SAP
システムに追加機能を開発する場合、ABAPという言語を使い開発をするわけですが。
2022年現在、SAPから提供されている開発ツールは大きく分けて2系統提供されています。
ABAP Workbench Tools
ABAP Development Tools(ADT)
本記事ではそれぞれどういったものかを紹介します。
ABAP Workbench Tools
ABAP Workbench Tools
は旧来から提供されているABAPの開発環境となります。
ABAP
プログラムの開発、テスト、実行など開発に係るツールの集合となっており、ABAP Workbench Tools
にSAP GUI
で接続して開発作業を行います。
- ABAP Dictionary
- ABAP Editor
- Class Builder
- Function Builder
- Screen Painter
- Menu Painter
- Package Builder
- etcetc
ABAP
開発をした事がある人からするとSE38
やSE80
などおなじみのトランザクションかと思います。
歴史が長く、2022年現在の日本では、一般的にABAPの開発作業と言われて、多くの人が思い浮かべる開発環境はこちらなのでは? といった個人の感想ではあります。
後述しますが、最近では、ABAP Development Tools(ADT)
でないと操作できないオブジェクトが出てきており、ここらへん普通に使うような環境では、ABAP Development Tools(ADT)
なると思うので。
各人の置かれている環境によって実感が変わりそうなものではあります。
ABAP Development Tools(ADT)
About the ABAP Development User Guide
オープンソースのクロスプラットフォームIDEであるEclipse
ベースで構築されているABAP
開発環境となり、ABAP Development Tools
省略してADT
と呼ばれます。
2012年に登場した、新しい方のABAP IDE
となります。2022年現在で登場してから10年経ってますが……こう考えるとABAP
って歴史が長い言語ですね。
ABAP Development Tools(ADT)
についてどういうものかは下記のコミュニティ記事やブロク記事が参考になるかと思います。
Keller-Michael/Eclipse_ADT_info_hub
FAQs – ABAP Development Tools for Eclipse
Important changes to the ABAP Development Tools (ADT) release cycle
Get Started with the ABAP Development Tools for SAP NetWeaver
ABAP Development in Eclipse – Part 1
ABAP in Eclipse- The Future of ABAP Development
ABAP Workbench Tools vs ABAP Development Tools(ADT)
SAP
からは2系統の開発ツールが提供されていますが、一部の新しいリポジトリオブジェクトはABAP Workbench Tools
での編集に対応しておらず、ABAP Development Tools(ADT)
を利用する必要があります。
これはABAP Keyword Documentation
のABAP Workbench
のページにも Some newer repository objects can only be edited in the ABAP Development Tools (ADT). と記載されており、一部機能を利用するとなるとABAP Development Tools(ADT)
をつかわないとならいケースが出てきています。
ABAP Keyword Documentation - ABAP Workbench
ここらへんは下記コミュニティブログで触れられており、コメント欄にも色々と意見が書き込まれています。
SE80? ADT? Whatever, Just Wash Your Hands
総評
最近だとCDS view
という機能を使うために、ABAP Development Tools (ADT)
を利用しないとならいケースがあったりすると聞いており。
またSAP
としては、ABAP Development Tools(ADT)
を推進している状況かと思います。