はじめに
別所栄吾さんの本『「お前の言うことはわけがわからん! 」と言わせないロジカルな話し方超入門』に、話し方の基本がとてもすっきりと書かれてわかりやすかったので、基礎の部分だけでも共有したいと思います。
どんな時に使えるのか?
日常会話やビジネスシーンで利用できます。
「おや?自分の意図が伝わっていないな。」「相手が自分の話について理解が追い付いてないな。」「最近、"わかりにくい"ってよく言われるな。」と思う方は、どんな話し方がわかりやすいのか、この本を読んで改めて基礎に戻ってみましょう。
結論
『主張』『事実』『理由づけ』の三角ロジックを完成させれば、自分の考えを相手に理解してもらえる。
相手が理解するために必要な情報はズバリ3つ、『主張』『事実』『理由づけ』です。
この3つの要素で『三角ロジック』を構成することで、自分の考えを相手に理解してもらいやすくなります。
自分の『主張』を理解してもらうためには根拠が必要で、その根拠とは『事実』『理由づけ』の総称です。
『主張』を相手に納得してもらえない時は、根拠のどちらか欠けていることが多く、
逆に根拠だけを述べて『主張』がない場合は、相手から「だからなに?」と言われてしまうことがあります。
①『事実』:事例やデータ
②『理由づけ』:なぜそのデータから主張が導かれるのかという判断基準、価値観
三角ロジックを作成するときのポイント
簡単にまとめると、ポイントは2つです。
① 情報を整理してから伝える
情報を整理せず、状況の再現をしながら話すと、相手が判断する上で必要な情報を列挙することになり、混乱を招きます。しっかり『主張』『事実』『理由づけ』を意識してまとめてみましょう。
② 相手が共感できる理由を付ける
ただ理由づけだけをしても、相手から見て的はずれであったり共感できないと、納得してくれません。
試しに三角ロジックを使ってみる
さっそく三角ロジックを使ってみましょう。
本に掲載されていた例をもとに使い方を解説していきます。
根拠を伝えよう
例えば、未成年者にお酒はダメだと伝えたい時、どちらの言い方が納得してもらえそうでしょうか?
例1:
主張:未成年者は、飲酒をしてはならない。
事実:法律によって、未成年者の飲酒は禁じられているからだ。
理由づけ:?
例2:
主張:未成年者は、飲酒をしてはならない。
事実:身体は大きくても内臓や精神はまだ子どもだから、飲酒は悪影響。
理由づけ:未成年の命や健康を守りたい。
【解説】 例1では『事実』だけを伝えているので、なぜ法律で禁じられているのか、根本的な理由がわかりません。 ちゃんと未成年者に納得してもらうには、なぜそのような法律があるのか、本質的な説明が必要です。
例2のように、『事実』から『主張』を導く『理由づけ』をしましょう。
主張を伝えよう
今度は『主張』『事実』『理由づけ』のカテゴライズ無しで見てみましょう。
居酒屋で仕込み中の店主が、何か不安そうに店員へ言いました。
店主はどんなことを伝えたかったのでしょうか?
例3:
昨日の夜からずっと雨だよね。雨の日はいつも来客が少ないからなぁ。
【解説】
まずは例3に出てきた情報をカテゴライズしてみましょう。
事実:昨日の夜からずっと雨
理由づけ:雨の日はいつも来客が少ない
三角ロジックを完成させるには『主張』が足りないようです。
他にも「この後の営業時間中も雨なのか」は言っていないので、『事実』と『理由づけ』がつながりません。
『主張』として「今日の仕込みの量は減らした方が良い。」等付け足し、『事実』として「昨日の夜から雨だ、この後の予報もずっと雨だ」と伝えるとグンとわかりやすくなります。
応用してみる
三角ロジックを組み合わせる
著者別所栄吾さんは、本の中で下記のように言っています。
三角ロジックの3つの情報だけでは、説明しきれない場合があります。
そんな時は、複数の階層を活用して、『事実』『理由づけ』に対しさらに三角ロジックをつなげるとより根拠のある話し方になります。
議論するときにはよいでしょう。
最後に
いかがだったでしょうか。
三角ロジックは、難しくなく、簡単なポイントで構成されているので覚えやすいと思い今回ここで共有してみました。
日常会話や、お仕事中にちょっと気を付けて話してみたりするのもいいかもしれません。
他にも、この三角ロジックを自分の中で習慣づけていくことで、自分が何か相手に話をするときだけでなく
相手から話を受けているときによい質問ができそうだと思います。
他にも共感されるストーリーの作り方や、更に話が伝わりやすくなるテクニックが本書に記載されていますので、興味をお持ちの方は本日ご紹介した本、『「お前の言うことはわけがわからん! 」と言わせないロジカルな話し方超入門』をご覧ください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!