概要
Windows Subsystem forL Linux 2 (WSL2) を利用してWindows上でDocker + TensorFlow(GPU)の環境を作成しようとした際に起きた躓きと解決方法をまとめておきます。
問題
Windows Subsystem forL Linux 2 (WSL2) でGPUを利用するにはLinuxカーネルが古い場合、これを更新を行う必要があります。Linuxカーネルが4.19.104
の場合、WSL2からGPU(あるいはCUDA)の利用ができません。
# wsl uname -r
4.19.104-microsoft-standard # *.104ではGPUは利用できない
そこで他記事を参考にwsl --update
を実行してカーネルのバージョンを更新しようとすると、wsl
のコマンド引数に--update
がなく、実行してもそんな引数はないと引数リスト(wsl --help
に相当するもの)が表示される場合があります。
解決方法
2020/08/21(金)時点において、wsl
コマンドの--update
オプションはまだ公開(リリース)されておらず、Windows Insider PreviewのDev チャンネルから入手する必要があります。
2020/06/17(米国時間)に公開された「Windows 10 Insider Preview Build 20150」に含まれるwsl
コマンドのエンハンスを適用することでwsl --update
のコマンドが実行可能になります。
Windowsの設定メニューから更新とセキュリティ
画面を表示し、Windows Insider Program
から下図の様に設定を変えてください。Dev チャンネルに接続することでWindows Updateに「Windows 10 Insider Preview Build 20150」が現れインストールできます。