LoginSignup
18
6

More than 1 year has passed since last update.

Elixir Livebook で衛星データプラットフォーム Tellus から台風情報を取得して地図にプロットする

Last updated at Posted at 2022-11-11

はじめに

日本発の衛星データプラットフォーム Tellus を Elixir Livebook から使ってみました

以前 Python でやっていたので、 Elixir 版にしようかと

今回実装したノートブックの全量はこちら

この記事ではゲヒルン株式会社の台風情報APIを使用しています

©Gehirn Inc.

実行環境

このリポジトリーの Docker コンテナ上で実行しました

Tellus の使い方

アカウント作成方法はこちら

Tellus OS という、ブラウザ上で地図に衛星データをプロットする方法も説明されています

ただし、今回私が紹介するのは API 経由でデータを取得する方法です

台風情報APIの購入(無料)

Tellus の衛星データは Tellus Market から購入することができます

購入といいつつ、無料で使えるものもたくさんあります

上部メニューの「サービス」->「Tellus Market」をクリックしてください

スクリーンショット 2022-11-11 17.53.44.png

Tellus Market の画面では様々な商品を検索することができます

スクリーンショット 2022-11-11 17.58.53.png

今回は台風情報を使うので「台風情報(アーカイブ)」をクリックします

遷移した先にある「購入ページへ」をクリックします

スクリーンショット 2022-11-11 17.54.29.png

必要な項目を記入して、最下部のチェックボックス2つにチェックしてから「購入する」をクリックします

スクリーンショット 2022-11-11 17.54.44.png

これで台風情報が使えるようになりました

トークンの作成

Tellus の API を呼び出すためのトークンを作成します

画面右上のログインユーザー名->「開発環境」をクリックします

スクリーンショット 2022-11-11 18.03.27.png

「トークンの発行」をクリックすると、新しいトークンが作成され、下に表示されます

スクリーンショット 2022-11-11 18.03.53.png

これで API を呼ぶ準備ができました

セットアップ

Livebook を起動してノートブックを開きます

以下のコードをノートブック上で実行してください

Mix.install([
  {:httpoison, "~> 1.8"},
  {:json, "~> 1.4"},
  {:kino, "~> 0.8"},
  {:kino_maplibre, "~> 0.1"}
])

必要なライブラリをインストールします

  • httpoison: REST API を呼び出す
  • json: JSON をエンコード、デコードする
  • kino: 実行結果を可視化する
  • kino_maplibre: 実行結果を地図上に可視化する

以下のコードを実行するとテキストエリアが表示されるので、 Tellus で作っておいたトークンを入力します

token_input = Kino.Input.text("Token")

台風情報の商品ID( Tellus の「購入済み」画面から確認できます)を設定しておきます

typhoon_product_id = "c34f78fc-3b20-4a0a-a692-c402a0d8cdbe"

Tellus の認証

Tellus の API は、まず自分で発行したトークンと商品IDを認証用 API に送信して、対象商品用の認証トークンを取得します

その後、対象商品用の認証トークンを対象商品の API 呼び出しに使用します

以下のコードで Tellus の認証処理を定義します

auth_url = "https://www.tellusxdp.com/api/manager/v2/auth/token/"
json_header = {"Content-Type", "application/json"}

get_product_info = fn product_id ->
  request_body = JSON.encode!(%{product_id: product_id})
  auth_header = {"Authorization", "Bearer " <> Kino.Input.read(token_input)}

  auth_url
  |> HTTPoison.post!(request_body, [auth_header, json_header])
  |> then(&JSON.decode!(&1.body))
end

以下のコードを実行すると、台風情報用の認証トークンが取得できます

この認証トークンは一時的なものなので、一定時間経過すると有効期限が切れます

有効期限が切れてエラーが発生した場合はもう一度認証トークンを取得し直してください

typhoon_product_info = get_product_info.(typhoon_product_id)

スクリーンショット 2022-11-11 18.15.41.png

以下のコードで台風情報取得用の認証ヘッダーを設定します

auth_header = {"Authorization", "Bearer " <> typhoon_product_info["token"]}

台風一覧の取得

以下のコードを実行すると、過去に発生した台風の一覧が取得できます

台風情報 API リファレンスは以下のサイトで公開されています
(各商品の詳細ページに API リファレンスへのリンクがあります)

typhoon_events_url = typhoon_product_info["base_url"] <> "/archive/typhoon/events.json"

typhoon_events =
  typhoon_events_url
  |> HTTPoison.get!([auth_header, json_header])
  |> then(&JSON.decode!(&1.body))

スクリーンショット 2022-11-11 18.20.20.png

台風情報の取得

個別の台風を指定して、台風の軌跡を取得します

以下のコードで台風情報の取得処理を定義します

get_typhoon_points = fn event_id ->
  url = typhoon_product_info["base_url"] <> "/archive/typhoon/" <> event_id <> "_point.json"

  url
  |> HTTPoison.get!([auth_header, json_header])
  |> then(&JSON.decode!(&1.body))
end

台風一覧から適当な台風の eventId を見つけて指定します

今回は令和3年の台風第8号「ニパルタック」を指定しました

typhoon_points = get_typhoon_points.("TC2111")

スクリーンショット 2022-11-11 18.25.41.png

台風情報の地図へのプロット

取得した台風情報を地図にプロットして、台風の軌道を見てみましょう

地図にプロットできる形に台風情報を整形します

marker_list =
  typhoon_points["features"]
  |> Enum.map(fn feature ->
    coordinates = feature["geometry"]["coordinates"]

    %{
      "lat" => Enum.at(coordinates, 1),
      "lng" => Enum.at(coordinates, 0)
    }
  end)

スクリーンショット 2022-11-11 18.27.33.png

次のセルを追加するとき、「+Smart」->「Map」を選択してください

Livebook の Smart Cells の機能によって、簡単に地図を表示します

スクリーンショット 2022-11-11 18.28.01.png

スクリーンショット 2022-11-11 18.29.31.png

CENTER に 140, 35 (日本近辺の座標)を入力し、 ZOOM を 3 に設定します

LAYER に適当な名前を入れて、 Source は marker_list を選択します

Source の右 Coodinates format に「Two columns」を選択し、 Longtitude に「lng」、 Latitude に「lat」を選択します

Color や Radius 、 Opacity は適当に設定してください

スクリーンショット 2022-11-11 18.32.15.png

この状態でセルを実行します

スクリーンショット 2022-11-11 18.34.28.png

台風の軌道が表示できました!

おわりに

Map の Smart Cells の使い方(指定する変数の形式)がいまいち分からず苦労しました

でも Smart Cells だと本当に簡単に地図上で可視化できるのは素晴らしいですね

この方法だと台風の大きさや強さが表せないのが難点ですが、、、

次回は別のデータを可視化してみたいと思います

18
6
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
18
6