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📝基本情報技術者試験(FE)~~💯「RAIDの仕組みと種類をわかりやすく解説」

Last updated at Posted at 2025-03-22

基本情報技術者試験(FE)では、ストレージの冗長化やデータ保護の技術として RAID が出題されることがあります。本記事では、RAIDの基本概念から各レベルの特徴まで、試験対策に役立つ知識をわかりやすく解説します。


1. RAIDとは?

RAID(Redundant Array of Independent/Inexpensive Disks:レイド) とは、複数のハードディスク(HDD)やSSDを組み合わせて、データの 耐障害性向上高速化 を実現する技術です。

RAIDには複数の種類(RAIDレベル)があり、それぞれ異なる特性を持ちます。


2. 各RAIDレベルの特徴

RAIDレベル 仕組み メリット デメリット
RAID 0(ストライピング) データを複数のディスクに分散して書き込む 高速(読み書きが速い) 冗長性なし(1台でも故障するとデータ消失)
RAID 1(ミラーリング) 同じデータを2台以上のディスクに書き込む 高い耐障害性(1台が故障してもデータ保持) 容量効率が悪い(50%)
RAID 5(分散パリティ) データとパリティ情報を分散して保存 耐障害性と容量効率のバランスが良い 書き込み時の負荷が高い(最低3台必要)
RAID 6(ダブルパリティ) RAID 5 のパリティを2つにして耐障害性を向上 2台同時故障に対応可能 書き込み性能が低下(最低4台必要)
RAID 10(RAID 1+0) RAID 1(ミラー)とRAID 0(ストライプ)の組み合わせ 高速+高耐障害性 ディスクの使用効率が低い(最低4台)

3. 試験対策のポイント

(1) RAID 0 は冗長性がない

RAIDと聞くと「データ保護」のイメージがありますが、RAID 0 は データ分散による高速化が目的であり、冗長性はない ことに注意。

(2) RAID 1 はミラーリング

RAID 1 は 同じデータを2台のディスクに書き込む 方式で、耐障害性が高いが、ディスク容量の半分しか使えない

(3) RAID 5・RAID 6 のパリティに注目

  • RAID 5 は1台の故障まで対応(最低3台必要)
  • RAID 6 は2台の故障まで対応(最低4台必要)

(4) RAID 10 は RAID 1+0

RAID 10 は RAID 1(ミラーリング)と RAID 0(ストライピング)を組み合わせたもの で、高速かつ耐障害性が高いが、コストがかかる


4. まとめ

  • RAID 0 → 高速だが冗長性なし
  • RAID 1 → ミラーリングで耐障害性◎
  • RAID 5 → パリティ分散でバランス◎(1台故障OK)
  • RAID 6 → RAID 5 の強化版(2台故障OK)
  • RAID 10 → 高速+耐障害性◎(コスト高)

基本情報技術者試験では、「RAIDの種類と特徴」 を問う問題がよく出るので、表で整理して覚えましょう!


5. 例題(基本情報技術者試験)

問題:
RAID 5 の特徴として 誤っている ものはどれか?

  1. データとパリティ情報を分散して保存する
  2. 2台のディスクが同時に故障しても復旧可能
  3. 最低3台のディスクが必要である
  4. 1台のディスクが故障しても復旧可能

解答: 「2」(RAID 5 は 1台の故障 まで耐えられるが、2台同時の故障には耐えられない。)



RAIDの用語である「ストライピング」「ミラーリング」「分散パリティ」「ダブルパリティ」について、それぞれのイメージを解説します


1. ストライピング(Striping)

意味:

データを複数のディスクに分割して並列に書き込むことで、高速な読み書きを実現する技術。

特徴:

  • 複数のディスクにデータを分散して書き込むため、読み書きの速度が向上する。
  • RAID 0 で使われる技術であり、冗長性はない(1台のディスクが壊れるとデータが失われる)。

イメージ:

データ ディスク1 ディスク2 ディスク3
A A1 A2 A3
B B1 B2 B3
C C1 C2 C3

分割したデータを各ディスクに分散して書き込む(RAID 0)


2. ミラーリング(Mirroring)

意味:

同じデータを2台以上のディスクに書き込むことで、データの耐障害性を向上させる技術。

特徴:

  • RAID 1 で使われる技術。
  • 1台のディスクが壊れても、もう1台に同じデータがあるため復旧可能
  • 書き込み速度は低下するが、読み取りは高速(どちらのディスクからでもデータを読み取れるため)。
  • データ容量の効率が悪い(ディスク2台のうち、1台分しか使えない)。

イメージ:

データ ディスク1 ディスク2
A A A
B B B
C C C

同じデータを複数のディスクに保存する(RAID 1)


3. 分散パリティ(Distributed Parity)

意味:

データと一緒に「パリティ情報」を分散して保存することで、ディスクが1台故障しても復旧可能にする技術。

特徴:

  • RAID 5 で使われる技術。
  • 「パリティ(誤り訂正情報)」をディスクに分散して保存し、1台のディスクが故障しても残りのデータ+パリティ情報から復元可能
  • データの書き込み時にパリティ計算が必要なため、書き込み性能が低下する。
  • 最低 3台以上のディスクが必要

イメージ:

データ ディスク1 ディスク2 ディスク3
A A1 A2 P(A)
B B1 P(B) B2
C P(C) C1 C2

各ディスクにデータ+パリティを分散して保存(RAID 5)


4. ダブルパリティ(Double Parity)

意味:

「パリティ情報」を2つに増やし、2台のディスクが同時に故障しても復旧できるようにする技術。

特徴:

  • RAID 6 で使われる技術。
  • パリティを2つ持つため、2台同時にディスクが故障しても復元可能
  • RAID 5 に比べてさらに書き込み性能が低下(パリティ計算が増えるため)。
  • 最低 4台以上のディスクが必要

イメージ:

データ ディスク1 ディスク2 ディスク3 ディスク4
A A1 A2 P1(A) P2(A)
B B1 P1(B) B2 P2(B)
C P1(C) C1 C2 P2(C)

パリティを2つに増やし、2台の故障に対応(RAID 6)


まとめ

技術名 使われるRAID 特徴 メリット デメリット
ストライピング RAID 0, RAID 10 データを分割して書き込み 高速 耐障害性なし
ミラーリング RAID 1, RAID 10 同じデータを複数のディスクに保存 高耐障害性 容量効率が悪い
分散パリティ RAID 5 データとパリティを分散保存 1台の故障までOK 書き込み速度低下
ダブルパリティ RAID 6 パリティを2つ保存 2台の故障までOK さらに書き込み速度低下

その他

ブロック単位 vs バイト単位・ビット単位

分散方式 データの単位 使用RAID 特徴
ブロック単位 数KB~数MBのブロック RAID 0, 5, 6 高速かつ効率的
バイト単位 1バイトごと RAID 3 パリティ専用ディスクあり(現在はほぼ使われない)
ビット単位 1ビットごと RAID 2 ハミング符号でエラー訂正(実用性なし)

現在は 「ブロック単位」 が主流で、RAID 5 や RAID 6 などに活用されています!

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