1.リモートワークの普及
コロナ禍によって、リモートワークが普及しました。特に、ソフトウェア業界の仕事は、GithubやSlackなどオンラインツールの普及もあり、リモートワークと相性がよいと思います。実際、リモートワークで仕事をされている人も多くいると思います。私もその一人です。
リモートワークでの開発については特に問題ないなと感じています。それについては、別記事書いてます。
2.障害者プログラマーとリモートワーク
ところで、私の知り合いに障害者プログラマーがいます。この方は車椅子で生活をされています。私は、SlackやWhereByをつかってこの方に仕事を発注しています。また、一緒にGithubを使ってリモート開発もしています。
当たり前のことなのですが、リモートでの発注、作業、開発は何の問題もなく進められました。
もちろん、「障害」と一言にいってもいろいろな種類があるので、どんな種類でも問題ないとはいえません。私が今経験しているのは、身体障害者の方との仕事であり、それについては特に問題があるとは感じていません。
ここだけみると、「障害」という定義自体が無意味だなと感じています。
3.イメージや偏見により採用や発注が消極的
私自身、障害者プログラマーの方と仕事をしていて問題を感じませんでした。そこで、人材不足だといっている知り合いの経営者数人に、障害者の雇用であったり、フリーランスとしての仕事の発注について聞いてみました。
結果は、予想通りだったのですが、やはりやや後ろ向きだなという感じがしました。よくよくヒアリングすると、リモートワークに関して言えば、障害があるから仕事に支障があるという理由はなかったように思います。結局は、「なんとなく」というイメージだけなように思いました。
もちろん、実際にオフラインで仕事をするとなると色々と支援が大変なことはあります。けれど、リモートワークの場合、健常者と仕事の仕方は変わりません。あとは、人として仕事をお願いできるに適しているかというところで、障害云々はあまり関係ないと思いました。
とはいえ、身の回りに障害者がいなかったり、実際に仕事の経験がないとこうなってしまうのも自然なことなのかもしれません。この事自体が悪いとは私は思いません
でも、このままでいいのかなというのが私の個人的な考えです。
4.人材不足への一つの解決策としての障害者雇用
会社の規模が多くなると一定数の障害者の方の雇用義務があります。ですので、比較的大きな企業では障害者雇用を積極的にされているところもあります。
ただ、身体障害者の雇用となると少ないのではないかと思います。
次のグラフは、厚労省が作成した資料からの抜粋です。
※出典:障害者雇用の現状等 平成29年9月20日 厚生労働省職業安定局
翻ってIT業界の人材不足については周知の事実だと思います。ですが、IT業界の障害者雇用率はそれほど高いとは言えません。もっとも小さい会社が多いので、障害者雇用義務というのに当たらない企業が多いのかもしれません。
こちらの記事にもIT業界での障害者雇用が進まないことが記載されています。
個人的には、リモートワークがこれだけ普及しているのだから、身体障害者の人でもプログラマー、ネットワークエンジニア、テスターなど問題なくこなせる仕事も多くあると思っています。
人材不足というのであれば、身体障害者の人にももう少しフォーカスを当てて、採用してもいいのにと感じています。
5.プログラマーを目指す障害者の情報共有コミュニティ
知り合いの障害者プログラマーがこうした社会背景を踏まえて、障害がある若い人たちがソフトウェア業界で健常者の人と変わらず働き、所得を得て自立し、自尊心を保ってほしいという思いからコミュニティを作成しました。
実際、知り合いの障害者の人は、健常者と同じ案件価格で仕事を請けていますが、将来の蓄えなどを考えても、今の所職業としては悪くないと考えます。
この記事は応援の目的がほとんどですが、一人でも多くの障害者でプログラマーを目指す人、または、そのご家族や特別支援学校の先生などに知ってもらえたらよいなと思っています。
また、一方で、採用企業側の人も、偏見なく採用や仕事を発注してもらえるとありがたいなと思います。技術によって、「障害」の定義も段々変わってきていると思います。
少しでも多くの人が、自尊心をもってのびのび暮らせる社会になることを切に願います。
コミュニティは、discordにあります。興味ある方はぜひ見てもらえるとありがたいです。