はじめに
PLATEAUアカデミーの3D都市モデル作成コースに参加しました。本コースはハンズオン形式で行われ、3日間にわたってFME研修、土地利用モデル、都市計画決定情報モデル、交通(道路)モデル、そして建築物モデルの作成について学びました。特に、建築物モデルのLOD1およびLOD2の作成や、属性付与、符号化、品質検査など、実践的な内容を深く理解することができました。
本記事では、PLATEAUアカデミーで学んだこれらの内容のなかで、建物モデルのBlenderでの作成方法について整理してお伝えします。3D都市モデルの作成に興味がある方や、実務での活用を検討されている方の参考になれば幸いです。
使用機材・ソフト
使用ソフト:Blender4.3
CPU:intel Core i7 10875(2.3GHz)
メモリ:32GB
OS:Windows11Pro
作成方法
使用するデータ
・shpファイル(建築物の高さ等の属性付与)
・plyファイル(点群データ)
・tifファイル(航空写真)
作成手順
■Blenderアドオン読み込み
Blenderの標準機能では、shpファイルをインポートできる機能が備わっていないです。そのため、アドオン(拡張機能)で、『BlenderGIS』をインストールする必要があります。
<編集→プレファレンス→アドオン→ディスクからインストール→BlenderGIS.zip→BlenderGISに☑>
※BlenderGISのアドオンをダウンロードしたファイルは、展開せずにzipフィル形式でインポート
オブジェクト(LOD2)作成
shpファイルとplyファイルインポートします。
※shpファイルで設定した位置情報にBlender上でインポートしてくるには、GISのアドオンで座標系を設定した後に、再インポートする必要があります。
面の押し出し(ショートカットキー:E)で、点群データを目安に高さを調整します。
ナイフ機能を使用して、形状をリアルに整えていきます。
※ナイフ(ショートカットキー:K)利用時は、カットの1点目はオブジェクトをはずし、その後辺上を選択してA×2を押すと辺に対して垂線を引くことができます。
ナイフ機能と面の押し出し機能を利用して、階段等を作成してリアルなを建物形状を作成していきす。
テクスチャの貼り付け
UV編集機能を使用して、tifファイルをテクスチャとしてオブジェクトに貼り付けを行います。
<UV→ビューから投影→移動・回転・伸縮でテクスチャ位置を合わせます。>
<マテリアル→新規作成→画像テクスチャ→tifファイル選択→面を選択してマテリアル割り当て>
テクスチャのアトラス化を行います。
<シューティングを開き以下の画像と同じようにノード設定してください。>
<UV編集→データ→UVマップを追加する>
<オブジェクトを全選択→UV→スマートUV投影→アイランドの余白0.020→展開>
<レンダー→レンダーエンジ(Cycles)→ベイクタイプ(ディフューズ)→寄与(直接照明・間接照明の☑を外す)→ベイク→画像(UV編集内)→名前を付けて保存(PNG形式:RGB)>
マテリアルを保存したファイルに変更すれば、完成です。
感想
3日間講習会に参加して、3D都市モデルに必要なデータやソフトについて知ることができました。また、講習会後でも復習しやすい、フリーソフトのBlender、QGISを使用した講習でありがたいと思いました。
今回のような学習機会をいただきまして、ありがとうございました。