はじめに
LPやコーポレートサイトでよく、スクロールするとコンテンツがフワッとフェードインするサイトが見られます。
本記事は、自分がNuxt.jsを使ってこの機能を実装した時に、ライブラリ、jQuery未使用で実装した内容を記事にします。
完成イメージをCodePenに載せているのでご参考にしてください。
See the Pen scroll-fade-in by Matsumoto (@RyoTa0222) on CodePen.
目次
- コンポーネントの作成
- v-ifとv-showの違い
- アニメーションを適用する
- 動作確認
- 最後に
1. コンポーネントの作成
Vue.jsで実装するため、機能が共通している部分をコンポーネントにします。今回では、「スクロールしていくとコンテンツがフェードインする」という部分が共通の機能となるため、この部分をコンポーネントにします。
<template>
<div>
<slot v-show="visible"></slot>
</div>
</template>
<script>
export default {
data() {
return {
visible: false
};
},
created() {
window.addEventListener("scroll", this.handleScroll);
},
destroyed() {
window.removeEventListener("scroll", this.handleScroll);
},
methods: {
handleScroll() {
if (!this.visible) {
var top = this.$el.getBoundingClientRect().top;
this.visible = top < window.innerHeight + 100;
}
}
}
}
</script>
テンプレートの部分では、slot
でコンテンツの置換を行っています。変数のvisible
はデフォルトでfalse
となっており、非表示の状態になっています、このコンポーネントでは、スクロールイベントを設定し、デフォルトで非表示の要素が一定の高さにくるとvisible
がtrue
になり、表示されます。
this.$el.getBoundingClientRect().top;
では、ブラウザの表示領域の左上を(0, 0)として、そこから要素の上端までの相対位置の値が返ってきます。なので、this.visible = top < window.innerHeight + 100;
では、ブラウザのウインドウの高さに100pxを足した値よりtopの値が小さくなった時に、this.visible
にtrue
が代入されます。
次に、描画するかどうかをv-if
とv-show
のどちらで切替を行うかについてお話します。
2. v-ifとv-showの違い
v-if
はDOMへの描画の切替を行います。そのため、DeveloperToolsを用いるとその要素が描画されていないことがわかります。
一方で、v-show
は、画面への表示、非表示の切替がCSSで行われます。つまりDOM上では常に描画された状態であり、例えばv-show="false"
は、CSSでdisplay: none;
が与えられて非表示になっています。
今回のケースでどちらを用いるのが最適かというと、いろいろなサイトを見てもらうとわかるのですが、ページの長さがコンテンツの表示、非表示に関係なく同様となっています。つまり、DOM上には常に描画された形であり、v-show
によって切り替えるのが正しいです。
3. アニメーションを適用する
Vue.jsでアニメーションといえば、トランジションをまず頭に思い浮かべます(トランジションについて)。Vue.jsのドキュメントにも以下のように書いてあります。
Vue は、transition ラッパーコンポーネントを提供しています。このコンポーネントは、次のコンテキストにある要素やコンポーネントに entering/leaving トランジションを追加することを可能にします:
- 条件付きの描画 (v-if を使用)
- 条件付きの表示 (v-show を利用)
- 動的コンポーネント
- コンポーネントルートノード (Component root nodes)
ただ、ここまで説明しておいて、今回はトランジションを使っておらず、CSSのanimationを使ってフェードインを実装しています
理由としては、自分がなかなかトランジションを使いこなせていないからです、、、そのうちトランジションマスターになってこの記事が更新されると信じています笑
<template>
<div :class="{fadeIn: visible}">
<slot v-show="visible"></slot>
</div>
</template>
<style>
.fadeIn {
animation: fadeIn 2s;
}
@keyframes fadeIn {
0% {
opacity: 0;
transform: translateY(100px);
}
100% {
opacity: 1;
transform: translateY(0px);
}
}
ここでは、templateのdiv要素に対して、visibleがtrueとなった場合に動的にfadeIn
というクラス名が付与されています。
そして、CSSでfadeInという名前の@keyframes
でアニメーションを作っています。
4. 動作確認
今回はコンポーネントの名前をFadeInComponent
としています。
このコンポーネントを呼び出す時は、<fade-in-component>
タグの子要素に表示させたい中身を記述するだけです!
<fade-in-component>
<section>
<div class="wrapper">
<h1>Title00</h1>
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<div class="d-flex justify-space-around my-4">
<v-btn depressed color="info">button</v-btn>
<v-btn outlined color="info">button</v-btn>
</div>
</div>
</section>
</fade-in-component>
動作確認の方は、冒頭のCodePenの方で確認してみてください!また、animation: fadeIn 2s;
の秒数やthis.visible = top < window.innerHeight + 100;
の部分を変えたりして、好みに調整してみてください!
5. 最後に
今回実装したものは一つの方法でしかありません。ライブラリやjQueryに依存せず、他にももっといい方法があるかもしれないので、発見出来次第、追記していきたいと思っています!