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2021年以降の日本のレンタルサーバに求めること

Last updated at Posted at 2021-05-27

1.日本にはNode.jsが動くレンタルサーバがない

 これほどJavascript、Typescriptが注目をあつめるWebのビジネスのなかでNode.jsが動くレンタルサーバがないというのは驚きです。

 Verel、Netlifyなどはもとより、海外ではNode.jsが稼働するホスティングサービスは結構あります。

別の記事でも今後の予想を書きましたが、フロントのみならずバックエンドもNode.jsが使われるケースは想定されます。

おおよそレンタルサーバで作るシステムは比較的小さめでパフォーマンスもそこまで必要ではなく、Node.jsで作っても十分なものが多いと思います。

たとえば、レンタルサーバで最も使われているのはPHPだと思いますが、速度やメモリの消費とか考えてもそれほど劣るものではなく、比較するポイントによってはNode.jsが優れていることさえあります。

 共有ということで、負荷のかかることがあるから導入されていないのかもしれませんが、海外でサービスを行っているので、やはり日本でもNode.jsを導入することはできるのではないかと思います。

2.場所だけ提供して設置はユーザー任せの時代ではない

 Vercelが人気ですが、その理由として、React+Next.jsのデプロイの手軽さがあります。
 サーバレスが流行っていますが、サーバレスというのは構築や運用の手間を省いてサーバを利用することです。

 現在、日本のレンタルサーバは、Vercelようなものは、強いて言えばWordpressなどいくつかのアプリケーションのインストールができるぐらいですが、原則は、ユーザーがいろいろとアプリの設置をしないといけません。

 サーバレスが流行っている今、ただサーバスペースを提供するだけにとどまらず、いろいろなアプリをインストール、または、デプロイして楽に公開・運用ができる仕組みがあればいいのにと思います。

3.個人開発は無料でできるサービスが沢山ある

 昔は、個人で開発するために安いレンタルサーバを契約するというのもありましたが、最近は、Herokuのように無料で使える環境があります。
 またサーバレスサービスについても、個人ユースなら無料というのがあります。

 少なくともこうしたニーズはレンタルサーバからは減っていくと思います。

4.レンタルサーバのメリットはあれどサービス運用を考えると楽ではない

 レンタルサーバのメリットとしては以下が思いつきます。

  • メールサーバの設置の手間が省ける
  • 最低限のセキュリティ対策
  • 定額制料金

 おそらくレンタルサーバで運用する目的の大半が、Wordpressの利用かと思いますが、それもセキュリティ対策は各自でしないといけないことが多く、中途半端な対応だと思っています。

 最近は、上記だけでは開発や運用のメリットとしては弱く、Vercelなど海外のサーバレスサービスかホスティングを使うか、VPS、EC2のようなクラウドコンピューティングを使うという選択肢になると思います。

 ただ、VPS、EC2なども構築、メンテが大変なので、サーバレスかSaaSが今後は採用が増えると思います。

5.今後はサーバレス、SaaSの利用が一般化。レンタルサーバも対応してほしい

 中小企業やフリーランスとしてはレンタルサーバを使うことがこれまではとても多かったと思います。
 ただ新興テック企業を始め徐々に、レンタルサーバではなく、EC2のようなクラウドインフラ、サーバレス、SaaSへとユーザーはシフトしてきています。
 
 それはその方がデプロイや管理が楽だからだと思います。
 
 もう一昔前のように、「オンライン上のスペースを貸すだけ」という時代は終わったのだと思います。

 Webサイトの運用などもGithubPages、Netlify、CloudFlarePagesをつかった方がGithubとの連携、デプロイのしやすさから便利だったりします。

 また、WixなどのGUIでサイトが作れて、SEOやメル配信、クレジットカード決済がついたものもあります。

 
 サーバレス、SaaSが普及してくると、プログラムは自分でつくって載せる場所を貸すだけのレンタルサーバを利用するメリットはすごく低くなってきているように思います。

 月額費用がすごく安いことは一つメリットかもしれませんが、初回の設置、アップデートなど運用などを考えると果たして便利なのだろうかという気もします。

 レンタルサーバはなくなることはないと思いますが、今の仕様だと使い続けるのは結構厳しいのではないかと思ったりします。せいぜい、メールサーバを使うぐらいがいいのかなと思ったりもします。

 時代にあわせて便利になれば引き続き使いたいなとも思います。

 大手サーバ会社の売上が来年、再来年とどう推移するのかすごく興味をもってみています。

#補足:PHPを使うことが減ってきた

 個人的に会社のWebサイトなどはJAMStackで十分なのでWordpressなども使わずに済んでいます。

 お客さんのサービスを構築するにしても、SaaSをカスタマイズするかサーバレス環境を使い、サーバ側の処理もほとんどTypescriptやJavascriptです。

 正直、PHPを使うことがなく、レンタルサーバを使う一つのメリットを感じなくなっています。

 これからはReact + Vercel + AppSync + Storageサービスという感じでの開発が増えそうなので、ますますレンタルサーバを使うことが減りそうです。

 かろうじて、メールという旧文化がまだのこているのでメールサーバとして使うことは引き続きあると思います。
これもチャットが一般化してくればいらないのですが。

 Wordpressについては、単純に情報発信とお問合せ受付なら、GoogleSite、Wixなどを使えば同じようなことができますし、設置の手間がないのでわざわざWordpressにする必要はないです。

 Wordpressをカスタマイズしてシステムつくるというのは、メンテを考えると好ましいことではなく、今は、サーバレスサービスを上手く活用して、属人化しないシステム構成をするほうがよいと思います。
 
 PHPに加えて、Wordpressというのもセキュリティホールへの対応とか考えると結構めんどくさいのでそこまで便利だとも思えないです。 

 

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