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UbuntuでOpenVPNサーバーを5分で構築した話【openvpn-install】

Last updated at Posted at 2024-12-15

はじめまして、合同会社AI Forward代表の寺園です。

業務でVPNサーバーが必要になり、Ubuntuで簡単に構築できる方法を探していたところ、openvpn-installというスクリプトを見つけました。

これが思いのほか手軽だったので、導入手順や使用したVPS(Contabo)のおすすめポイントを紹介します。

Contaboの東京リージョンが高速でおすすめ

まず、VPN用サーバーとしてContaboのVPSを選びました。

選択したのは以下の条件です

  • 契約期間: 1ヶ月
  • リージョン: Asia (Japan)(東京リージョン)
  • 50 GB NVMe, Ubuntu 24.04, 10 TB Out + Unlimited In
  • 5.85 USD(約900円/月)

image.png

実は最初、ヨーロッパリージョン(ドイツなど)で1.7 USD安いプランも試してみましたが、通信速度がとても遅く、fast.comで500kbps程度しか出ませんでした。

speedtest.netで現地サーバーに接続しても5mbps程度しか出ませんでした。

東京リージョンならその差額分(270円程度)以上の快適さ(検証した時は100mbps前後)が得られます。特別な理由がなければ、少し高くても東京リージョンを選ぶことを強くおすすめします。

Ubuntu 24.04上でのOpenVPN構築手順

ここで使用するのはNyr氏が公開しているopenvpn-installスクリプトです。

GitHubはこちら → Nyr/openvpn-install

手順概要

  1. サーバー初期設定
    VPSを契約し、付与されたIPアドレスにrootユーザーでSSH接続します。

    ※初期設定後はrootユーザーでの直接ログインを無効化し、一般ユーザーでの鍵認証ログインへ切り替えることをおすすめします。

  2. パッケージ更新

    sudo apt update
    sudo apt upgrade -y
    
  3. スクリプトのダウンロードと実行

    wget https://raw.githubusercontent.com/Nyr/openvpn-install/master/openvpn-install.sh
    chmod +x openvpn-install.sh
    sudo ./openvpn-install.sh
    

    実行すると対話式で以下のような項目を聞かれますが、基本的にデフォルトで問題ありません

    • プロトコル(UDP推奨):UDP
    • ポート番号(デフォルト):1194
    • DNSサーバー選択(デフォルト):1
    • クライアント名(デフォルト):client

    これでOpenVPNがセットアップされ、client.ovpnといったクライアント設定ファイルが自動生成されます。

クライアントファイル(.ovpn)の取得

サーバー上にできあがったclient.ovpnファイルをローカル端末に持ってくる必要があります。

ここでは、2つの方法を紹介します。

方法1:scpコマンドで取得(安全でおすすめ)

scpコマンドを使えば、サーバーから直接ローカル端末にファイルをダウンロードできます。

scp user@example.com:~/client.ovpn .
  • example.comはサーバーのIPアドレスまたはドメイン名に置き換えてください。
  • userはサーバーのユーザー名です。デフォルトではrootが一般的です。

実行後、client.ovpnがローカルのカレントディレクトリにダウンロードされます。

方法2:一時的なオンラインストレージを活用(楽だけどちょっと危ないかも)

file.ioという無料サービスを使うと、ファイルを一時的にアップロードしてURL経由でダウンロードできます。

このサービスは1回ダウンロードするとファイルが削除される仕組みです。

curl -F "file=@./client.ovpn" https://file.io

実行するとURLが返ってくるので、そのURLをローカル端末で開けばclient.ovpnを簡単にダウンロードできます。

この方法は、scpを使えない環境で役立ちます。

使用感

  • 対話式でセットアップが終わるので、面倒な設定ファイル編集は必要ありません。
  • 東京リージョンVPS上だと速度も良好で、動画視聴にも耐えうる快適さでした。
  • クライアントを増やしたい場合も、再度スクリプトを実行すれば追加・削除が簡単です。

WireGuard版も存在

同じNyr氏が、WireGuard用のスクリプトも公開しています。

GitHubはこちら → Nyr/wireguard-install

WireGuardはOpenVPNより軽量で高速と評判なので、さらなるパフォーマンスを求める場合は、WireGuard版を試してみるのも良い選択肢です。

注意点

  • ポート開放を忘れずに
    OpenVPNのデフォルトポート1194/udpをファイアウォールで許可してください。
    sudo ufw allow 1194/udp などで対応)

  • client.ovpnファイルは秘密鍵も含まれます
    外部に漏れないよう慎重に扱ってください。

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