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Cloud DLP(Data Loss Prevention)とは

Google CloudのCloud DLPは、データ内の機密情報を発見、分類、および保護するためのツールです。これにより、データ漏洩のリスクを軽減し、規制遵守をサポートします。Cloud DLPは、個人を特定できる情報(PII)や財務情報、医療情報など、さまざまな機密データをスキャンして識別し、これらのデータを保護するための適切な措置を講じることができます。

PII(Personally Identifiable Information)とは

PIIは、個人を特定できる情報のことを指します。これには、氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレスなどが含まれます。PIIの保護は、データ漏洩を防ぎ、個人のプライバシーを守るために非常に重要です。

サービスアカウント

サービスアカウントは、Google Cloudのリソースにアクセスするための特殊なアカウントです。サービスアカウントにはIAM(Identity and Access Management)ポリシーが適用され、特定の操作の認証と認可が行われます。

IAM(Identity and Access Management)

IAMは、Google Cloudにおけるアクセス制御の基本ツールです。IAMを使用することで、ユーザー、グループ、およびサービスアカウントに対して特定のリソースへのアクセス許可を管理することができます。

データ保護の例:医療機関でのデータ保護

シナリオ

医療機関では、患者の医療記録や個人情報を厳重に保護する必要があります。この医療情報は、機密性が高く、規制によって保護が義務付けられています。ここでは、医療機関がCloud DLPを使用して患者データを保護し、アクセス制御を行う方法について説明します。

要件

  1. 医療記録の発見と分類:患者の医療記録をスキャンし、機密情報を発見・分類する。
  2. アクセス制御:医療記録へのアクセスを適切に制御する。
  3. データ暗号化:データを暗号化して、アクセス権のないユーザーから保護する。

ソリューション

1. Cloud DLPの使用

  • Cloud DLPを使用して、医療記録をスキャンし、PIIやその他の機密情報を識別します。
  • データ内の機密情報を自動的に発見し、分類することで、適切な保護措置を講じることができます。

2. Cloud Storageの利用

  • 医療記録をCloud Storageに保存します。Cloud Storageは、高い耐久性とスケーラビリティを提供し、データの暗号化もサポートしています。

3. IAMとサービスアカウントの設定

  • 各医療従事者には個別のサービスアカウントを作成し、サービスアカウントに必要なIAMロールを割り当てます。
  • IAMグループを設定し、グループごとに適切なアクセス権を付与します。例えば、医師グループには患者の医療記録全体へのアクセス権を付与し、看護師グループには特定の情報へのアクセス権のみを付与します。

実装のまとめ

  1. Cloud DLPで医療記録をスキャンし、機密情報を発見・分類する
  2. Cloud Storageにデータを保存し、暗号化する
  3. IAMを使用してアクセス権を適切に設定し、各ユーザーが必要な情報にのみアクセスできるようにする

データ保護とデータクリーンルームの違い

データ保護とデータクリーンルームは、どちらもデータの安全性とプライバシーを確保するための手法ですが、目的とアプローチが異なります。

データ保護

  • 目的:データの機密性、完全性、および可用性を維持し、不正アクセスやデータ漏洩を防ぐ。
  • 手法:暗号化、アクセス制御、データマスキング、Cloud DLPの使用など。

データクリーンルーム

  • 目的:複数のパーティが共同でデータを分析する際に、データのプライバシーと機密性を維持する。
  • 手法:データの匿名化、制限付き環境での分析、コンプライアンスの確保など。

まとめ

データ保護とデータクリーンルームは、データの安全性とプライバシーを確保するための重要な手法です。データ保護は、主にデータの機密性、完全性、および可用性を維持することを目的としており、Cloud DLPや暗号化、アクセス制御などが含まれます。一方、データクリーンルームは、複数のパーティが共同でデータを分析する際に、データのプライバシーと機密性を維持するために使用されます。それぞれのアプローチは異なる目的と手法を持ち、具体的なシナリオに応じて適切に使い分けることが重要です。

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