はじめに
Snowflakeでは、ストアドプロシージャを使ってデータ操作を自動化し、タスク機能を使ってその処理を定期的に実行することが可能です。本記事では、ストアドプロシージャでデータ変換処理を行い、例として毎日朝9時にその処理を自動的に実行するタスクの設定方法を紹介します。
1. ストアドプロシージャの作成手順
まず、ストアドプロシージャを作成して、必要なデータ操作を自動化します。この例では、MY_SCHEMA.MY_TABLE
というテーブルに対してカラムを変換する処理を行います。
ストアドプロシージャの作成
次のSQLコードで、MY_SCHEMA.MY_TABLE
にストアドプロシージャを作成します。このストアドプロシージャは、number_column
というNUMBER
型のカラムをDATE
型に変換して、新しいカラムにデータを移行し、元のカラムを削除します。
CREATE OR REPLACE PROCEDURE MY_SCHEMA.update_column()
RETURNS STRING
LANGUAGE SQL
AS
$$
BEGIN
-- 新しいDATE型のカラムを追加
ALTER TABLE MY_SCHEMA.MY_TABLE ADD new_date_column DATE;
-- 元のNUMBER型のカラムからDATE型に変換して新しいカラムにデータを移行
UPDATE MY_SCHEMA.MY_TABLE
SET new_date_column = TO_DATE(TO_CHAR(number_column), 'YYYYMM');
-- 元のnumber_columnを削除
ALTER TABLE MY_SCHEMA.MY_TABLE DROP COLUMN number_column;
-- 新しいDATE型のカラムの名前をnumber_columnに変更
ALTER TABLE MY_SCHEMA.MY_TABLE RENAME COLUMN new_date_column TO number_column;
-- 処理が成功した場合のメッセージを返す
RETURN 'Procedure executed successfully.';
END;
$$;
ストアドプロシージャの実行
作成したストアドプロシージャは以下のコマンドで実行できます。
CALL MY_SCHEMA.update_column();
これにより、MY_TABLE
のカラム変換処理が実行されます。
2. タスクの作成とスケジュール設定
次に、このストアドプロシージャを定期的に実行するために、Snowflakeのタスク機能を使用して毎日朝9時に自動的に実行するよう設定します。
タスクの作成
タスクを作成して、毎日朝9時にストアドプロシージャを実行します。日本標準時 (JST) の朝9時に実行するために、UTCの0時に相当するスケジュールを設定します。
CREATE OR REPLACE TASK MY_SCHEMA.update_column_task
WAREHOUSE = my_warehouse -- 実行に使用するウェアハウスを指定
SCHEDULE = 'USING CRON 0 0 * * * UTC' -- 毎日UTC 0時に実行(JSTの朝9時に相当)
COMMENT = '毎日朝9時にupdate_columnを実行'
AS
CALL MY_SCHEMA.update_column();
タスクの有効化
タスクを有効化して、指定したスケジュールに従って実行されるようにします。
ALTER TASK MY_SCHEMA.update_column_task RESUME;
3. タスクの確認と管理
作成したタスクが正しく設定されているかどうかは、以下のコマンドで確認できます。
SHOW TASKS LIKE 'update_column_task';
必要に応じて、タスクの一時停止や再開も可能です。
-
タスクを一時停止する場合:
ALTER TASK MY_SCHEMA.update_column_task SUSPEND;
-
タスクを再開する場合:
ALTER TASK MY_SCHEMA.update_column_task RESUME;
設定後GUIからもデータセット配下のタスクとストアドプロシージャを管理できます。
まとめ
この記事では、Snowflakeでストアドプロシージャを作成し、それを毎日朝9時に定期的に実行するタスクを設定する方法を紹介しました。ストアドプロシージャとタスクを組み合わせることで、複雑なデータ操作を自動化し、効率的なメンテナンスやデータ処理を実現することができます。