試験対策としてどうしていくのがいいのかというところで書いていきます。

AWSの資格制度(再認定)について

直接試験対策には関係はないのですが、AWS資格の再認定の制度は最近ルールが変わっておりますので念のため書いておきます。
2019年3月以降は以下のようになります。

【これまで】
・2年ごとに再認定に試験を受験し合格する。
・2年のうちに再認定試験に合格できないと資格無効になるが、1年間は再認定試験を受けることができる。
【2019年3月以降】
・3年ごとに改めて認定試験を受験し合格する(再認定に相当する場合は受験料が割引される)。
・3年のうちに認定試験に合格できないと資格失効。

現在AWS資格をお持ちで2019年3月以降の有効期限となっている方については、自動的に有効期限が1年間延長されます。しかし再認定試験猶予期間とかの扱いはなくなります。
※再認定試験猶予期限が2019年3月以降の方については、資格が再度有効になるようです。もちろん猶予期限=資格有効期限となるだけですので、資格有効期限(=これまでの猶予期限)までに改めて認定試験を受験して合格する必要があります。

AWS資格の再認定の詳細については下記公式サイトをご確認ください。
※上記の内容と公式サイトの内容に差異がある場合は、公式サイトのほうが正しいものとなります。

AWS 再認定

再認定試験に向けて私が行った対策

ここから本題です。再試験にあたってどんな学習を進めたのかを書いてみます。

①何はともあれ、試験範囲の再確認

AWS試験は過去問や問題集といったたぐいのものがとても少ないのでやっつけの対策は非常に難しいのではあるのですが、何はともあれ、どんなことは試験で問われるのか、どのような知識を身に着けておく必要があるのかはある程度きちんとAWSから案内されております。とにかくまずはこれを熟読、確認。「まずは敵を知れ!」ここからです。

<注意!>
SysOpsアドミニストレータ認定試験の内容は2018年9月に改定されております。これより前に取得されている方は改めてご確認ください。

②AWSクラウドサービス活用資料集

基本的には定期的に行われているAWSオンラインセミナーで使われた資料となりますが、AWSのたくさんあるサービスがどんなものでどのようなところに使えるのかを整理するには一番わかりやすいものだと思います。私はこの資料集を起点にして知識の幅を広げていっております。
一部についてはオンデマンド動画も公開されておりますので、資料の行間を補完する意味でもこちらも確認することをおすすめします。
SysOpsアドミニストレータは運用視点で「○○の状況になっている。△△のようにするにはどうするのがよいか」的な問題が多いため、「手を動かして試す」的なことを気軽に試すのは難しいサービスに関する出題もありますが、この資料集ではサンプル事例を取り上げて説明されているものも多いので、この点からもおすすめできます。
※個々のサービス以外でもAWSアカウントの運用や料金請求・確認のあたりの内容も確認しておくとよいと思います。

AWSクラウドサービス活用資料集

③AWS各サービスに関するAWS公式サイト

当たり前ですがこの内容が一番正しいものとなりますので、内容を理解することがとても大切です。
しかし文字が多く、一部の新しいサービスでは日本語訳がおいついていないこともあるため、先ほど紹介したクラウドサービス活用資料集で概要をつかんだうえで読み込んでみると理解が深まります(ご存じのとおりAWSサービスは日々進化/変更されておりますので、公式サイトの確認は必ずセットで行う必要があります)。
もし公式サイトをすべて読み倒す時間がない場合は、各サービスにある「よくある質問」の内容をひととおり読んで内容を理解しておくだけでも何かと理解に役に立つと思います。

AWS公式サイトTOP
※上部ペインの「製品」にマウスカーソルをあてると各サービスの一覧が表示されます。

④AWSホワイトペーパー

こちらも読み込んでおくのがおすすめです。日本語化は追いついておりませんが、特にAWSへの理解を深めるために特に重要だと思われるものはある程度日本語化されていますので、ご一読をおすすめします。

AWSホワイトペーパー

AWSオンラインセミナーの受講

これについては、今回の試験に際してはなかなか時間がとれずに思ったように受講できなかったのですが、時間があればぜひ受講してみてください。直接業務に関係ないとかまず使わないだろうサービスであっても、内容を聞くことでAWSの様々な知識をシャワーのように浴びることで自然に身につきます。
ぎりぎりになってあれもこれもと学習するのはけっこう大変なものがありますので、普段からコツコツやりたい方には特におすすめです。活用資料集の行間の解説を聞くのも結構有用です。
私がAWSを触るようになって、AWSへの知識を深めるきっかけはこれでした。

AWS オンラインセミナースケジュール

⑤手を動かす!

運用視点でのベストプラクティスやセキュリティ対策のやり方はあっても実務で経験していないとなかなか理解は深まりません。
でも、お手軽に手を動かして試せるサービスはいっぱいあります。知らないサービス、何となくであいまいな理解なサービスがあればぜひ実際に構築/操作をして体験してみてください。AWS有資格の諸先輩方も口々におっしゃられているかと思いますが、私自身も手を動かすことで覚えられることはとても多いと感じております。
試す中で思いどおりにいかないこともあるかと思いますが、ここでどうすればいいのかということ調べる行為がとても理解を深めてくれると思います。調べていく中で「あ、こんなこともできるんだ!」的な発見もできます。
SysOpsアドミニストレータ試験範囲での関連サービスとしては、特にVPC、EC2、EBS、ELB、RDS、AutoScaling、CloudFormation、S3、Lambda、Route53、CloudWatch、Route53あたりは手を動かしていろいろ試せるかと思います。
試験対策的には「○○するためにはどのような操作をする必要があるか」のような具体的な操作を問うような感じのものもあるようですので、手を動かすに越したことはありません。資料を読んで理解した、だけではなく、少しでも触って動かしてみてください。

⑥(試験内容変更対応) 新サービスの知識の吸収

先ほども書きましたが、SysOpsアドミニストレータ試験は2018年8月に試験内容が変更されました。比較的最近リリースされた新サービスについても、どのようなサービスでどういう用途で利用するのがいいのかを理解しておいたほうがよいかと思います。

⑦サンプル問題を解く

せっかく無料で公開されて正答内容も記載されておりますので、これを解かない手はありません。SysOpsアドミニストレータ試験のものはもちろん、ソリューションアーキテクトやデベロッパーの各試験のサンプル問題もついでに解いて知識を深めるとよいかと思います。
ただ残念なことに、2019年2月27日現在で、SysOpsアドミニストレータ試験のサンプル問題の内容は、新試験に移行する前のものからまだ変更されておりません。しかも英語のみでの提供なのですが、これについては以下のブログで日本語訳をしていただいているのでぜひ確認してみてください。

「AWS 認定SysOpsアドミニストレーター - アソシエイト」資格のサンプル問題を解いてみよう

⑧模擬試験を受験する

模擬試験もぜひ受験しましょう!
「模擬試験、有料じゃん・・・」って方、「2,000円くらいケチケチしない!」と言いたいところですが、資格をすでに持っていて再認定を受ける場合は、模擬試験は無料で受けられます!
AWS認定者の特典として、模擬試験が無料で受けられるバウチャーがあります。詳しくは、AWS認定アカウントサイトから上部ペインの「特典」リンクをクリックしてみてください。「AWS Certified Practice Exam Benefit」でトークンを取得できますので、ぜひバウチャーを取得して模擬試験受けてください!
模擬試験の回答が参照できると本当に助かるのですがね・・・

その他の対策など

詳しくは紹介できないのですが、以下のものも若干お金がかかるものの、対策としては有効だと思います。皆様の学習スタイルに合わせて選択してみてください。

①対策本

とにかくAWSはサービス展開のスピードがはやいため参考書の内容もすぐに古くなってしまいなかなか参考書が少ないのですが、そんな中でも数少ないAWS認定試験の対策本です。ソリューションアーキテクト向けですが知識としてもっておく必要があるところはたくさん含まれると思いますので、本で学習をしたいという方には選択肢になるかと思います。

②Web問題集

位置づけとしては、いわゆるIT系資格の「黒本(=対策問題集)」のWEB版だと思います。問題を数解いてわからないところを補完するようなアプローチで学習を進める方には有効な選択肢になるかと思います。

③AWS公式トレーニング

お金で時間を買う形でとにかく効率的に学習を進めるのであればこれがおすすめだと思います。

④他にないの?

いろいろな資格試験の受験経験があるかたにはご期待に沿えないのですが、某Cramなんとか的な暗記先行の対策モノは存在しないと思います。地道に学習を進めてください。

で、どの辺押さえていけばいいのかな・・・

これだけをやっておけば大丈夫的なものはなく、広く理解をしておく必要がありますが、特に以下のサービスに関する知識は特に身に着けておくべきと考えて差し支えないと思います。

  • ネットワーク関連 (VPC、サブネット、セキュリティグループ、ネットワークACL、IGW、VPN、DirectConnect、NAT、CloudFront、Route53など。オンプレとの接続、DR対策とかとか)
  • EC2関連 (オンデマンド/リザーブド/スポットインスタンスの特徴や使いどころ、各インスタンスタイプの特徴、インスタンスストア)
  • EC2以外のコンピューティングサービス(Lambda)
  • データベース関連 (RDS、DynamoDB、ElastCache、RedShift)
  • ストレージサービス全般 (それぞれどんな特徴があるか、EBSの種類と特徴、S3の種類と特徴と権限管理とか。StorageGatewayあたりもチェック)
  • AutoScaling関連 (あわせてCloudWatch、SNS、ELB)
  • CloudFormation関連 (構築時や設定変更時の挙動とか)
  • AWSによる監視、構成管理など (CloudWatch、CloudTrail、AWS Config、SSM、ログの分析関連として各種分析サービス(Athena、EMRなど))
  • 権限管理(IAMユーザー、IAMロール)
  • AWSアカウント管理(請求アカウント、AWS Organizations)
  • セキュリティ、アイデンティティ、コンプライアンス関連サービス(各サービスの特徴や使いどころ)
  • システム移行(オンプレからAWS移行のベストプラクティス)
  • SQS

逆に出題される可能性が低そう(決して出ないとは断言できないですが・・・)なのは

  • AI関連サービス
  • IoT関連サービス
  • AR
  • ゲーム(GameLift、Lumberyard)
  • ビジネスアプリケーション(Alexa for Business、Chime)
  • ロボット
  • 人工衛星

あたりでしょうか。

さいごに

AWS認定試験の学習アプローチにはいろいろなやり方があるかと思いますが、とにかくAWSのサービス内容は更新スピードが速いので、どんな形であれ、AWS公式サイトの内容を必ずセットで確認することは大切かと思います。
SysOpsアドミニストレータの試験範囲は、運用の実務経験がないとなかなか理解が難しいかと思いますが、丁寧に学習を進めることと、実際の試験問題は斜め読みせずきちんと丁寧に読んで内容を理解して問題を解いていってください(多分2年前に受験したときよりは問題文が簡潔になって読みやすくなっているような気がしてます)。
私のようなAWS実務経験のすごく浅い者でも合格し、継続できております。あきらめないで!

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