1
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Streamlitを使用した音声解析アプリの作成:OpenAI WhisperAPIの活用

Posted at

スクリーンショット 2024-03-20 160607.png

はじめに

この記事では、OpenAIのWhisperAPIを使用して音声ファイルをテキストに変換し、さらにそのテキストを処理する「音声解析アプリ」の作成方法についてステップバイステップで説明します。PythonとStreamlitを用いて、ユーザーフレンドリーなウェブアプリを構築します。

ステップ1: 開発環境の準備

まずは、必要なPythonパッケージをインストールします。これにはstreamlit、python-dotenv、openaiが含まれます。

pip install streamlit python-dotenv openai

これらのライブラリにより、ウェブアプリの構築、環境変数の管理、OpenAI APIの呼び出しが可能になります。

ステップ2: .envファイルの設定

安全にAPIキーを管理するために、プロジェクトのルートに.envファイルを作成し、OpenAI APIキーを以下の形式で保存します。

OPENAI_API_KEY=APIキー

ステップ3: アプリケーションの基本設定

Streamlitを使用して、アプリケーションの基本的なフレームワークを設定します。まずはアプリのタイトルとAPIキーの入力を設定します。

import streamlit as st
from dotenv import load_dotenv
import os

# 環境変数を読み込む
load_dotenv()

# アプリのタイトルを設定
st.title("音声解析アプリ")

# APIキーの入力欄をサイドバーに設置
api_key = st.sidebar.text_input("OpenAI API Key", type="password", value=os.getenv("OPENAI_API_KEY") or "")
if not api_key:
    st.error("サイドバーからAPIキーを入力してください。")
    st.stop()

ステップ4: 音声ファイルのアップロード

ユーザーが音声ファイルをアップロードできるように設定します。対応するファイル形式を指定して、ファイルアップローダーを追加します。

# 音声ファイルのアップロード
audio_file = st.file_uploader("音声ファイルをアップロードしてください", type=["m4a", "mp3", "webm", "mp4", "mpga", "wav"])

ステップ5: 音声ファイルの文字起こし

WhisperAPIを使用して、アップロードされた音声ファイルをテキストに変換します。このステップでは、OpenAIライブラリを用いてAPI呼び出しを行います。

from openai import OpenAI

# OpenAIクライアントの初期化
client = OpenAI(api_key=api_key)

# 音声ファイルがアップロードされた場合
if audio_file is not None:
    if st.button("音声文字起こしを実行する"):
        with st.spinner("音声文字起こしを実行中です..."):
            # WhisperAPIを使って音声をテキストに変換
            transcript = client.audio.transcriptions.create(
                model="whisper-1", file
                audio_file, response_format="text"
)
# 変換結果を表示
st.success("音声文字起こしが完了しました!")
st.text(transcript["text"]) # 文字起こし結果をテキストとして表示

このコードスニペットは、ユーザーがアップロードした音声ファイルを受け取り、OpenAIクライアントを使用してWhisperAPIに送信し、テキストに変換します。変換が完了すると、結果がアプリケーションに表示されます。

ステップ6: テキストの処理と分析

文字起こしされたテキストに対して、ユーザーが指定した処理を実行します。例えば、テキストの要約や感情分析などです。ここでは、GPTを使ったテキスト処理の例を示します。

# テキスト処理の指示をユーザーから受け取る
process_instruction = st.sidebar.text_input("処理内容の入力(例:このテキストを要約してください)")

# 処理を開始するボタン
if st.button("処理を開始する"):
    if transcript:  # 文字起こし結果が存在する場合
        with st.spinner("テキスト処理を実行中です..."):
            # GPTを使ってテキスト処理
            response = client.chat.completions.create(
                model="gpt-3.5-turbo",
                messages=[
                    {"role": "system", "content": "ユーザーのプロンプトに基づき回答を生成してください"},
                    {"role": "user", "content": process_instruction + transcript["text"]}
                ]
            )
            processed_text = response.choices[0].message.content

            # 処理結果を表示
            st.write("処理結果:")
            st.write(processed_text)
    else:
        st.warning("音声文字起こしの結果がありません。先に音声文字起こしを行ってください。")

このコードは、サイドバーに指示を入力するテキストボックスを追加し、ユーザーが「処理を開始する」ボタンをクリックしたときに、文字起こし結果に対して指定された処理を実行します。処理が完了すると、その結果がアプリケーションに表示されます。
スクリーンショット 2024-03-20 160246.png

まとめ

この記事では、OpenAIのWhisperAPIを活用して音声ファイルをテキストに変換し、そのテキストをさらに処理する「音声解析アプリ」の作成方法を紹介しました。Streamlitを使用してウェブアプリケーションを構築し、ユーザーが簡単に音声ファイルをアップロードして処理結果を得られるようにしました。この基本的なフレームワークをもとに、さまざまな応用が可能です。例えば、特定のテーマに関する情報抽出、言語学習アプリケーションへの応用など、想像力次第で幅広い用途に利用できます。

1
4
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?