#はじめに
本題はここコンポジションからです
##読者対象
読者対象はプログラミング初学者です。
といっても全くの初学者ではなく、Railsチュートリアルを終えたレベルと定義します。
##オブジェクト指向設計実践ガイド
オブエジェクト指向設計実践ガイドの記事は、他の方も書いてありますが、
一度に全部まとめたものが多かったです。
この記事は、オブエジェクト指向らしく、各章ごとに、単一責任に、シンプルさを意識して書きました。
余談ですが、とある弁護士が弁護士は六法全書を丸暗記してないが、各条文を見ただけで、関係ある条文、知識を思い出すそうです。
この記事は、オブジェクト指向設計実践ガイドってこんなこと書いてあったなーと思いだすための記事でもあります。
また、オブエジェクト指向設計実践ガイドを読んだことがなくても、こういうことが書いてあるとのかー、とさわりだけでも理解して頂けたら幸いです。
##オブジェクト指向設計実践ガイドで得た3つのポイント
リファクタリング前のコードを読み、コードの危うさを察知できる。
リファクタリングするために、より抽象的なコードの書き方を学べる。
gemなどの抽象的なコードを読解できる。
##一問一答
一問一答風の構成にしています。
リファクタリング前のコードを読み、コードの危うさ、嗅覚を養っていきましょう。
その後、リファクタリング前のコードの危うさを説明し、自分なりにリファクタリングしたコードを書いてみましょう。
最後に、もう一度、リファクタリング前のコードと、リファクタリング後のコードを読み比べ、
抽象的な思考、抽象的な書き方を共に学んでいきましょう。
#コンポジション
今回は第8章コンポジションについて説明します。
下記リファクタリング前のコードは継承、フックメッセージが適切に使われおり、十分に使えるコードです。
今回は、継承を使わない観点、コンポジションという観点からリファクタリングして見て下さい。
オブエジェクト指向実践ガイドの第8章 「コンポジションでオブジェクトを組み合わせる」、
この章を一部理解していると言えるでしょう。(残りの知識は別記事に書きます)
##リファクタリング前
class Bicycle
attr_reader :size, :parts
def initialize(args = {})
@size = args[:size]
@parts = args[:parts]
end
def spares
parts.spares
end
end
class Parts
attr_reader :chain, :tire_size
def initialize(args={})
@chain = chain || default_chain
@tire_size = tire_size || default_tire_size
post_initialize(args)
end
def spares
{
tire_size: tire_size,
chain: chain
}.merge(local_spares)
end
def post_initialize(args)
nil
end
def local_spares
{}
end
def default_chain
"10-speed"
end
def default_tire_size
raise NotImplementedError
end
end
class RoadBikeParts < Parts
attr_reader :tape_color
def post_initialize(args)
@tape_color = args[:tape_color]
end
def local_spares
{tape_color: tape_color}
end
def default_tire_size
"23"
end
end
class MountainBikeParts < Parts
attr_reader :front_shock, :rear_shock
def post_initialize(args)
@front_shock = args[:front_shock]
@rear_shock = args[:rear_shock]
end
def local_spares
{rear_shock: rear_shock}
end
def default_tire_size
"2.1"
end
end
road_bike = Bicycle.new(size: "L",parts: RoadBikeParts.new(tape_color: "red"))
road_bike.size
road_bike.spares
###継承を使わない書き方
Partsクラスを各サブクラスが継承しています。
継承を使わない観点からリファクタリングしてみましょう。
##リファクタリング後
class Bicycle
attr_reader :size, :parts
def initialize(args = {})
@size = args[:size]
@parts = args[:parts]
end
def spares
parts.spares
end
end
class Parts
attr_reader :parts
def initialize(parts)
@parts = parts
end
def spares
parts.select{|part| part.needs_spare}
end
end
class Part
attr_reader :name, :description, :needs_spare
def initialize(args)
@name = args[:name]
@description = args[:description]
@needs_spare = args.fetch(:needs_spare,true)
end
end
chain = Part.new(name: "chain",description: "10-speed")
road_tire =
Part.new(name: "tire_size",description: "23")
tape =
Part.new(name: "tape",description: "red")
mountain_tire =
Part.new(name: "tire_size",description: "2.1")
rear_shock =
Part.new(name: "rear_shock",description: "Foc")
front_shock =
Part.new(name: "front_shock",
description: "Manitou",
needs_spare: false)
road_bike_parts =
Parts.new([chain,road_tire,tape])
road_bike =
Bicycle.new(
size: "L",
parts: road_bike_parts
)
road_bike.size
road_bike.spares
##コンポジション
かなりすっきりしましたね!
ただ、インスタンス作成の処理がごちゃごちゃしているので、
まだ改善の余地はあります。(後日、別記事で書きます)
継承使って書くか?
コンポジションで書くか?
私の現在のレベルではうまく説明できません。
引用します。
一般的なルールとしては、直面した問題がコンポジションによって解決できるなら、
コンポジションで解決することを優先するべきです。(中略)
継承がより良い選択肢であるのは、継承が低いリスクで高い利益を生み出してくれるときです。
『オブジェクト指向設計実践ガイド』 p229