概要
この記事は、WindowsOSのPCからRaspberryPiを操作するための方法に関しての備忘録です。
CUI(ターミナルでの文字入力で作業)での操作方法とGUI(デスクトップ画面が表示され、マウスの使える)での操作方法を順に紹介します。
用意したプログラムを走らせるだけならCUI操作で十分な場合が多いかと思います。しかしCUI操作に慣れてない場合や、officeソフトで文章を書いたりMinecraftのようなゲームをしたりとラズパイをPCらしく扱いたい場合はGUI操作が必要になります。
環境
- 操作するPCのOS: Windows7 professional
- ラズパイのVersion: Raspberry Pi 2B
- ラズパイのOS: Rasbian 8.0
- CUI操作のために使ったソフト: Tera Term
CUI接続の方法
Rapberry Pi側の準備① SSH接続を可能にする
- ターミナルで、sudo raspi-configと入力し、設定画面を開く。そこには、8つの項目の番号付きリストが表示されている。
- 5番目のInterfacing Optionsを選択する。すると、P1~P8の8つの項目が表示される。
- P2のSSHがenableになっているかを確認し、なってなかったらenableにする。
Rapberry Pi側の準備② IPアドレスの確認
- ターミナルで、ifconfigと入力する。すると、接続環境に関する情報が出てくる。
- wlan0のinet addr: XXX.XXX.XXX.XXXという項目の番号を確認し、控える。
WindowsPCでの操作
- (未だインストールしていなかったら)TeraTermをインストールする。
- TeraTermを起動する。すると、新しい接続の設定入力画面が出てくる。
- ホスト(T):の入力枠に、上の操作で控えたwlan0のinet addrのXXX~の番号を入力する。
- 接続設定画面のその他の項目はそのままで、OKボタンを押す。そのままと書いたが、具体的には以下の設定で上手く接続できた。TCP接続:22、サービス:SSH、SSHバージョン:SSH2、プロトコル:UNSPEC。(ちなみに、接続できないという表示が出たら、ラスパイ側で、「SSH接続を可能にする」操作を行うと、接続できるようになった。その理由の説明は、今の私には出来ない。)
- SSH認証の画面が出てくるので、ユーザー名とパスフレーズを入力する。設定を変更していなかった場合、ユーザー名はpi、パスフレーズはraspberryのはずである。ユーザー名とパスフレーズは、sudo raspi-configで開ける設定画面で変更可能である。初回接続時や既知のアドレスリストに入力アドレスが無い場合、接続先が成りすましのサーバーである可能性を警告する警告文が共に表示される。正しくIPアドレスを入力してこの画面が表示されたのであれば、左下の続行のボタンを押して警告を消す。
- するとターミナル(Windowsで言うコマンドプロンプト)が表示される。操作の方法は、「(Rasbian)Linuxコマンド」の入力で行っていく。
GUI接続の方法
Rapberry Pi側の準備① VNC接続を可能にする
- ターミナルで、sudo raspi-configと入力し、設定画面を開く。
- 5番目のInterfacing Optionsを選択する。すると、P1~P8の8つの項目が表示される。
- P3のVNCがenableになっているかを確認し、なってなかったらenableにする。
Rapberry Pi側の準備② ホスト名の確認
- ターミナルで、sudo raspi-configと入力し、設定画面を開く。
- 7番目のAdbvanced optionsを選択し、A2のHostnameを確認する。変更したければ変更する。
Rapberry Pi側の準備③ xrdpのインストール
- ターミナルで、sudo apt-get install xrdpと入力し、xrdpをインストールする。
WindowsPCでの操作
- リモートデスクトップ接続というプログラムを起動する。Windowsボタンを押すと出てくる「プログラムとファイルの検索」の入力ボックスに「リモート」と入力すればこのプログラムを見つけられる。あるいは、プログラム一覧の中のアクセサリ(電卓などが入っている)の項目の中にあるので、そこから指定する。
- コンピューター名の入力画面が出てくるので、そこに上の操作で控えた「ホスト名」+「.local」を入力する。ホスト名の最後に、.localを追加することを忘れないように注意する。
- IDを識別できないなどの警告文が出てきても、正しくコンピュータ名を入力したのであれば、OKを押す。
- すると、Login to xrdp というウインドウが出てくる。ユーザー名とパスフレーズを入力する。ここで、入力を速やかに行わないと、接続が切断されてしまうので注意する。
- 正しくユーザー名とパスフレーズを入力できると、「リモートデスクトップ接続」のウィンドウが表示される。初期設定では画面いっぱいのフルサイズになっているが、ファイルエクスプローラーと同様に、サイズを自由に変えられる。
リモートデスクトップのキーボードの設定
最後に、国内産PCを使っている場合、キーボードの設定を修正する必要がある。アルファベットの入力には問題ないが、「:」が、「Shift」+「;」だったりと、国内産キーボードの印字と対応しておらず、不便である。
ターミナルで、以下のコマンドを入力すると、再起動の後、キーボード環境が国内産キーボードの印字と対応する。
cd /etc/xrdp/
sudo wget http://w.vmeta.jp/temp/km-0411.ini
sudo ln -s km-0411.ini km-e0010411.ini
sudo ln -s km-0411.ini km-e0200411.ini
sudo ln -s km-0411.ini km-e0210411.ini
sudo service xrdp restart
備考
上の操作で、CUI操作の場合に「IPアドレス」入力、GUI操作の場合に「ホスト名.local」の入力を行っているが、逆でも問題が無いはずである。憶測ではない原因の説明を、今の私は出来ないが、どちらかで上手くいかなかったとき、もう一方の入力を試すと上手くいくことがある。