はじめに
情報セキュリティの世界では、ウイルスや詐欺行為などのサイバー脅威が日々進化しています。
この記事では、マルウェアの種類・攻撃者の手口・防御手段・セキュリティ関係者の分類などを体系的にまとめ、重要用語を網羅的に解説します。
1️⃣ マルウェアとは?その分類と特徴
マルウェアとは「Malicious Software(悪意のあるソフトウェア)」の略で、ユーザーに被害を与えるプログラム全般を指します。
以下は主なマルウェアの種類とその特徴です。
分類 | 用語 | 概要 |
---|---|---|
自己増殖型 | ワーム | ネットワークを通じて自己増殖し、他のPCに感染を広げる。 |
潜伏型 | トロイの木馬 | 無害なソフトに見せかけて、裏で悪意ある処理を行う。 |
ルートキット | OSの深部に潜み、他のマルウェアの存在を隠す。検出困難。 | |
遠隔操作型 | RAT | 感染したPCを遠隔操作するトロイの木馬型マルウェア。 |
BOT | 攻撃者の指令で動く「操り人形化」された感染端末。 | |
ボットハーダー | 複数のBOTを操作する攻撃者(指令役)。 | |
情報収集型 | キーロガー | キーボード入力を記録してパスワードなどを盗む。 |
スパイウェア | ユーザーの行動や個人情報を密かに収集する。 | |
金銭要求型 | ランサムウェア | ファイルを暗号化し、解除のために金銭を要求。 |
感染経路特化型 | ガンブラー | 改ざんされたWebサイト経由で感染させる。 |
オフィス文書型 | マクロウェア | WordやExcelのマクロ機能を悪用し感染させる。 |
2️⃣ 攻撃者の手法・悪用技術
マルウェアだけでなく、攻撃者は心理やシステムの隙を突いて侵入してきます。
用語 | 概要 |
---|---|
バックドア | 攻撃者がこっそり作る不正アクセス用の“裏口”。 |
なりすまし | 他人になりきってログイン・情報取得する。 |
クラッキング | 他人のPCやサーバーを不正侵入・破壊する行為。 |
ソーシャルエンジニアリング | 人間の心理を利用してパスワードや情報を盗む。 |
セキュリティホール | システムやソフトウェアの未修正の脆弱性。 |
フィッシング | 本物そっくりの偽サイトで情報を盗む詐欺。 |
ゼロデイ攻撃 | 開発元も気づいていない脆弱性を即座に突く攻撃。 |
DDoS攻撃 | 複数の端末から同時にアクセスし、サービスを妨害。 |
ブルートフォース攻撃 | パスワードを総当たりで解読。 |
辞書攻撃 | よく使われる単語でパスワードを推測。 |
3️⃣ セキュリティ技術・対策手法
用語 | 概要 |
---|---|
ファイアウォール | 通信の出入りを制御する“防火壁”。 |
IDS(侵入検知) | 不正アクセスを検出して通知。 |
IPS(侵入防止) | 不正アクセスを検出し、遮断も行う。 |
多要素認証(MFA) | パスワードに加えてスマホなど複数の認証を要求。 |
ゼロトラスト | 全てを信用せず、常に認証・検証するセキュリティ設計。 |
サンドボックス | 危険なプログラムを仮想空間で安全に実行・検査。 |
バックアップ | データを別環境に保存し、被害時に復元可能にする。 |
4️⃣ ハッカーの分類と特徴
分類 | 用語 | 概要 |
---|---|---|
悪意ある攻撃者 | クラッカー | システムに不正侵入して破壊・盗聴などを行う。 |
未熟な攻撃者 | スクリプトキディ | 既製のツールで攻撃する技術力の低い攻撃者。 |
正義のハッカー | ホワイトハッカー | セキュリティ診断など、善意で活動する専門家。 |
5️⃣ その他:現代のセキュリティ事情
用語 | 概要 |
---|---|
インシデント | セキュリティに関わる事故やトラブル。 |
情報漏えい | 本来守るべきデータが外部に漏れること。 |
情報倫理 | 情報社会におけるモラルやルール(SNSのマナーなど)。 |
ジャジーIT | 派手さばかりで実用性や安全性のないIT(批判的表現)。 |
エクスプロイト | 脆弱性を攻撃するためのツールやコード。 |
🔚 おわりに
この記事では、マルウェアから攻撃手法、対策、そして関係者の分類までを包括的に紹介しました。
情報セキュリティは「知ることで守る」世界です。用語を理解することが、最初の大きな一歩になります。