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スマホで撮影した画像を適切にスリム化して容量削減 ~資料作成も快適に~

Last updated at Posted at 2021-12-07

はじめに

弊社でも現場作業の様子をエビデンスとしてスマホで撮影し、それをPowerPointに画像挿入し報告書としてまとめたり、画像ファイルそのものをGoogleドライブなどのストレージサービスに保存し共有することが多くなっています。

ただ最近のスマホのカメラ設定は高解像度・高品質でそれらの利用目的だけからすると過剰と思われるようなケースにも遭遇します。また高解像度・高品質であるがためにファイルサイズが大きくなり、PowerPointでの操作がもっさりしてストレスを感じたり、ストレージ容量をも圧迫してきます。

そこで今回は最近のスマホ(2021年12月ごろに手元にあるもの)で保存された画像がどういうもので、それをどうスリム化(リサイズ&画質変更)し保存するのか、また資料に画像挿入し利用するにはどういう方法が良いか纏めてみました。

本記事の対象

  • 現場作業の様子をエビデンスとしてスマホで撮影する。
  • それら画像をPowerPointに画像挿入し、報告書を作成する。  
    →その報告書のファイルサイズがやけに大きくなる(肥大化する)なーと思われている方。  
    →その報告書の編集がもっさりしててストレス増大!と思われている方。快適にしたい方。
  • スマホで撮影した画像ファイル群でストレージ容量を圧迫しがち。
  • 写真として印刷はしない。
  • 社員の方々。

本記事の対象外

  • 高解像度・高品質のままの状態で保存、報告書作成をする。
  • ストレージ容量が潤沢。
  • 写真として印刷する。

環境

今回利用する環境とアプリは以下の通りです。

環境(端末)

種類           名前/バージョン            
PC            Windows 10 Professional 21H2 19044.1387
iPhone          iPhone XS (iOS 15.1)         
Android         Pixel4 (Android 11)          

アプリ

種類           名前/バージョン            
Office          PowerPoint 2016            
画像編集(リサイズ含)   IrfanView 4.54 - 32 bit        
画像リサイズ        縮小革命 Ver28            

※今回はPowerPointを例に使いますが、WordやExcelでも同じかと思います。

撮影対象

私の手元にあるキーボードとマウスを撮影しました。

以降に画質を変えて画像を比較する話を記載しており、この手の比較は違いが分かりやすい青空・海・山などの風景画像が多いですが「現場作業の様子」とはいえ青空の綺麗さ報告書に記載する訳ではないので、今回はこの撮影対象をベースにスリム化(リサイズ&画質変更)し、どう違いがでるのかを書いていこうと思います。

手元のキーボードとマウス.jpg

掃除したつもりですが、まだ埃が映ってますね、、、ご容赦ください。

キーボード: REALFORCE R2TLSA-JP3-BK
マウス  : Logicool MX Master 2S

型番を記載しましたがこの記事にまったく関係ありません。書きたかっただけです。

それではまずは各スマホ端末で撮影した画像の違いを見ていきましょう。

iPhone(iPhoneXS)の撮影画像

iPhoneXSのカメラ設定では「フォーマット」として「高効率」か「互換性優先」が選べます。
それぞれの設定で撮影した写真は以下のようになります。

フォーマット 画像形式 解像度  画素数      画質 ファイルサイズ(KB)
高効率    HEIF   4032x3024 1,200万(12メガ) -   2,233      
互換性優先  JPEG   4032x3024 1,200万(12メガ) ?  4,203      
  • iPhoneXSのカメラ設定では解像度や画質は選択できません。(iOSのバージョンによって選択できる項目や解像度および画質が異なる可能性があります)
  • 解像度はほぼ4Kですね。解像度もファイルサイズも大きいですね。

Android(Pixel4)の撮影画像

Pixel4のカメラ設定では「解像度」として「解像度:高」と「解像度:中」が選べます。
それぞれの設定で撮影した写真は以下のようになります。

解像度   画像形式 解像度  画素数      画質 ファイルサイズ(KB)
解像度:高 JPEG   4032x3024 1,200万(12メガ) ?  3,814      
解像度:中 JPEG   2592x1944 500万(5メガ)   ?  1,772      
  • Pixel4のカメラ設定では画像形式や解像度および画質は選択できません。(Androidの場合、機種によって選択できる項目や解像度および画質が異なります)
  • 解像度はほぼ4Kですね。解像度もファイルサイズも大きいですね。

画像形式とファイルサイズの関係

iPhoneXS側の話になりますがHEIFが2,233KB、JPEGが4,203KB。
高効率と表現しているだけあって、HEIFのファイルサイズがJPEGの約半分となっています。

これだけを見るとカメラ設定としては「高効率」が良いように思います。

では扱いやすさの観点からみるとどうでしょうか?
今回利用したIrfanViewおよび縮小革命というソフトでもHEIFを読み込める・認識するものの、保存時に選択できる形式にHEIFがなかったりして最終的に保存される形式はHEIF以外のJPEGなどになってしまいます(macだとそのまま扱えたりしますかね?)。またPowerPointではHEIFがそのまま扱えますが、後述するファイルサイズの観点からあまりオススメはできません。

ということで画像形式とファイルサイズの関係だけでいえば、HEIFが適切なのは以下の用途でしょうか。

画像形式 用途                       
HEIF   スマホで撮影した写真はスマホだけでしか管理しない
     加工なしでストレージに保存するだけ       
     スマホから直接写真として印刷する        

JPEGが適切なのは上記以外(スリム化しての利用や、ファイルサイズをより削減して保存するなど)となりそうですが、JPEGの特性(解像度と画質の関係)を見つつその最適な設定/方法について紹介していきたいと思います。

JPEGの画質とファイルサイズの関係

「撮影対象」の画像をオリジナルとし、画質を指定して保存した時のファイルサイズを比較してオリジナル画像の画質を算出してみたいと思います。なお今回利用するソフトはIrfanViewで、JPEGの保存設定(画質以外)はデフォルトのままです。

iPhoneXS

画質          ファイルサイズ(KB)
オリジナル(互換性優先) 4,203      
95           4,219      
90           2,893      
80           1,851      
60           1,144      

オリジナルと画質95のファイルサイズが近い値です。このことからiPhoneXSで撮影し保存した画像の画質は95付近のようです。

Pixel4

解像度:高

画質          ファイルサイズ(KB)
オリジナル(解像度:高) 3,814      
95           4,286      
93           3,797      
90           3,287      
80           1,885      

解像度:中

画質          ファイルサイズ(KB)
オリジナル(解像度:中) 1,772      
95           1,954      
93           1,736      
90           1,504      
80           877      

オリジナルと画質93のファイルサイズが近い値です。このことからPixel4で撮影し保存した画像の画質は93付近のようです。

JPEGの画質と用途

iPhoneXSもPixel4も画質は90以上でした。画質90以上といえば日本語で表現すると「最高品質」です。
ではこれが今回の利用目的として最適でしょうか?

まずは画質の違いによる見た目の違いを確認してみましょう。

以下に画質95と80のJPEGを貼りました。別タブまたは別ウィンドウで開いて比較してみてください。

画質95

画質95

  • ファイルサイズが4,203KB になっていると思います。

画質80

画質80

  • ファイルサイズが1,851KB になっていると思います。

色合いなどの違いはでるものの、やっぱ画質95じゃないとダメだよなーと感じる違いはないように思えます。

次にPowerPointへ画像挿入した場合はどうなるでしょう?

PowerPointへの画像挿入

PowerPointへ各画像を挿入し、保存した後のファイルサイズを比較してみましょう。

画像の挿入は

  • 以下のようにPowerPointの「挿入」-「画像」メニュー
  • またはD&D

を利用しました。

PPTへの画像挿入方法.png

※画像の挿入方法を明記したのには理由があります。後述します。

画像挿入後、以下の状態になったものを保存しファイルサイズを比較してみます。

PPTへの画像挿入.jpg

保存後の結果は以下の通りです。

画質          JPEG(KB) PPT(KB)
オリジナル(互換性優先) 4,203  2,754 
95           4,219  2,787 
90           2,893  2,753 
80           1,851  1,894 
60           1,144  1,186 

上記の結果からPowerPointでは画像挿入のタイミングで画質90あたりに変換されて挿入・保存されるようですが、それ以外はほぼ等しい状態です。

たった1枚の写真を貼っただけで2,000KB(2MB)前後とは大き過ぎですね。

元画像をFullHDに縮小して挿入したら?

上記の検証ではオリジナルの解像度のまま画像を挿入しました。

液晶ディスプレイの解像度がFullHDの場合、最大化したPowerPointのウィンドウも画像のサイズも、見た目はFullHD(に近いサイズ感)です。そこで画像そのものをFullHDにリサイズ→保存したものを画像挿入するとどうなるでしょうか?(今回は画質80を例にして試してみます)

画質  PPT(KB) - オリジナル解像度 PPT(KB) - FullHD
80  1,894           482     

以下のキャプチャ画像のように見た目はほぼ同じなのに、FullHDを挿入したファイルサイズはオリジナル解像度の約1/4です。かなり小さくなりました。

オリジナル解像度の画像を挿入したPowerPoint

PPT_4K+画質80.jpg

※この状態からマウス操作で画像をいくら小さくしてもPowerPointのファイルサイズは1,894KBのままです。見た目が小さくなっているだけでJPEG画像そのものがリサイズ(縮小)された訳ではないからですね。(PowerPointのVer、mac版PowerPointでは挙動が違うなどあれば教えてください)

FullHDにリサイズした後の画像を挿入したPowerPoint

PPT_FHD+画質80.jpg

結果

これらの結果から

見た目

PowerPointへ画像挿入する場合はFullHD・画質80でも十分綺麗!!

ファイルサイズ

FullHD・画質80だとストレージにも優しい!!(1/4までスリム化!!)

快適さ

ファイルサイズも小さいからPowerPointの編集操作もサクサク!!

※操作性がどう変わるかについてはこの記事では触れてないですが、これだけファイルサイズも減ったおできっと快適に違いないです!

が言えるのではないかと思います。

まとめ(オススメ)

解像度: FullHD(1920x1080)
画質 : 80 ・・・ 日本語で表現されるとしたら"高"あたりですかね。

今回は私の作業環境(液晶ディスプレイ)や一般的にもFullHD(もしくは近辺)が多いかなーという点を踏まえ、解像度としてFullHDを選択・記載しています。FullHDより上の高解像度ディスプレイを利用する場合でも画質を下げるだけで十分に効果はあると思われますので適宜変更して試してみてください。

一括で加工(リサイズ&画質変更)

冒頭でiPhoneXS/Pixel4の画像(ほぼ4Kサイズ&画質90以上)の話を記載し、最後の「まとめ(オススメ)」ではFullHD&画質80としましたので、既にストレージに大量に保存しているかもしれない画像ファイル群の一括加工(リサイズ&画質変更)の話もしておく必要があるでしょう。

ということで今回は私が使っている2つのフリーソフトを紹介します。
他にも色々あるようですのでこの2つ以外にもオススメがあれば教えてください。

IrfanView

  • バッチ処理で一括リサイズが可能。
  • ただし上書保存ができない。

バッチ処理画面

IrfanViewの「File」-「Batch Conversion/Rename...」メニューから表示します。
この画面がバッチ処理のメイン画面になります。

IrfanView_batch_conversion.png

オプション設定画面

バッチ処理画面の「Options」ボタンから開きます。
ここでJPEGの画質を設定しておきます。

IrfanView_batch_conversion_options.png

拡張設定画面

バッチ処理画面の「Advanced」ボタンから開きます。
ここで縮小方法などを指定します。

IrfanView_batch_conversion_advanced.png

使い方

※オプション設定画面と拡張設定画面は毎回設定する訳ではありませんのでここでは省きます。

  1. 「バッチ処理画面」の右上から該当の画像ファイル群が存在するフォルダを開きます。

  2. 左中央の「Use current ('Look in') folder」ボタンを選択します。(上記1で指定したフォルダが「Output folder for rsult files: (or placeholders, like: $D)」のテキストボックスに反映されます)

  3. 「Output folder for rsult files: (or placeholders, like: $D)」のテキストボックスの末尾に"resized"を入力し、図中を例にすると"E:\Google ドライブ\screenshot\resized"などとします。

※上記手順3の"resized"は任意の名前で問題ありません。
※上記手順No1とNo2を行っただけでは入力画像ファイルが格納されているフォルダと出力フォルダが同じフォルダの状態となります。IrfanViewでは上書は行えないのでそのままの状態で実行するとエラーになります。別フォルダとするために"resized"を入力します。

縮小革命

  • リサイズ専用ソフト。
  • 画像ファイルをデスクトップのアイコン上にD&Dするとリサイズされる。
  • 上書保存可能。

設定画面

画像ファイルをデスクトップのアイコンにD&Dするだけなので、メイン画面というものが存在しません。いうなればこの設定画面がメイン画面になります。

縮小革命_設定.png

  • 「【3】保存場所」の「Resizedの中に保存」をチェックしておくと画像ファイルのフォルダに"Resized"フォルダを作成され縮小後の画像ファイルが保存されます。(上書なし。これはIrfanViewのバッチ処理と同じ動作になります)
  • チェックを外しておくと上書になります。
  • 「【6】画像形式」に「変換元と同じにする」を選択していても、HEIFはJPEGに変換されて保存されます。必要に応じてHEIFは削除してください。

使い方

エクスプローラーで画像ファイルを格納しているフォルダを開き、対象となる画像ファイル群をデスクトップ上のアイコンにD&Dするだけです。

さいごに

今回はスマホで撮影した画像に対する話を記事にしました。
とくれば次は動画ですね!!

あとmac側のお話はきっと誰かが、、、

後述:PowerPointへの画像貼り付けとファイルサイズの関係

ここでは「貼り付け」==「コピー&ペースト」を利用した貼り付け、とします。

PowerPointへ画像を貼り付けた後に保存するとファイルサイズが大きく変わりました。
上記で記載している画像挿入は元画像とPowerPointのファイルサイズがほぼ等しいので「JPEGが本来あるべきJPEGとしてPowerPointへ取り込まれている」と判断し、その方法で記載しました。

ここでは画像の貼り付けとファイルサイズについて記載したいと思います。

IrfanViewで表示しているオリジナル画像(4,203KB)をCtrl+Cでコピーし、PowerPointにCtrl+Vでペースト

ファイルサイズ: 14,521KB

MSペイントで表示しているオリジナル画像(4,203KB)をCtrl+Cでコピーし、PowerPointにCtrl+Vでペースト

ファイルサイズ: 14,532KB

原因(想像)

  • サイズが3倍近い値なので、BASE64に変換されている???
  • 画像ビューア(IrfanView/MSペイント)で違いはないので、PowerPoint側?

検索結果

検索してみたらPowerPointにもともとある「図の圧縮」がヒットしました。

image.png

これを試して保存しなおしてみると 2,716KB になりました。(BASE64がJPEGに変換された???)

ちなみにですが、JPEGというものはもともと圧縮された状態のものですので「図の圧縮」を利用しても元のJPEGサイズ以下にはならないはずです(実際にそうでしたが)。これはJPEGファイルをZIP圧縮しても同じ結果になります。ですのでJPEGファイル群をZIP化する場合はまとめることだけを目的として速度優先にした方がよいでしょう。

比較

PowerPointの内容を比較してみました。

コピペ前後の比較.png

上記の結果から、コピペ後のPowerPointが14MBに肥大化していたはPNGに変換されていたからですね。(なぜ?)

2021/12/08 追記 - 画像挿入、D&D、貼り付け

さて、もう少し上記の「なぜ?(PNGに変換されて保存される理由)」を調べてみたいと思います。

画像挿入メニューとD&Dではファイルサイズが肥大化しない(JPEGのまま)ことが、また貼り付けたは肥大化することが分かっていました。
まとめると以下の状態です。

挿入方法                JPEG/PNG
画像挿入                JPEG  
D&D                   JPEG  
貼り付け(IrfanView+PowerPointでコピペ) PNG   
貼り付け(MSペイント+PowerPointでコピペ) PNG   

今日、改めてこの関係を見ていて、ふとD&DとコピペってWindowsの処理的に大した差ではないにも関わらず何故違いがあるのか?と。

挿入方法 利用・経由される機能    
画像挿入 PowerPoint単独?      
D&D   OLE            
貼り付け クリップボード       

D&DとコピペってWindowsの処理的に大した差ではない

そんなことはなかったですね。

そして上記を踏まえ検索してみると辿り着きました。

screenshot_2021-12-08_11-46-16_No-00.png

PowerPointでクリップボードからの貼り付け時にビットマップに変換されて保存されるようです。

JPEGは非可逆圧縮で加工を繰り返すと劣化していきます。その影響もあってか一時的にビットマップで貼り付けられるんでしょうかね。さらにPowerPoint保存時には可逆でありながら圧縮の効くPNGになっているのでしょう。そしてさらに上述の「図の圧縮」でPNG->JPEG変換されるのだと思います。(貼り付けオプションで画像の形式が選べるといいですね)

「後述:PowerPointへの画像貼り付けとファイルサイズの関係」からここまでの件をまとめた形で編集しなおしてもよいのですが、こういう過程も面白いかも?ってことで残しておこうと思います。

PowerPoint(というかオフィス系全般?)で画像を取り込む場合の留意事項

  • D&Dで画像貼り付け。(画像挿入メニュー操作は面倒だし)
  • コピペでの画像貼り付けは極力しない。(しても即座に図の圧縮操作。あとからまとめて圧縮はできなさそう)

Qiitaでは?

Qiitaもペーストで

  • 画像アップロード
  • ファイル保存
  • URL化
  • 記事内にリンク

を行ってくれ、すごく便利です。

さて、IrfanViewでコピーしたJPEGを執筆中の記事の中でペーストしてみたらどうなるでしょう?

image.png

PNGになりますね。

これは、、、

  • ブラウザ側で貼り付ける形式をPNGにしている。
  • Qiitaサイト側でPNGにしている。

のどちらかと思います。

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