はじめに
MacにJavaの開発環境を構築したので、手順を以下に纏めます。
"Hello World"を出力するまでを記載します。
※ マシンのOSのバージョンは、macOS High Sierra 10.13.4です。
前提条件
Pleiades All in One Eclipse では、自動デフォルト設定機能により、
既存のJDK環境に依存することなく、コンパイラなどのパスが自動でセットされます。
よって、JDKは不要ですが、古いバージョンのJDKが気になる方は、
参考情報（JDKのアンインストール方法）の手順で事前に削除して下さい。
1. Eclipse
1-1. ダウンロード
Pleiades All in One Eclipse を以下のサイトからダウンロードします。
http://mergedoc.osdn.jp/
(1) Eclipse 4.7 Oxygenを選択します。
(2) Mac 64bit(Full Edition)とJavaを選択します。
1-2. インストール
(1) pleiades-4.7.2-java-mac-jre_20171225.dmgを実行します。
(2) Applicationsにドラッグ＆ドロップします。
1-3. 起動
初回起動時に「開発元が未確認のため開けません」と警告が表示される場合があります。
その場合、右クリックで開くと以下のようなダイアログが表示されるため、
「開く」をクリックしてください。
２回目以降、この警告は表示されません。
ワークスペースは任意のディレクトリを選択して下さい。
2. Spring Tool Suite（STS）
EclipseでSpring開発するためのプラグインをインストールします。
Spring-Bootもこれで開発します。
(1) メニューのヘルプ → Eclipseマーケットプレースを選択します。
(2) 「STS」で検索を行い、インストールを実施します。
(3) 選択されたフィーチャーの確認画面では、そのまま確認ボタンを押下します。
(4) ライセンスのレビュー画面では、「使用条件の条項に同意します」を選択し、完了ボタンを押下します。
※ インストール中に「インストールする項目の収集中にエラーが発生しました」が発生した場合
ローカルにキャッシュしているサーバの情報が古いことが原因で発生しています。
参考情報（サーバの情報を更新）の手順でサーバの情報を更新して下さい。
更新後、再度インストールを行えばエラーなくインストールできます。
(5) パッケージ・エクスプローラ上で右クリック → 新規 → その他で
SpringとSpring Bootが追加されていることが確認できます。
3. プロジェクトの作成
Spring スターター・プロジェクトで作成します。
※ ファイル → 新規 → Gradle プロジェクトから作成する方法もありますが、
SpringBootの依存関係などを手動でbuild.gradleに記述する必要があります。
(1) プロジェクトの作成
ファイル → 新規 → その他 → Spring スターター・プロジェクトを選択
(2) 型で『Gradle (Buildship 2.x)』を選択する以外は、デフォルトのまま「次へ」進みます。
(3) 『Web』を選択し、「次へ」進みます。
(4) 最後に、確認画面が表示されるので、「完了」ボタンをクリックします。
4. プロジェクトの確認
(1) プロジェクトの実行
プロジェクトを 右クリック → 実行 → Spring Boot アプリケーション を選択します。
(2) コンソールの確認
コンソールに以下のようなログが出力されていれば成功です。
(3) デフォルトのページ確認
localhost:8080にアクセスします。
デフォルトのWebページを用意していない為、エラーとなります。
5. Webページの作成
(1) クラスの作成
ファイル → 新規 → クラスを選択
(2) ここでは『 HelloController』という名前で作成します。
名前以外はデフォルトのままです。
以下のプログラムが出来上がります。
package com.example.demo;
public class HelloController {
}
(3) "Hello World"を出力するように変更します。
package com.example.demo;
import org.springframework.web.bind.annotation.RequestMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.RestController;
@RestController
public class HelloController {
@RequestMapping("/")
public String index() {
return "Hello World";
}
}
(4) プロジェクトを再実行し、localhost:8080にアクセスします。
※ ここで8080ポートが既に利用されていることで、エラーが表示される場合は、
src/main/resources/application.propertiesを開き、
その他のポート番号を以下のように指定して下さい。
server.port=8081
プロジェクトを再実行し、localhost:8081にアクセスすることで、
Hello Worldが表示されます。
参考情報（JDKのアンインストール方法）
(1) 既存環境の確認
次のコマンドを実行します。
$ /usr/libexec/java_home -V
Matching Java Virtual Machines (2):
1.8.0_151, x86_64: "Java SE 8" /Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk1.8.0_151.jdk/Contents/Home
1.7.0_65, x86_64: "Java SE 7" /Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk1.7.0_65.jdk/Contents/Home
/Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk1.8.0_151.jdk/Contents/Home
上記の例では、2つのJDKがインストールされています。
(2) JDKのアンインストール
アンインストールは、rm コマンドを実行します。
削除するパスは、確認コマンドで出力された「/Library/Java〜」の部分を指定します。
また、管理者権限でないと消せないので sudo を頭につけます。
（パスワードが要求されますので、管理者のパスワードを入力して下さい）
上記での例を以下に示します。
$ sudo rm -rf /Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk1.8.0_151.jdk/Contents/Home
Password:
$ sudo rm -rf /Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk1.7.0_65.jdk/Contents/Home
(3) アンインストール後の環境確認
(1)と同様、次のコマンドを実行します。
$ /usr/libexec/java_home -V
Unable to find any JVMs matching version "(null)".
Matching Java Virtual Machines (0):
Default Java Virtual Machines (0):
No Java runtime present, try --request to install.
参考情報（サーバの情報を更新）
(1) メニューのEclipse → 環境設定を選択します。
(2) 左パネルから、インストール/更新の使用可能なソフトウェア・サイトを選択します。
(3) エラーが発生したロケーションを選択し、再ロードボタンを押下します。
この例では、「SpringSource Update Site for Eclipse 4.7」がエラーの原因となったロケーションです。
参考情報（Springのプロジェクト）
Springのプロジェクトには2種類あります。
(1) Spring レガシー・プロジェクト
SpringFrameworkを利用するプログラム全般で利用します。
SpringBootの機能を使わないのであれば、こちらを選択します。
(2) Spring スターター・プロジェクト
SpringBootの機能を使ったアプリケーションを作成する場合に利用します。
参考情報（Gradle プラグイン）
EclipseのGradleプラグインには以下の種類があります。
・Gradle IDE
Nodeclipseが配布しているプラグイン
Eclipse Marketplaceからインストールします。
・STS
・Buildship
eclipse.org から公式の Gradle プラグイン Buildship がリリースされました。
Pleiades All in One にも追加済み。
2つインストールしてるとSpringプロジェクトを作る際に、選択することができます。
・Gradle (STS)
・Gradle (Buildship)