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電子回路設計の基礎 ~1章: アナログ回路について~

Last updated at Posted at 2018-04-28

前説

この記事では、普段はエンジニアとして仕事をしている私が、あまりこれまで気にしてこなかったパソコンってどういう仕組みなのでしょうか?という疑問に答えるために自習をした記事です。
読みづらい部分等がありましたら申し訳ございません。

参考サイト

http://startelc.com/elc/elc1_nElc.html
http://www.kairo-nyumon.com/analog_guide.html
https://sagara-works.jp/research-and-development/transistor/

ゴール

CPUを自作してみたい!

コンテンツ

基礎編

  • 第1章 アナログ回路について
    • アナログ回路はなぜ難しい?
    • アナログ回路の設計に必要な基礎知識
  • 第2章 電気回路 入門
    • 電気回路の基礎
    • 容量とインダクタ
    • 交流回路と複素数
    • インピーダンスとアドミタンス
    • 交流回路(交流理論)の基礎
    • 電気回路のまとめ
  • 第3章 制御工学 入門
    • 制御工学(制御理論)の基礎
    • ラプラス変換
    • 制御工学の問題の解き方
    • 伝達関数の求め方
    • 伝達関数ってなに?
    • 周波数特性とボード線図
    • フィードバック制御
  • 第4章 アナログ電子回路
    • アナログ電子回路の基礎
    • トランジスタの特性
    • 増幅回路の動作原理
    • 負荷線の引き方
    • バイアス電圧と信号電圧
    • 周波数特性の考え方
    • フィードバック(負帰還)
  • 第5章 オペアンプ
    • オペアンプとは何か?
    • オペアンプの特徴
    • オペアンプがすごい理由

実践編

  • 第1章 実践で習得!電子回路
    • 工作で覚える電子回路
    • 当サイトに沿って学習する方法
    • 必要な工具・測定器
    • 電子部品などの揃え方
    • 格安オシロスコープ
    • 「はんだ」を使わない電子工作
  • 第2章 初心者に最適 学習キット
    • キットで遊ぼう電子回路
    • 学習キット組み立ての様子
  • 第3章 矩形波 発生回路
    • 矩形波(方形波)を作る
    • 抵抗分圧回路
    • コンパレータ(比較器)
    • 矩形波(方形波)発生回路
    • RC回路と時定数
    • 矩形波(方形波)発生回路の理論的な理解
  • 第4章 明るさ調整 LED回路
    • LED回路を作る
    • PWM信号を作る
    • PWM信号を使ったLED回路
    • 反転増幅回路を作る
    • 非反転増幅回路を作る
  • 第5章 三角波 発生回路
    • 三角波を作る
    • 積分回路
  • 三角波発生回路を作る

では第1章からみて行きたいと思います。

そもそも電子回路とは

ここをきっちり抑えていかないと今後の議論の中で少々困難が生じると思います。
では、そもそも電子回路とはなんなのでしょうかというところから立ち戻ってみたいと思います。
こちらは明確な定義があるわけではないのですが、一般的にはトランジスタと呼ばれる素子を使用して構成されるものを指すようです。
では、電子回路とは一個のカテゴリーなのでしょうか?
そうなのです、この中には主に二種類の構成要素があります。

  1. アナログ回路:アナログ信号(電波、音、光)を電気信号に変換するもの
  2. デジタル回路:Binary情報を処理するロジックの集合
    という感じです。しかしここで出てきた、トランジスタが大切であるとはわかるのですが、それが何かわからないので調べました。

トランジスタとは

電気の流れをコントロールする部品です。半導体でできた能動部品の代表と言われるぐらいとても重要な部品で、いろんな電子回路で活躍しています。この部品は二つの役割を担っております。

  1. 電気信号を増幅する => 増幅
  2. 回路をON/OFFにする => スイッチング
    というものです。
Screen Shot 2018-04-28 at 9.28.11.png [参照先](https://www.murata.com/ja-jp/campaign/ads/japan/elekids/compo/transistor)

これの使われ方:たとえば、ラジオ。空中を伝わってきた極めて微弱な信号の強弱を拡大(増幅)して、スピーカーを鳴らす。こんな働きをするのがトランジスタの増幅作用。
入力信号の波形を変えずに、その電圧や電流の大きさのみを拡大しているわけです。この場合はアナログ信号の場合でしたが、コンピュータなどで使用されるデジタル信号では、トランジスタは0と1を切り換えるスイッチの役割を果たしています。
参照先

トランジスタのイメージ:ベースは水道の栓、エミッタは配管、コレクタは蛇口と考えられます。ここで、トランジスタの働きを水道の機構にたとえてみます。トランジスタには3本の足があります。それぞれエミッタ、ベース、コレクタといい、ベースは水道の栓、コレクタは蛇口そして、エミッタはさしずめ配管でもというふうになるかもしれません。水道の栓を小さな力(ベースへの入力信号)でコントロールする事ことで、蛇口からほとばしりでる大きな水の(コレクタに流れる電流)を調節する…。とまあ、こんなふうに考えれば身近な感じで理解できます。
Screen Shot 2018-04-28 at 9.31.42.png
参照先

はい、これまでで、ざっと電子回路とは何かのイメージとその二つの構成要素があることがわかりました。
ここからはまずはアナログ回路を学んで行きたいと思います。

アナログ回路が難しい理由

  1. 前提知識が必要となる。
  2. 電気信号等は目に見えないので、イメージが湧きづらい

この二つの問題をもう少し詳しくみてみたいと思います。

1. 前提知識が必要となる。

一体、どんな前提知識が必要なのでしょうか?

  1. 電気回路(回路理論)
  2. 制御工学(制御理論)
  3. アナログ電子回路
    となります、。。。。前提知識のレベルではなく、そもそも大学から学んでいないと、、いや高校生の電気回路からやり直しか。。とかとか不安にさせるようなリストですが、ご心配あらず、一旦先に進んでみて、必要であれば立ちもどりましょう。勉強に遅すぎるということはないのですから、必要のないことは後回しにしましょう。
    また、ここの説明は後の章に回しますので、ここでは一旦一言説明程度に聞き流してください。

「電気回路(回路理論)」は、回路の交流解析やインピーダンスといった概念を学ぶことができます。
「制御工学(制御理論)」は、ステップ波形などの入力に対する応答解析(過渡解析)や交流信号の周波数軸上での解析(周波数解析)を学ぶことができます。
「アナログ電子回路」は、いろいろな本を見るとそれぞれに少し内容は異なりますが、トランジスタの原理やオペアンプといった回路の特徴などアナログ回路の設計や理解に必要な基礎知識や回路技術について書かれています。

2. 電気信号等は目に見えないので、イメージが湧きづらい

なるべくイメージで伝わりやすく学んでいくので、頑張りましょう。
イメージが分からなければ、実際にキットなどを買ってみて納得のいくまで向き合ってみるのがいいかと思います。分からないことが恥ずかしいのではなく、分からないことをわかったつもりになってしまうのが恥ずかしいですよね。

ちょっとここで電子回路に立ち入る前に、そもそもそこを流れる電気ってなんだっけ?
という部分を復習したので書かせてください。

参考にしたのは下記の二つのサイトです。
http://www.crane-club.com/study/mobile/electricity.html
http://www.kepco.co.jp/energy_supply/energy/kids/science/topic05.html

## 電気って何?
電気の正体は、現代の物理学では金属元素の自由電子とされています。この自由電子が移動することにより、電気エネルギーが発生しています。
上述した、マイナスの電気( 電荷 )を持つ電子が原子の中から飛び出して移動することで発生するものが電流と呼ばれています。
マイナスの性質を有する電子は、プラス極に引き寄せられるが、この電子の移動を電流と呼ぶのです。

電流とは

電流は大きく二つに分かれるカテゴリです。

  1. 直流:Direct Current
  2. 交流:Alternating Current
Screen Shot 2018-04-28 at 9.59.17.png

電気の流れ方には2種類があります。
その2種類とは、「直流(ちょくりゅう)」と「交流(こうりゅう)」。
直流とは、電気が導線の中を流れるとき、その向きや大きさ(「電流」)、勢い(「電圧」)が変化しない電気の流れ方をいいます。たとえば、電池に豆電球をつないで光らせたときに流れている電気は、直流です。電気は常に一方通行で変化しません。
一方、交流とは、電気の流れる向き、電流、電圧が周期的に変化している流れ方です。具体的には、同じリズムで電気が向きを交互に変えながら流れる電気の流れ方です。
たとえば、家庭で利用する電気は、すべて交流です。
コンセントから流れる電気や、電灯をつけている電気は、常に行ったり来たりをくり返しているのです。コンセントにさして使う電気製品は、プラグをどちらの向きにさしても使えますね。これは、交流用の電気製品だからです。
一方、懐中電灯など電池を使う電気製品は、必ず電池の向きに気をつけなければなりませんね。これは、直流用の電気製品だからです。

電圧

また、これらの要素に欠かすことができないのが、電流の強さを決める電圧という考え方です。
水は、高い所から低い所に向かって流れます。電流も同じで、高電位から低電位に向かって流れるのです。電流を流すためには電気の圧力が必要で、水位に相当する電位の差を電位差といいます。電流を流す力である電位差は、一般に電圧と呼ばれ、単位にはボルト(V)が用いられるのです。

抵抗

上述した知識をもとに、電流を調整するために必要となるのが抵抗であります。
電気回路に電流が流れる時、この流れを妨げようとする作用が起きます。 この作用を電気抵抗又は単に抵抗といい、単位にはオーム(Ω)が用いられます。電気回路に使用される抵抗器は、一定の抵抗値を有するもので、Resistanceの頭文字Rで示され流のが一般的です。 電気回路の抵抗の接続には、直列、並列、直並列があり、これらを1つの抵抗として換算することを抵抗の合成といい、この値を合成抵抗というのです。
下記に簡単に図示してみます。
Screen Shot 2018-04-28 at 10.10.42.png

さて、少々昔の記憶が蘇ってきたところで本題に戻りたいと思います。

アナログ回路の理解に必要な理論・工学

さあ、ここまでで電気に対しての知識が多少でも戻ってきたかなと感じます。このセクションでは、前述したアナログ回路の理解には何が必要であるのかと、それを学ぶことでいいことは何かを感じ取ってもらえればと思います。
概要を説明しますと下記になります。
Screen Shot 2018-04-28 at 10.11.43.png

全く何を行っているのかが今はわかりませんが、この後の章で学んでいきますので、一緒に学んでいければと思います。
ありがとうございました。

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