2025年4月時点での sd-webui-train-tools 導入方法

Stable Diffusion Web UI の拡張機能 sd-webui-train-tools の導入方法です。

拡張機能 sd-webui-train-tools を導入するには Stable Diffusion Web UI をダウングレードする必要があります。
複数の解説ページにて、stable-diffusion-webui のApr 4, 2023のコミットである
Commit ID(Commit hash): 80752f43b22acd85bf6ab54b2e4788f144a0c813
が train-tools を動かすのに必要と言われていますが、2025年4月時点では、それでは動作しません。
過去の同じバージョンを導入しているのになぜ今だと動かないのか？
おそらく動作環境が変わっている、つまり依存関係にある他のソフトウェアのバージョンが今では異なっているためかと思われます。

sd-webui-train-tools の最終コミットは Mar 28, 2024 です。
この時点にあわせることを考えます。
なお、Stable Diffusion Web UI は、すべてのコミットを見ても、修正途中のソースが混じっているのか、動かせないものがほとんどなので、リリース版の中から選択します。
必要なのは、
Releases 1.8.0 (Mar 2, 2024)
Commit ID(Commit hash): bef51aed032c0aaa5cfd80445bc4cf0d85b408b5
です。

stable-diffusion-webuiを通常の手順でインストールすると最新版になっています。
ここから上記コミットIDを指定してダウングレードします。
stable-diffusion-webui のフォルダ上で、Git Bash のコンソールから（コマンドプロンプトや、「ターミナルで開く」→PowerShellコンソール からでもおそらく同じ）
git checkout bef51aed032c0aaa5cfd80445bc4cf0d85b408b5
を実行します。

（参考）【Stable Diffusion Web UI】アップデート・ダウングレードの方法
https://soroban.highreso.jp/article/article-045

これで webui-user.bat を起動すると、画面下部のバージョン表示が
version: v1.8.0
になっているはずです。

次に sd-webui-train-tools をインストールします。
[Extensions]タブから、[Install from URL]に
https://github.com/liasece/sd-webui-train-tools
を入力して[Install]ボタンを押すと、このURLのGitHubからダウンロードされ「extensions」フォルダに入ります。
[Installed]タブからも、インストールされていることが確認できるはずです。

しかしそのままでは動かないので、[Apply and restart UI]ボタンは押さずに、Stable Diffusion Web UIを終了させてリソースの修正をかけます。

numpyのダウングレード

numpy 1.24.2　リリース日: 2023年2月6日
を適用します。
pip uninstall numpy
pip install numpy=1.24.2

修正(1)

（参考: https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11312427706 ）
sd-webui-train-toolsフォルダの中にある
requirements.txtを編集して、「huggingface-hub」に
バージョンを追記する

huggingface-hub==0.25.2

修正(2)

（参考: https://fedor-hidor.blog.jp/archives/26127416.html ）
stable-diffusion-webui\modules フォルダの中にある
sd_models.py　721～730行目を次のとおり修正

    #try:
    #    with sd_disable_initialization.DisableInitialization(disable_clip=clip_is_included_into_sd or shared.cmd_opts.do_not_download_clip):
    #        with sd_disable_initialization.InitializeOnMeta():
    #            sd_model = instantiate_from_config(sd_config.model)
    #
    #except Exception as e:
    #    errors.display(e, "creating model quickly", full_traceback=True)

    if sd_model is None:
        #print('Failed to create model quickly; will retry using slow method.', file=sys.stderr)
        print('Creating model using slow method.', file=sys.stderr)

修正(3)

（参考: https://github.com/Mikubill/sd-webui-controlnet/issues/2136 ）
stable-diffusion-webui\venv\Lib\site-packages\gradio フォルダの中にある
blocks.py　286行目

修正前

            "inputs": [block._id for block in inputs],

修正後

            "inputs": [block._id for block in inputs if block is not None],

これで、webui-user.bat から Stable Diffusion Web UI を起動すると、無事「Train Tools」タブが増えています。

※ 過去の他の解説ページの方法が現在ではうまくいかなくなっているのと同様、この方法もいずれ時がたつにつれダメになるかもしれません。