ソリューション
Power Platform にはソリューションという考え方がありまして、Power Apps のアプリや Power Automate のフローを、Microsoft Dataverse のテーブル構造などと共に一つのパッケージにしてまとめ、別の環境や別のテナントに丸ごとインポートする機能があります。
しかも、一つのパッケージにまとめるだけでなく「マネージド」とすることで、インポート先ではアプリやフロー、テーブル構造などを編集できなくするといったことができますので
開発用の環境でアプリやフロー、テーブルなどを作成
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開発用の環境で少人数ながらでテスト
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問題なければ、マネージドソリューションとしてパッケージ化
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本番環境にインポート
という流れをくむことで、実運用のアプリは直接編集できず、ヒューマンエラーによる障害を回避することができます。
これ、本当に便利なんですよね。
ただ、Dataverseを使ってる環境ならいいんですけど、SharePoint を使っているところも結構多いはず。
SharePoint でも使いたい!
そう思う方も多いかと思います。
そんなあなたのために、SharePoint リストを使ったソリューションの作り方をまとめます(笑)
環境変数
ソリューションのコンポーネントには、環境変数というのがあります。
この環境変数は、Power Apps や Power Automate で使用できる独自の変数を定義し、インポート時に設定することで、インポート先で違う値を渡してそのまま利用することができます。
ここで、データ型を「データソース」にし、コネクタを「SharePoint」とすると、パラメータに「サイト」と「リスト」を選ぶことができるようになります。
サイトの場合は、SharePointサイトを選択することができ、
リストの場合は、SharePointサイトの環境変数で指定されたサイトのリストを選択することができます。
Power Apps でのSharePoint環境変数の扱い
Power Apps を作成するときに環境変数を使う際は、データソースで SharePoint コネクタを選ぶと、詳細設定に作成した環境変数が表示されます。
また、リストも同様に、詳細設定から環境変数を呼び出すことができますのでそれを使用します。
こうすることで、SharePoint の環境変数を使ったアプリを作ることができます。
Power Automate でのSharePoint環境変数の扱い
SharePoint のコネクタから、サイトやリストにカスタム値の入力をすることで、環境変数を指定することができます。
サイトとリストに環境変数を指定すると、問題なくテーブルの値を指定できるようになりますので、各項目に動的コンテンツを追加することができます。
作成したソリューションを別環境にインポート
インポートを別の環境に行うと、インポートウィザードにて、使用する接続を求められます。
環境に既に存在する場合はそのまま利用できますが、そうでないときは新たに接続を作成することも可能です。
また、環境変数の値を、ソリューションをエクスポートする前に削除すると、インポート時に選ぶことができるようになります。
なので、本番と開発でサイトを分けたいとか、別のテナントへ・・・なんかにも安心してインポートすることができます。
注意
当然ですけど、インポート先で別のリストを指定する場合は、作った時に使用したリストと全く同じ構造のものを作成しておく必要がありますのでご注意くださいませ\( 'ω')/