はじめに
以前の記事で Docker Desktop をやめて minikube を使うようにしました
その際、いくつか引っ掛かった罠があったので残しておきます
minikube の起動
当然、 docker コマンドを使う前に minikube を起動しておく必要があります
具体的には以下の３つのコマンドを実行します
$ minikube start
😄 Darwin 11.6 上の minikube v1.23.2
✨ プロフィールを元に、 hyperkit ドライバを使用します
👍 コントロールプレーンのノード minikube を minikube 上で起動しています
🔄 既存の hyperkit VM を "minikube" のために再起動しています...
🐳 Docker 20.10.8 で Kubernetes v1.22.2 を準備しています...
🔎 Kubernetes コンポーネントを検証しています...
▪ イメージ gcr.io/k8s-minikube/storage-provisioner:v5 を使用しています
🌟 有効なアドオン: storage-provisioner, default-storageclass
🏄 完了しました！ kubectl が「"minikube"」クラスタと「"default"」ネームスペースを使用するよう構成されました
$ minikube pause
⏸️ Pausing node minikube ...
⏯️ 次のnamespaceに存在する 14 個のコンテナを停止しました: kube-system, kubernetes-dashboard, storage-gluster, istio-operator
$ eval $(minikube docker-env)
ちなみに、 minikube を起動していないまま docker を実行すると、以下のようなエラーになります
$ docker run hello-world
docker: Cannot connect to the Docker daemon at tcp://xxx.xxx.xxx.xxx:xxx. Is the docker daemon running?.
See 'docker run --help'.
SAM などの内部的に docker を使っているツールを使う際にも要注意です
minikube を起動せずに sam build を実行すると、以下のようなエラーが発生します
Starting Build inside a container
Building codeuri: functions/accounts/ runtime: python3.8 metadata: {} functions: ['XXXFunction']
Build Failed
Error: Docker is unreachable. Docker needs to be running to build inside a container.
ローカルディレクトリーのマウント
こちらも先日の記事ですが、 Lambda 関数を SAM で管理していました
minikube への乗り換え後、 Lambda 関数を変更して SAM を動かしたところ、
なぜかエラーが発生してしまいました
SAM のビルドディレクトリーを見ると、各関数のディレクトリーが空っぽになっています
エラー原因は SAM が内部で docker を動かした際、ローカルディレクトリーをマウントできていないことでした
以下のブログを参考に、 minikube 経由でローカルディレクトリーをマウントしました
minikube mount でホームディレクトリー配下をマウントしておきます
minikube でのマウント済状態であれば、 docker からのマウントも可能になります
$ minikube mount $HOME:$HOME
📁 Mounting host path /Users/oec into VM as /Users/oec ...
▪ マウントタイプ:
▪ ユーザー ID: docker
▪ グループ ID: docker
▪ バージョン: 9p2000.L
▪ メッセージのサイズ: 262144
▪ Permissions: 755 (-rwxr-xr-x)
▪ Options: map[]
▪ アドレスをバインドします: xx.xx.xx.xx:xxx
🚀 Userspace file server: ufs starting
✅ Successfully mounted /Users/oec to /Users/oec
📌 NOTE: This process must stay alive for the mount to be accessible ...
このプロセスは生きたままにしておく必要があるので、
別途新しくターミナルを開いて SAM を実行すると正常にデプロイできました
SAM のようにローカルディレクトリーを参照する仕組みのものを使う場合、
あらかじめ minikube mount $HOME:$HOME を実行しておきましょう
localhost の変更
AI に学習させる画像にアノテーションをしようと CVAT をローカルで動かしてみたら、
CVAT の GUI が動くはずの http://localhost:8080 が Not Found になりました
CVAT はローカルでの起動時、 docker-compose を使用します
minikube で docker を動かす場合、 localhost ではアクセスできず、
minikube の IP を指定する必要がありました
前回の記事で hosts に以下のようにして登録しています
echo "`minikube ip` docker.local" | sudo tee -a /etc/hosts > /dev/null
なので、 http://localhost:8080 ではなく、 http://docker.local:8080 でアクセスする必要があります
また、 CVAT の docker-compose.yml 内に、以下のように localhost の記載箇所があります
- traefik.http.routers.cvat.rule=Host(`${CVAT_HOST:-localhost}`) &&
PathPrefix(`/api/`, `/git/`, `/opencv/`, `/analytics/`, `/static/`, `/admin`, `/documentation/`, `/django-rq`)
このようにコンテナ定義等で localhost を使っている場合も docker.local に変更してから動かします
非常に面倒ですが、 minikube を使う以上は localhost -> docker.local の置換が必要です
おわりに
案外あっさり minikube に乗り換えられたと思ったのですが、まだまだ罠がありそうです
マウントは常にしておきたいので、 macOS の起動時に以下の4つを実行するようにしておけば良さそうですね
minikube start
minikube pause
minikube mount $HOME:$HOME
また、 docker を使うターミナルでは以下を先に実行しておきます
eval $(minikube docker-env)
localhost の問題は厄介なので、何か画期的で楽な解決方法がないものか、、、