はじめに
Google CloudのCompute Engineは、仮想マシン(VM)を提供する強力なクラウドサービスです。Compute Engineでは、データの永続化と効率的なストレージの管理を行うために、いくつかのブロックストレージオプションを提供しています。この記事では、Compute Engineのブロックストレージの種類とそれぞれの特徴、ユースケースについて説明し、最後に比較表を示します。
ブロックストレージの種類
Compute Engineのブロックストレージには主に以下の種類があります:
- Standard Persistent Disks(標準永続ディスク)
- Balanced Persistent Disks(バランス型永続ディスク)
- SSD Persistent Disks(SSD永続ディスク)
- Local SSDs(ローカルSSD)
1. Standard Persistent Disks(標準永続ディスク)
特徴:
- コスト効率が高い
- 高い耐久性
- スナップショットとバックアップのサポート
ユースケース:
- 大規模なデータストレージ
- アーカイブ
- 低頻度アクセスのデータ
2. Balanced Persistent Disks(バランス型永続ディスク)
特徴:
- バランスの取れた性能とコスト
- スナップショットとバックアップのサポート
- 中程度のI/O性能
ユースケース:
- 中程度のI/O操作を伴うアプリケーション
- 一般的なワークロード
3. SSD Persistent Disks(SSD永続ディスク)
特徴:
- 高いI/O性能
- 低レイテンシ
- スナップショットとバックアップのサポート
ユースケース:
- 高I/O要求のワークロード
- リアルタイムアナリティクス
- トランザクション処理
4. Local SSDs(ローカルSSD)
特徴:
- 非常に高いI/O性能
- 超低レイテンシ
- VMに直接接続されるため、VMのライフサイクルに依存
ユースケース:
- キャッシング
- 一時的なデータストレージ
- 高スループットが必要なアプリケーション
比較表
以下に、各ブロックストレージタイプの特徴を比較した表を示します。
特徴 | Standard Persistent Disks | Balanced Persistent Disks | SSD Persistent Disks | Local SSDs |
---|---|---|---|---|
I/O性能 | 低 | 中 | 高 | 非常に高 |
レイテンシ | 高 | 中 | 低 | 非常に低 |
コスト | 低 | 中 | 高 | 高 |
耐久性 | 高 | 高 | 高 | 低 |
スナップショット | サポート | サポート | サポート | サポート外 |
バックアップ | サポート | サポート | サポート | サポート外 |
主なユースケース | アーカイブ、大規模データ | 中程度I/O操作のアプリ | 高I/O要求のワークロード | キャッシング、一時データ |
まとめ
Google CloudのCompute Engineは、様々なユースケースに対応するための多様なブロックストレージオプションを提供しています。標準永続ディスクはコスト効果の高い大規模データストレージに適しており、バランス型永続ディスクは中程度のI/O操作を伴うアプリケーションに理想的です。SSD永続ディスクは高いI/O性能を必要とするワークロードに最適で、ローカルSSDは超低レイテンシが求められる一時的なデータストレージに最適です。